小ネタ集
2022年末時点のプリンターを徹底検証
新機種と旧機種を徹底比較
(2023年1月18日公開)

表中の背景が黄色になっている項目は、旧機種・参考機種からの変更点です。なお3機種で比較している場合は、旧機種1・参考機種1からの変更点となります

新機種「DCP-J526N」と旧機種「DCP-J582N」・参考機種「DCP-J926N」を徹底比較する

 DCP-J526NはDCP-J582Nの後継機種だが、実際には2年途切れている。2019年9月まで、DCP-J900番台の上位機種とDCP-J500番台の下位機種の2機種構成で、この時もDCP-J982NとDCP-J582Nが販売されていた。ところが翌年の2020年は上位機種のDCP-J987Nのみのラインナップとなっていた。実際にはDCP-J587Nが一部量販店やネットショップで販売されていたが、カタログ上には掲載がなかった。2021年はDCP-J926Nのみで、下位機種は完全に姿を消している。ところが、ころが今年になってDCP-J526Nという下位機種が追加され、また2機種構成に戻っている。3年ぶりの後継機種となるが、どのような違いがあるのだろうか。細かく見ていこう。

プリント(画質)
新機種
旧機種
参考機種
型番 DCP-J526N DCP-J582N DCP-J926N
製品画像
発売日 2022年11月上旬 2019年9月上旬 2021年10月中旬
発売時の価格(税込) 18,150円 17,820円 24,200円
インク 色数 4色 4色 4色
インク構成 ブラック
シアン
マゼンタ
イエロー
ブラック
シアン
マゼンタ
イエロー
ブラック
シアン
マゼンタ
イエロー
カートリッジ構成 各色独立 各色独立 各色独立
顔料/染料系 染料(カラー)/顔料(黒)
(アルバム保存100年/耐光性50年)
染料(カラー)/顔料(黒)
(アルバム保存100年/耐光性50年)
染料(カラー)/顔料(黒)
(アルバム保存100年/耐光性50年)
インク型番 LC411 LC3111 LC411
最小インクドロップサイズ 1.5pl 1.5pl 2pl
最大解像度 1200×6000dpi
(macOSでは1200×3600dpi)
1200×6000dpi
(macOSでは1200×3600dpi)
1200×6000dpi
高画質化機能

 まずは、販売価格を見てみよう。DCP-J526Nの販売開始時の価格は18,150円で、旧機種DCP-J582Nの17,820円とほぼ変わりが無い。新型コロナウィルスによる世界的半導体不足や製造や輸送の問題から製造コストが上がっており、また、一度ラインナップから消えたため、旧機種の価格を気にせずに価格を設定できる事もあって、値上げしてもおかしくない状況だが、ほぼ値上げ無しとなる。ちなみに上位機種DCP-J926Nとの価格差は6,050円となる。
 それでは、まずプリント画質を見てみよう。インク構成は同等ながら、DCP-J526Nでは、去年発売されている上位機種DCP-J926Nと同じLC411番インクとなった。DCP-J582NのLC3111番とは変更されているので注意が必要だ。ただし、写真の耐保存性などに違いは無く、画質面でも向上したという事は無さそうだ。また、去年の新機種から、最小インクドロップサイズが1.5plから2plへと大型化した機種がほとんどだが、DCP-J526NではDCP-J582Nと同じく1.5plを維持している。そのため、上位機種より若干ながら画質で上回る事となる。

プリント(印刷速度)
新機種
旧機種
参考機種
型番 DCP-J526N DCP-J582N DCP-J926N
製品画像
ノズル数 420ノズル 420ノズル 840ノズル
ブラック:210ノズル
カラー:各70ノズル
ブラック:210ノズル
カラー:各70ノズル
各色210ノズル
印刷速度 L判縁なし写真(メーカー公称) 34秒 34秒 14秒
A4普通紙カラー(ISO基準) 9.5ipm 6.0ipm 16.5ipm
A4普通紙モノクロ(ISO基準) 17.0ipm 12.0ipm 17.0ipm
ファーストプリント速度 A4普通紙カラー 9.5秒 N/A 6.5秒
A4普通紙モノクロ 6.0秒 N/A 6.0秒

