第34回
マルチファンクション通信CFカード
i-Card typeF1(CS64CF)
+AirH"PHONE接続ケーブル
(2005年3月15日購入・2006年4月18日公開)

 前回、AirEDGE PHONEのAH-K3001Vを購入し、単体で、又はパソコンと接続してネット接続を出来るようにした。しかし、携帯端末では画面が小さすぎる上、メモリ不足で表示できない場合もある。だからといって常にパソコンを持って行く訳ではない。やはりザウルスSL-C760(ロードテスト第12〜15回参照)でも使えればと思うのである。しかし、ザウルスにはUSBポートがないので難しいだろうと考えていた。ところが探せばあるものだ。
 かなり特殊な方法だが、それは次のようなものである。まずSANTAC(サン電子)の「FOMA対応マルチファンクション通信CFカード i-Card typeF1(CS64CF)」を利用する。これはコンパクトフラッシュ型のカードで、NTTドコモのFOMA等のW-CDMA端末をコンパクトフラッシュスロットに接続するためのアダプタである。
 次に、i-Card typeF1に付属のケーブルではAH-K3001Vを接続することが出来ないので、同じSANTACの「i-Card typeF1 AirH"PHONE接続ケーブル」も購入する。これはi-Card typeF1に付属のケーブルの代わりに利用することでAH-K3001Vを接続できるようになるというものだ。片方がi-Card typeF1の端子に繋ぐ形状、もう片方がminiUSBになっているのだ。

i-Card typeF1 AirH"PHONE接続ケーブルである。このケーブルとi-Card typeF1(CS64CF)を組み合わせれば、ザウルスにAirEDGE PHONE AH-3001Vを接続できるようになる。

 さてこれで物理的には接続できるようになったのだが、実はこのままでは動作しない。「i-Card typeF1 AirH"PHONE接続ケーブル」に付属しているCD-ROMを利用してi-Card typeF1のファームウェアをアップグレードする必要があるのだ。
 これで接続できるようになるとSANTACのホームページに書かれているし、ザウルスSL-C760のサポートページでも「i-Card typeF1」の対応が確認されているようなので、これを信じて購入してみよう。

i-Card typeF1(CS64CF)にi-Card typeF1 AirH"PHONE接続ケーブルを接続したところである。

製品を手に入れてみよう。

 まず、ヨドバシカメラマルチメディア梅田に出向き、商品を探してみる。さすがに商品点数が多いだけあり、i-Card typeF1が見つかった。価格は13,400円(10%ポイント還元)と安い商品ではないが、ザウルスでもネット通信が出来るようにするためにはこの方法しかないので、購入する。ついでにケーブルの方も聞いてみたが、オプション品なので取り寄せになると言うこと。しかたがない。送料315円がかかり、ポイント還元等もないが、SANTACのオンラインショッピングを利用することにする。価格は3,150円。こちらはネットで注文した2日後には家に届いた。素早い配送には関心である。
 早速i-Card typeF1のファームウェアのアップデートを行う。アップデートすると本来の機能であるFOMAとの接続ができなくなるという事だが、AirEDGE Phoneとしか繋ぐ必要がないので問題なくアップデートを行う。その後ケーブルを繋ぎ、AH-K3001Vを接続し、i-Card typeF1をザウルスSL-C760のコンパクトフラッシュスロットに挿す。するとi-Card typeF1の認識作業などはなく使えるようになったようなので、ID、パスワードや接続先電話番号の入力をするなどのネット接続の設定をする。その際、SANTECのホームページのi-Card typeF1のページに書かれている「ZaurusSLシリーズでの設定方法」を見ると、「モデム」タブの、「初期化コマンド」にあるATコマンドをすべて削除する必要があるようなので、それに従う。その後の右下の地球マークのアイコンをクリックし、「接続」をクリックすると、ダイヤルされ無事につながった。

ザウルスSL-C760、i-Card typeF1(CS64CF)、i-Card typeF1 AirH"PHONE接続ケーブル、AirEDGE Phone AH-K3001Vを全て接続したところである。

使い勝手は?

 ザウルスのからケーブルが延び、その先にAH-K3001Vという形は立ったままなどでは使いにくいが、胸ポケットがある服の場合はAH-K3001Vをポケットに挟んでおくことで何とか使える。インターネットの利用は、AH-K3001V単体で使う場合と比べて格段に使いやすい。やはり、640×480ドットという4倍の解像度、特に横長液晶なので、横方向は240ドットから640ドットに2.5倍以上になっている点が挙げられる。また、処理速度も上がっているのかホームページの表示速度はパソコンに近い。スクロールバーをペンで動かすことでスクロールも簡単に行える。非常に便利である。

 以上のようにかなり特殊な方法とも言えそうだが、無事にザウルスSL-C760とAirEGDE Phone AH-K3001Vを接続することが出来た。ザウルスはPDAとしてかなり有名なので、こういった周辺機器が揃っているのが嬉しい。これからは極簡単な調べ物はAH-K3001V単体で、ちょっと長めの調べ物の場合はザウルスに繋いでという使い分けができるようになった。


(H.Intel)


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