第13回
Zaurus(ザウルス) SL-C760
〜その2〜
(2003年8月29日購入・2004年7月6日公開)

SL-C760用に購入したハードウェア

 さて、引き続きZaurus SL-C760(以下SL-C760)についてである。このSL-C760は単体でも十分な機能を持っているが、より便利に使うためにいくつかのハードウェアを購入した。今回はそれらについてお伝えしたいと思う。
 この、SL-C760にはUSBやPCカードスロットなどはない。増設は1基のコンパクトフラッシュ(TypeII)スロットとSDメモリーカードスロットのみである。パソコンほど増設する余地があるわけではないが、この2つのスロットを効率よく使って増設することにしよう。

コンパクトフラッシュ
ハギワラシスコム HPC-CF256V
I・O DATA CFS-128MX


 まずは大容量データーを保存するためのコンパクトフラッシュを購入する。ハギワラシスコムの「HPC-CF256V」(256MB)とI・O・DATAの「CFS-128MX」(128MB)の2つを選んだ。「HPC-CF256V」は8800円、「CFS-128MX」は4800円であった。コンパクトフラッシュには高速読み書きができるタイプも存在するが、この2製品は共に標準タイプである。もちろん、データーの読み書きを行う時のことを考えれば速い方が便利だ。比較的ファイルサイズの大きな動画データー等を書き込む時などは特にである。しかしPDAなどの場合、高速転送にCPUの処理が間に合わずフリーズしてしまうことがあるということだ。せっかく高速に読み書きできても、フリーズするようでは使い者にならない。そのため、標準タイプを購入した。
 この2メーカーの製品を選んだことに特に意味はない。デザインがある程度気に入ったことと、よく知られているメーカーであることだ。同じメーカーのものにしなかったのは、パッと見て区別が付きやすいようにするためである。同一メーカーの別容量の製品の場合、容量は品番の記述以外ほとんど同じ色・デザインか、せいぜい色違いなだけだ。あるデーターをどちらのコンパクトフラッシュに入れたか思い出すとしても、全く異なるデザインの方が覚えやすい場合もあるだろう。
 使い道としては先述のように、大容量データーを持ち運ぶ際に使う。512MBを1枚でも良かったのだが、あまり容量が大きすぎると一度に大量のファイルが持ち運べてしまうため、目的のファイルが探しにくくなる。そのため2つに分けることとした。具体的には256MBの方には動画や音楽などを入れるのに使う。128MBの方にはパソコンでダウンロードしたソフトのデーターを本機に移動させるのに使ったり、画像データーや保存したHPなどを入れる。基本的には128MBの方を挿しておき、音楽を聴いたり動画を見ると記だけ256MBの方に差し替えて使おうと思っている。

SDメモリーカード
I・O DATA PCSD-32MS


 本機にはコンパクトフラッシュスロットの他に、SDメモリーカードスロットも装備する。そこでI・O DATAの32MBのSDメモリーカード「PCSD-32MS」も購入した。2600円也。コンパクトフラッシュも使うのに、なぜSDメモリーカードも?と思われるかもしれない。しかし、後述する無線LANカード、そして将来的にAirH"や@FreeDなどの通信系カードを挿すことを考えると、ネット中はコンパクトフラッシュスロットが使えない可能性が高い。そこで、そういう時でも使えるようにSDメモリーカードも用意しておく。せっかくなので、本機で編集するホームページのデーターやちょっとした記録はこちらに保存することにする。こういった目的なのでそれほど大容量でなくても良く、32MBの製品を選んだ。どうせなら上記の256MBや128MBのコンパクトフラッシュもSDメモリーカードにしておけば通信中も使えて便利だとも考えたが、コンパクトフラッシュより小型のSDメモリーカードは若干高く、256MBタイプの比較でコンパクトフラッシュが8800円、SDメモリーカードが10800円であった。そのため、容量の大きなものはコンパクトフラッシュを使うことにしたのだ。

SDメモリーカードアダプタ
バッファロー RSDC-A


 SDメモリーカードをPCカードスロットに挿せるようにするアダプタである。価格は2080円。SL-C760のSDカードスロットに挿した状態でSL-C760とパソコンのUSB端子を挿すことでデーターの読み書きは可能だがわざわざケーブルでつなぐのはめんどうな上、専用ソフト経由ではデーターの読み書きも面倒だ。試してみたところSL-C760を認識するのにも少し時間がかかる。そのため、PCカードスロットに挿して、直接データーの読み書きが出来る方がなにかと便利であることから、アダプタを購入した。幸いわが家のパソコンはノートパソコンだけでなくデスクトップパソコンにもPCカードスロットが装備されているため、どちらのパソコンでも読み書きできる。
 また、これは今回買ったものではないが、コンパクトフラッシュをPCカードスロットに挿すためのアダプタも持っている。こちらは580円とSDメモリーカード用のアダプタと比べて随分安い。これはコンパクトフラッシュとPCカードは規格上似ているため、アダプタが構造が簡単であるためだという。