 次に、印刷速度を見てみよう。ノズル数はDCP-J582Nと同じく420ノズルに抑えられている事もあり、写真の印刷速度は34秒で変化がない。一方、文書の印刷速度は去年の新機種より例外なく高速化しており、DCP-J526Nでも、カラーはDCP-J582Nの6.0ipmから9.5ipmに、モノクロは12.0ipmから17.0ipmに高速化した。大幅な高速化なので、文書印刷時は便利になったと言える。

プリント(印刷コスト)
新機種
旧機種
参考機種
型番 DCP-J526N DCP-J582N DCP-J926N
製品画像
印刷コスト
(税込)
L判縁なし写真 23.1円 20.5円→N/A円 22.2円→23.1円
A4カラー文書 9.9円 9.2円→N/A円 9.4円→9.9円
A4モノクロ文書 3.0円 3.0円→N/A円 2.9円→3.0円
インク1本の印刷枚数
(カラー文書)
ブラック 375ページ 375ページ 375ページ
カラー 500ページ 500ページ 500ページ
インク1本の価格
(税込)
ブラック 1,133円 1,078円→1,133円 1,078円→1,133円
カラー 各1,133円 各1,078円→1,133円 各1,078円→1,133円

 次に印刷コストである。DCP-J526Nではインクカートリッジが変更となっているが、インク1本の価格は1,133円となる。DCP-J582NのLC3111番は当初1,078円だったが、今年から値上げとなり1,133円となるため同等だ。ちなみにDCP-J526NとDCP-J926Nが使用するLC411番インクも1,078円から1,133円に値上げとなっている。印刷可能枚数も同等であることから、印刷コストには変化がないと考えるのか一般的だ。ただし、DCP-J582Nはインクカートリッジ値上げ前の印刷コストしか分からないものの、同じく値上げ前の印刷コストが分かるDCP-J926Nと比較しても、元々写真とカラー文書はやや安く、モノクロ文章やや高いという差が付いている。そのため、同じようにインクカートリッジの価格が上がっても、印刷コストには差がある可能性がある。最小インクドロップサイズの違いによるインク使用量の差とも考えられるが、違いのあるDCP-J526NとDCP-J926Nで同等であることや、印刷可能枚数が変わっていないことから、詳細は不明だ。DCP-J526NとDCP-J582Nでは、インクカートリッジの価格も印刷可能枚数も同等だが、印刷コストは写真とカラー文書はやや高く、モノクロ文書はやや安くなる可能性があるという、不思議な説明になる。

プリント(給紙・排紙関連)
新機種
旧機種
参考機種
型番 DCP-J526N DCP-J582N DCP-J926N
製品画像
対応用紙サイズ 定型用紙 L判〜A4 L判〜A4 L判〜A4
長尺用紙 長さ297mmまで 長さ297mmまで 長さ297mmまで
給紙方向
(A4普通紙セット可能枚数)
背面
○手差し
(1枚/1枚/1枚)
(0.52mm厚紙対応)
○手差し
(1枚/1枚/1枚)
(0.52mm厚紙対応)
○手差し
(1枚/1枚/1枚)
(0.52mm厚紙対応)
前面 【カセット下段】A4〜A6/ハガキ
(100枚/40枚/20枚)
【カセット上段】
L判/ハガキ/ポストカードのみ
(−/20枚/20枚)
手動切り替え
【カセット下段】A4〜A6/ハガキ
(100枚/40枚/20枚)
【カセット上段】
L判/ハガキ/ポストカードのみ
(−/20枚/20枚)
手動切り替え
【カセット下段】A4〜A6/ハガキ
(100枚/40枚/20枚)
【カセット上段】
L判/ハガキ/ポストカードのみ
(−/20枚/20枚)
手動切り替え
その他
排紙トレイ自動伸縮
用紙種類・サイズ登録 ○(カセット取り出し連動) ○(カセット取り出し連動) ○(カセット取り出し連動)
用紙幅チェック機能

 続いて、DCP-J526Nの給紙、排紙機能を比較してみよう。対応用紙サイズや、手動切り替えの前面給紙2段カセット+背面手差しという組み合わせDCP-J582Nから変わっていない。

