PC-9821V200のデーターを救え (2004年11月14日著/2004年12月25日追記)
第5回「VAIO PCV-RX66L7」でお伝えしたとおり、長年使用していた「PC-9821V200S5」のディスプレイが壊れてしまった。そこで、VAIO PCV-RX66L7を購入したわけだが、PC-9821V200S5のハードディスクに保存されている各種データーを救い出さなくてはならない。しかし2つの問題があるのだ。 まず1つ目。ディスプレイが壊れたのだから、当然表示装置がない。パソコンを起動させても操作が不可能な状態だ。ちなみに、LAN端子はないので、LANケーブル経由で他のパソコンから操作するわけにはいかない。 もう一つの問題は、どのようにデーターをバックアップするのかである。本体に内蔵されているのはCD-ROMドライブで、しかも壊れている。フロッピーディスクドライブはあるが、全部で数GBあると思われるデーターをフロッピーディスクドライブでバックアップするのは気が遠くなる。上記のようにLAN端子はないので、LANケーブル経由でバックアップすることも出来ない。 この状態でどうやってバックアップするか考えてみよう。
とりあえず表示装置を何とかしよう。とりあえず考えるのは、別のディスプレイを用意することだ。といっても、我が家にあるパソコンのうち1台はノートパソコンなので、PCV-RX66に付属していた「PCVD-17SD1/S」が唯一我が家にあるディスプレイだ。ところが、このディスプレイはあくまでPCV-RX66用なので、入力端子がDVI-D端子のみである。DVI-D端子はデジタル接続専用である。同じDVIでもDVI-I端子なら、変換アダプタを使って「D-Sub15ピン」に変換できるのだがDVI-Dなのでデジタル接続専用だ。一方PC-9821V200S5は、もちろんデジタル出力などできない。PCV-RX66付属のディスプレイを一時的に使用する作戦は不可能だ かといって、バックアップ用にだけディスプレイを購入するというのもあまりいい手とは思えない。そこで思い出したのが我が家にあるI・O DATAの「TVC-XGA」である。TVC-XGAはD-Sub15ピンなどのアナログRGB出力された映像を、コンポジットビデオやSビデオ端子に変換する装置である。つまり、簡単に言えばパソコンの映像をテレビやビデオに写すことができるという製品である。これを使えば、テレビをディスプレイとして使用できる。テレビはディスプレイにしては大きすぎて見づらいので、VAIO PCV-RX66のビデオ入力端子を使う事にする。
さて、実際にどの程度使えるか試してみた。
次は記録装置である。我が家にはUSB接続のDVD±RWドライブがあるので、まずはそれを繋いでみることにしよう。幸い、PC-9821V200S5のOSはWindows98にアップグレードしてあるので、内蔵のUSBポートが使えるようになっている。そこで、ここにI・O DATAのDVD±RWドライブ「DVR-iUN8」を挿してみた。しかし上手く認識しない。それも当たり前だろう。DVR-iUN8の対応OSはWindowsXP/Me/2000で、対応機種はDOS/VとPC98-NXであるので、Windows98のPC-9800で動作する方がおかしいのである。また、動作スペックも大きく下回っている。 もう一つあるUSB機器として、I・O DATA外付けハードディスク「HDA-iU160」があるが、これも最新の製品であるため動作する可能性は低いだろう。 そこで、もう少し古い機器を使ってみることにする。そこで見つけたのがメルコ(現バッファロー)の外付けCD-RWドライブである「CRWS-SB1210」である。CD-Rに12倍速で書き込みが行え、CD-RWへも10倍速書き込みが行える購入時では最高スペックのドライブである。この製品ならPC-9821V200S5で使った経験があるので、動作しないとい心配はない。ところが、このCRWS-SB1210はSCSI接続である。一方PC-9821V200S5に刺さっていたSCSIボードは既に無いので、そのままでは接続することが出来ない。そこでロジテックの「LUB-SC2」の登場である。これはSCSI機器をUSBに接続できるようにするという代物で、(PC-9821V200S5には関係ないが)USB2.0にも対応しているというなかなかの機器だ。これを使えばPC-9821V200S5のUSBポートにCRWS-SB1210を接続できるのだ。しかし、またもや問題発生である。LUB-SC2の対応パソコンにPC-9800が入っていないのである。ただ、LUB-SC2の購入当時ですらPC-9800シリーズは生産終了になっており、単に動作保証していないだけとも考えられる。そこで実際に接続してみると、問題なくLUB-SC2が認識され、CRWS-SC1210も使用できるようになった。実際にCD-Rにデーターを書き込んで見たところ、USB1.1接続のため4〜6倍速相当での書き込みとなるが、問題なく書き込みが行えた。 これで、記録装置の問題もクリアできたわけだ。
せっかくなので、PC-9821V200S5のベンチマークテストを実行してみよう。比較対象はPCV-RX66である。
やはりというか当然というか、大きな差が出ている。CPUは3〜8倍の差が付いているが、それよりスゴイのがメモリである。20倍近くになっているのだ。また驚きなのが、ハードディスクだ。8倍程度の差になっており、数年で随分高速化したものだと感心する。 このように、なんとか我が家にある機器を駆使して、PC-9821V200S5のデーターを救い出すことに成功した。次回は、PC-9821V200S5に増設していた内蔵ハードディスクを、外付けケースに入れて再利用してみたいと思う。 (H.Intel) ■今回の関係メーカー・ショップ NEC http://www.nec.co.jp/ I・O DATA http://www.iodata.jp/ バッファロー http://www.buffalo.jp/ ロジテック http://www.logitec.co.jp/ |
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