第23回
DBI-N15GTを
外付けハードディスクとして活用する
(2004年8月24日購入・2005年1月27日著)

余ったDBI-N15GT

 ロードテスト第22回でお伝えしたとおり、PC-9821V200S5のデーターを救い出して、PC-9821V200S5自体は処分できる状態となった。しかしPC-9821V200S5に増設していたハードディスクは初めから搭載されていたハードディスクに比べて新しく、容量も15GBあり勿体ないので、外付けハードディスクとして活用することにした。
 このハードディスクはメルコ(現バッファロー)のDBI-N15GTというPC-9800用ハードディスクだ。通常PC-9821は4.3GB以上は認識できないが、「ADVANCED BIOS」という物が添付されており4.3GB以上も認識できるという代物なので、随分と使用した。15GBもあるので、せっかくだから外付けハードディスクにして、現在のパソコンでも使用しようと考えたのだが、問題は「PC-9800用ハードディスク」であることだ。
 そこでバッファローのホームページで調べてみると、DOS/Vパソコンでも動作する可能性が高いが、4.3GBしか認識しないと書かれている。少々残念だが、とりあえず外付けハードディスクケースを購入して増設してみるとしよう。

ケースを選ぶ

 実際に店頭で見てみると、さまざまなメーカーの様々な製品がある事が判った。安い物は3000円程度から1万5千円を越えるものまで、価格も大きな差がある。そこで、「USB2.0接続」で「それほど安っぽくなく」「ファンレス」であることを一つの基準にし選ぶこととした。
 そこで見つけたのがNOVACの「HDDもっとはい〜るKIT USB」である。ファンレスでUSB2.0接続であるのは当然であるが、もっとも気に入ったのは3.5インチハードディスクだけでなく2.5インチハードディスクにも対応していることだ。今回内蔵するハードディスクは3.5インチだが、将来ノートパソコンが壊れた際にも一時的にこのケースに入れることで中のデーターを救い出せる可能性があるので便利そうだ。
 その他の特徴として、「アルミニウムの3倍の強度と高い放熱性能を誇る、チタン合金製筐体を採用」とある。実際「チタン」がどの程度良いのか分からないが、何となく格好いい感じだ。と言うことで、いざ購入。価格は7,800円なり。

HDDもっとはい〜るKIT USB本体である。チタン合金製のためか特殊な光沢感がある。背面である。電源スイッチ、USB端子、電源コネクタが並んでいる。

取り付けてみる

 早速取り付けてみる。まず、ハードディスクの取り付けネジ穴に、「タイヤ」を取り付ける。このタイヤをケースの溝に沿ってスライドさせることによって、内蔵し固定する仕組みだ。3.5インチハードディスクより小型の2.5インチハードディスク用に、長いタイヤも付属している。

取り付けタイヤである。これをハードディスクのネジ穴に取り付ける。タイヤをハードディスクに取り付けたところである。

 本体のネジを2本外すことで、モールド部分と基板(背面のコネクタ部分)を取り外すことが出来る。ここに、フラットケーブルが付いているので、これをハードディスクに接続する。

取り外したモールド部分。ハードディスクを接続した状態。後はケースに収めればOKだ。

 これをケースに収納する。タイヤが付いているのでスライドさせるようにすると、簡単に押し込むことが出来る。問題はモールド部分だった。取り外すときもかなり硬かったのだが、はめるときはもっと硬かった。どんなに押しても浮いて隙間が開いており、ネジ穴が合わない。奮闘すること15分。力ずくで押し込みネジ止めをする。たまたまこの製品だけ硬かったのかもしれないが、意外なところで手間取ってしまった。
 これで作業は終了である。あとは電源に挿し、パソコンのUSBに挿すと何の問題もなく自動的に認識された。

収納しているところ。このまま奥に押し込んで、モールド部分をネジ止めすれば完成だ。接続し電源を入れたところ。電源ランプは青く光っている。


転送速度は?

 では、ベンチマークテスト「HDBENCH Ver3.40 beta6」を用いて外付けケースに入れた場合の速度を計ってみる事にする。比較として、これまでの状態である「PC-9821V200S5に内蔵していたとき」と、「HDDもっとはい〜るKIT USBに内蔵してVAIO PCV-RX66に繋いだ場合」を計測してみた。接続したパソコンの詳しいスペックは以下の通りである。
PC-9821V200S5PCV-RX66
CPUK6-2 400MHzPentium 4 2.26GHz
メモリ96MB512MB
OSWindows98WindowsXP HomeEdition
接続インターフェイス内蔵IDEI・O DATA USB2-PCI3
(USB2.0)

HDBENCH Ver3.40 beta6

 テスト結果は上の通りである。パソコン本体の性能差があるとはいえ、同じハードディスクとは思えないほどの違いがある。どうやらPC-9821V200の内蔵IDEインターフェイスではハードディスクの真価を発揮できていなかったようだ。VAIO PCV-RX66内蔵のハードディスクはRead、Write共に30000前後の値であるため、それと比べると遅いとは言えるものの、古いハードディスクなのだから仕方がない。むしろここまで高速に動作することに驚いた。また、使っていて遅いと感じるほどではなかった。
 フォーマット済みのハードディスクをHDDもっとはい〜るKIT USBに内蔵したものの、そのままでは使用できず、一度フォーマットしなければならなかった。また、最初に調べたとおり4.3GB分しか認識されなった。今となってはDVD一枚分にも満たないこの容量は多いとは言えないが、パソコン間のデーター移動やちょっとしたデーターの保存には使えそうだ。余ったハードディスクはこうやって第2の人生を歩ませるのも良いのではないだろうか。

(H.Intel)


■今回の関係メーカー・ショップ
   NOVAC  http://www.novac.co.jp/
   バッファロー  http://www.buffalo.jp/


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