プリント(付加機能)
新機種
旧機種
参考機種
型番 DCP-J526N DCP-J582N DCP-J926N
製品画像
自動両面印刷 対応/非対応
対応用紙 普通紙
はがき
普通紙
はがき
普通紙
はがき
対応サイズ A4/B5/A5/レター/はがき A4/B5/A5/レター/はがき A4/B5/A5/レター/はがき
自動両面
印刷速度
A4カラー文書 3.5ipm 1.7ipm 5.5ipm
A4モノクロ文書 5.5ipm 3.0ipm 5.5ipm
CD/DVD/Blu-rayレーベル印刷
写真補正機能
特定インク切れ時印刷 ○(クロだけ印刷・最大30日) ○(クロだけ印刷・最大30日) ○(クロだけ印刷・最大30日)
自動電源オン/オフ −/○
(USB接続・単体使用時のみ)
−/○
(USB接続・単体使用時のみ)
−/○
(USB接続・単体使用時のみ)
廃インクタンク交換 −/− −/− −/−
フチなし吸収材エラー時の対応機能

 続いてDCP-J526Nのその他のプリント機能を比較してみよう。自動両面印刷機能は対応用紙などは変化がないが、印刷速度はカラーが1.7ipmから3.5ipmに、モノクロが3.0ipmから5.5ipmに高速化している。これなDCP-J526Nのそもそもの印刷速度が向上したためと思われる。

スキャン
新機種
旧機種
参考機種
型番 DCP-J526N DCP-J582N DCP-J926N
製品画像
原稿サイズ A4
(215.9×297mm)
A4
(215.9×297mm)
A4
(215.9×297mm)
読み取り解像度 1200dpi(1200×2400dpi) 1200dpi(1200×2400dpi) 1200dpi(1200×2400dpi)
ADF使用時は1200×600dpi
センサータイプ CIS CIS CIS
原稿取り忘れアラーム
ADF 原稿セット可能枚数 20枚
原稿サイズ 148×148〜215.9×355.6mm
両面読み取り
読み取り速度 カラー N/A
モノクロ N/A
スキャンデーターのメモリカード保存 ○(JPEG/PDF/TIFF) ○(JPEG/PDF/TIFF) ○(JPEG/PDF/TIFF)

 DCP-J526Nのスキャナー機能を見てみよう。原稿サイズや解像度など、DCP-J582Nと全く同じとなっている。DCP-J926Nと異なり、ADFを搭載していない点も同等だ。

ダイレクト印刷
新機種
旧機種
参考機種
型番 DCP-J526N DCP-J582N DCP-J926N
製品画像
ダイレクトプリント メモリーカード SD(最大256GB) SD(最大256GB) SD(最大256GB)
USBメモリー ○(最大256GB)
赤外線通信
対応ファイル形式 JPEG JPEG JPEG
最大画像解像度 N/A 最大8192ドット N/A
読込ファイル数上限 999ファイル N/A 999ファイル
色補正機能 フチあり/フチなし
日付印刷
明るさ調整(5段階)
コントラスト調整(5段階)
フチあり/フチなし
日付印刷
明るさ調整(5段階)
コントラスト調整(5段階)
フチあり/フチなし
日付印刷
明るさ調整(5段階)
コントラスト調整(5段階)
手書き合成
メモリーカードからUSBメモリー/外付けHDDへバックアップ −/− −/− −/−
PictBridge対応
各種デザイン用紙印刷 インデックスプリント 証明写真プリント
インデックスプリント
インデックスプリント

 DCP-J526Nのダイレクト印刷機能を見てみよう。SDカードのみ対応でUSBメモリーには非対応である点や、明るさ、コントラスト調整が可能である点はDCP-J582Nと同等だ。ただし、最近の機種では機能が省かれている「証明写真プリント」機能は、DCP-J526Nでも省かれている。