無線LANカード
バッファロー AirStation WLI2-CF-S1


 コンパクトフラッシュスロット用の無線LANカードも購入した。本当ならばどこでもインターネットにつなげるようAirH"や@FreeDなどに加入したいが、月数千円かかるため少し考え物である。そこで、とりあえず我が家ではすで無線LANルーターがあり、にノートパソコンが無線LAN経由でインターネットにつながっている。そのため、SL-760にも無線LANカードを挿せば家の中ではインターネットにつなぐことができる。また、家以外でも無線LANスポットが徐々に増えていっているので(詳しくはロードテスト第7回参照)、とりあえず無線LANに対応させておけば場所によってはインターネットにつなげる事もあるだろう。
 無線LANカードはPCカード型では本機に挿せないため、コンパクトフラッシュタイプの物を選らばなくてはならない。また、パソコンとは違うためSHARPのホームページに掲載されている、SL-C760に対応している物から選ぶ事にする。バッファローの「AirStation WLI2-CF-S1」を選んだ。掲載されている中からコレを選んだ理由は特に無かったのだが、各製品間で特に差が見つからなかったため、我が家の無線LANルーターと同じメーカーの物を選んだ。
 早速差し込んでみると、出っ張りの部分がある程度気になる。特に両手で持って親指で打つ場合、カードを挿した右側が持ちにくくなってしまう。ただ、インターネットをする際には、特に長文を打つわけでは無いと思われるので問題ないだろう。

バッテリー
SHARP EA-BL08K


 本機のバッテリー駆動時間は8時間。十分かと思われるかもしれないが、この「8時間」というのは、「画面の輝度を最低にし、カレンダー等を表示し続けた場合」である。つまりバックライトの電力消費を最低にし、さらにCPU等の動作も最低限に抑えた場合である。実際は画面は見やすいように最高輝度にするし、文字を打ったりしたするだけでもCPUの電力消費は上がるだろう。動画を見たり、コンパクトフラッシュスロットに挿した通信系カードで通信を行えば、半分も持たないだろう。
 マニュアルに書かれているところによると、バックライトが最も明るい状態では、カレンダーを連続表示した場合3時間50分、無線LANカードでインターネットに接続した場合1時間50分しか持たないという事である。
 そこで、旅行などでは長時間の使用が考えられるため、予備のバッテリーを用意することにした。今回購入したのは本機の下位機種SL-C750用の「大容量バッテリー用裏ブタ」が付属した「EA-BL08K」だ。ここでこの裏ブタとは何か説明しよう。SL-C750に付属するバッテリーは950Ahで、SL-C760に付属する1700Ahの物より薄型に作られている。そのため、このバッテリーは本体の裏面にすっぽり収まるのである。ところがこれより分厚い1700Ahのバッテリーは飛び出てしまう。バッテリー部分だけが飛び出すと、裏面がでっぱり、平らでなくなってしまうので、机の上などに置いたときに不安定だ。そこで、裏面全体を1700Ahのバッテリーの高さに合わせて覆ってしまおうというのがこの裏ブタである。始めから1700Ahのバッテリーが付属するSL-C760にはこの裏ブタが付属しているが、SL-C750には付属していない。そこで、この1700Ahのバッテリーと共に裏ブタも提供しようという訳である。
 裏ブタの付属しない「EA-BL08」と、この「EA-BL08K」はバッテリーは同じ物で、裏ブタが付属しているかどうかの違いだけである。つまり、裏ブタが付いた「EA-BL08K」でも何の問題もなくSL-C760に使えるのである。しかし、なぜ裏ブタの付いていない製品「EA-BL08」を買わなかったのかという疑問も沸くだろう。実は、裏ブタの付いた「EA-BL08K」はSL-C750用のオプション品で、裏ブタの付いていない「EA-BL08」は補修部品となる。ここが重要で、オプション品なら大型家電専門店やパソコンショップの店頭に置いてある場合が多い。ところが、補修部品となるとメーカー取り寄せとなり、ショップでからメーカーの取り寄せてもらわなくてはならない。ところが、私が旅行に行くまで7日しかなく、取り寄せても間に合うかは5分5分とのことだ。そこで、裏ブタも予備として使えないこともないので、その場で購入できる「EA-BL08K」を購入したのである。

ケース(詳細不明)


 本機をそのまま何にも入れずに持ち運ぶのは少々勇気がいる。そこでクッション性のあるケースを探していたのだが、SL-C760用の専用ケースは5千円以上し少々躊躇される。そこで、見つけたのが家で余っていた上の写真のケースだ。このケース、7年以上前にポータブルカセットテーププレイヤーを入れるケースとして購入した。ところが、しっかりサイズを見ずに購入したため微妙に小さく入らないことが判明した。そのためカセットテープを持ち運ぶ際に使用したが、厚さの制限で2枚程度しか入らずあまり使っていなかった。その後ポータブルMDプレイヤーに買い替えたが、逆にケースが大きすぎ、また正方形に近いMDプレイヤーやMDディスクに横長のケースは収まりが悪く、また専用の袋が付いていたためあまり使っていなかった。それを今回ふと思い出したのである。
 早速入れて見ると、縦横高さ全てがSL-C760のために作られたのではないかと思うほどピッタリである。クッション性もあり衝撃からある程度守ってくれそうである。さらに、外面についているポケットには無線LANカードをいれておけるし、内面についているポケットには液晶等を拭く布を入れておける。なんとも良いケースを発見したものである。


(H.Intel)


■今回の関係メーカー・ショップ
   ハギワラシスコム  http://www.hscjpn.co.jp/
   I・O DATA  http://www.iodata.co.jp/
   バファロー  http://www.buffalo.jp/
   SHARP  http://www.sharp.co.jp/


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