スマホ/クラウド対応
新機種
旧機種
参考機種
型番 DCP-J526N DCP-J582N DCP-J926N
製品画像
スマートフォン連携 アプリ メーカー専用 Brother Mobile Connect Brother iPrint&Scan Brother Mobile Connect
AirPrint
対応端末 iOS 14.0以降
Android 5.0以降
【発売時】
iOS 11.0以降
Android 4.03以降
【現行】
iOS 14.0以降
Android 4.03以降
【発売時】
iOS 13.0以降
Android 5.0以降
【現行】
iOS 14.0以降
Android 5.0以降
スマートスピーカー対応
Wi-Fi接続支援機能 ○(NFC(Android))
写真プリント
ドキュメントプリント ○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) ○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) ○(PDF/Word/Excel/PowerPoint)
Webページプリント
スキャン ○(PDF/JPEG) ○(PDF/JPEG) ○(PDF/JPEG)
クラウド連携 プリント アプリ経由/本体 ○/○ ○/○ ○/○
オンラインストレージ ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/OneNote) ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/OneNote) ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/OneNote)
SNS
写真共有サイト
スキャン アプリ経由/本体 ○/○ ○/○ ○/○
スキャンしてオンラインストレージにアップロード ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/OneNote) ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/OneNote) ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/OneNote)
メールしてプリント ○Eメールプリント(JPEG/GIF/PNG/TIFF/BMP/PDF/Word/Excel/PowerPoint/TXT/メール本文) ○メール添付印刷(JPEG/GIF/PNG/TIFF/BMP/PDF/Word/Excel/PowerPoint/TXT)
本体でプリント操作が必要
○Eメールプリント(JPEG/GIF/PNG/TIFF/BMP/PDF/Word/Excel/PowerPoint/TXT/メール本文)
LINEからプリント
リモートプリント
スキャンしてリモートプリント

 DCP-J526Nのスマホ、クラウド関連機能を見ていこう。対応アプリはDCP-J582Nの「Brother iPrint&Scan」から、他の新機種同様「Brother Mobile Connect」へ変更されている。対応端末も、「Brother iPrint&Scan」は、DCP-J582N発売時はiOS 11.0以降/Android 4.03以降、現行でもiOS 14.0以降/Android 4.03となるが、「Brother iPrint&Scan」はiOS 14.0以降/Android 5.0以降となるため、より新しいバージョンからの対応となる点は注意が必要だ。
 上位機種と異なりNFCに非対応である点も含めて、スマートフォンからのプリント・スキャン機能や、クラウドとの連携機能は同等だ。ただし、印刷したい写真や文書を添付してプリンターにメールするとプリントされる機能は、DCP-J582Nの「メール添付印刷」から、DCP-J526Nでは他の新機種同様「Eメールプリント」へと変更された。「メール添付印刷」では、送信すると専用のクラウド上に保存されるため、24時間以内にプリンター本体からの操作でクラウドにアクセスし、送信元のメールアドレスを選択してプリントという手順が必要だった。「Eメールプリント」では、本体の操作が必要なく、メールを送信すると、自動的にプリントされるようになった。また、「メール添付印刷」ではWord、Excel、PowerPoint、PDF、TXT、BMP、GIF、JPG、PNG、TIFF形式に対応しているが、添付ファイルのみの印刷でメール本文は印刷されなかった。「Eメールプリント」では対応ファイル形式は同じながら、メール本文を印刷するか選べるようになった。これらの設定は、ブラウザ上から行え、ドキュメントと画像でそれぞれ画質と用紙サイズ、さらにドキュメントは両面印刷をするかどうかも設定できるようになった。ソフトウェア的な変更のみだが、同機能の使い勝手は大きく向上している。

コピー機能
新機種
旧機種
参考機種
型番 DCP-J526N DCP-J582N DCP-J926N
製品画像
等倍コピー
拡大縮小 倍率指定 ○(25〜400%) ○(25〜400%) ○(25〜400%)
オートフィット
定型変倍
フチなしコピー
CD/DVD/Blu-rayレーベルコピー
写真焼き増し風コピー
割り付け(2面/4面) ○/○ ○/○ ○/○
その他のコピー機能 濃度調整
地色除去コピー
傾き補正
濃度調整
地色除去コピー
インク節約モード
裏写り除去コピー
濃度調整
地色除去コピー
傾き補正
バラエティコピー 2in1IDカードコピー
ブックコピー
透かしコピー
ソートコピー
ポスターコピー(3×3/2×2/1×2)
2in1IDカードコピー
ブックコピー
透かしコピー
ソートコピー
ポスターコピー(3×3/2×2/1×2)
2in1IDカードコピー
ブックコピー
透かしコピー
ソートコピー
ポスターコピー(3×3/2×2/1×2)

 DCP-J526Nのコピー機能を見てみよう。各種拡大縮小や2面/4面割付は同等だ。一方、その他のコピー機能として、濃度調整と、地色除去コピーは搭載しているが、裏写り除去コピーとインク節約モードが無くなっている。インク節約モードは全体に色を薄くするのでは無く、文書の文字はそのまま残しつつ、見出しなどの大きな文字や、グラフ、色囲みなどは、輪郭だけを残して内側の色を薄くすることで、見やすさを落とさずにインク使用量を減らすことができるという、エプソンやキャノンには無い機能だったが、省かれてしまった。代わりに、傾き補正機能が搭載されている。2in1IDカードコピーやブックコピー、透かしコピー、シートコピー、ポスターコピーといったバラエティコピー機能は引き続き搭載されている。

操作パネル/インターフェース/本体サイズ
新機種
旧機種
参考機種
型番 DCP-J526N DCP-J582N DCP-J926N
製品画像
液晶ディスプレイ 2.7型
(角度調整可)
2.7型
(角度調整可)
2.7型
(角度調整可)
操作パネル タッチパネル液晶+物理ボタン
(度角度調整可)
タッチパネル液晶+物理ボタン
(度角度調整可)
タッチパネル液晶+物理ボタン
(度角度調整可)
インターフェイス USB他 USB2.0×1 USB2.0×1 USB2.0×1
無線LAN IEEE802.11n/g/b
(Wi-Fiダイレクト対応)
IEEE802.11n/g/b
(Wi-Fiダイレクト対応)
IEEE802.11n/g/b
(Wi-Fiダイレクト対応)
有線LAN 100BASE-TX
対応OS Windows 11/10/8.1/7 SP1
Mac OS 10.15.x〜(AirPrint使用)
Windows 11/10/8.1/8/7 SP1
Mac OS 10.12.6〜
Windows 11/10/8.1/7 SP1
Mac OS 10.14.6〜(AirPrint使用)
耐久枚数 N/A N/A N/A
外形寸法(横×奥×高) 400×343×151mm 400×341×151mm 400×341×172mm
レーベル印刷時は後方に10cm以上のスペースが必要
重量 6.8kg 7.1kg 8.4kg
本体カラー ホワイト ホワイト ホワイト
ブラック

 最後にDCP-J526Nの操作パネルやインタフェースなどを見てみよう。DCP-J526Nの液晶のサイズは2.7型と変更されておらず、タッチパネル液晶で、液晶右に物理ボタンを3つ搭載する点も同じだ。液晶内の操作方法も変更されていないが、背景色が黒から白へと変更され、明るい印象になった。インターフェースは同じだ。
 対応OSには変更点がある。Windowsの場合、DCP-J582NではWindows 7 SP1以降となっており、DCP-J526Nでもこの点は変わっていない。ただし、Windows 8が非対応となり、Windows 8.1にアップデートしないと使えなくなった。MacOSも10.12.6以降から、10.15.x以降となり、より新しいOSのみ対応となっただけでなく、専用ドライバーが提供されなくなり、OS標準のAirPrintを利用したプリントとなった。これにより用紙厚さ設定などが利用できない他、一部の設定は本体で行う必要がでている。本体サイズなどは変更は無く、本体カラーもホワイトのみと言う点で同等だ。



 昨年は発売が無かったDCP-J500番台だが、復活を果たしたことになる。基本的に上位機種のDCP-J900番台から、ADFとUSBメモリー対応、レーベル印刷機能、有線LAN接続機能などを省き、カラー印刷速度を落とした製品であり、このパターンはDCP-J526Nでも変わらない。ただし、基本となるDCP-J926Nに合わせて、印刷速度の大幅な向上やメール添付印刷機能をEメールプリントへ変更など、より使いやすくなっている。それでいて、この時期ながら、価格がほとんど据え置きとなっており、お買い得感は高い。ブラザーでは開発規模の違いか、エプソンやキャノンと違い、できるだけ共通のパーツを使いつつバリエーションを用意する傾向がある。そのため、DCP-J526Nも下位機種ながら、上位機種と同等機能の部分も多く、同価格帯のエプソンやキヤノン製品に対してのアドバンテージとなる。1万円台の有力な候補となるだろう。


(H.Intel)


【今回の関連メーカーホームページ】
キャノンhttp://canon.jp/


DCP-J526N