第35回
巻き取り式ケーブル5種
(2006年1月31日公開)

 このごろ、色々なデジタルデバイスを持ち歩くことが多くなり、パソコンとの接続や充電器を複数持ち歩くことが多くなってきた。そこで、持ち歩きやすいように各種巻き取り式ケーブルを購入することにした。巻き取り式ケーブルとは、メジャーの様に伸び縮みさせることができるケーブルである。持ち運ぶ時は巻き取って短くすればケーブルが絡むこともなく、一方、使う時は引っ張って好きな長さまで延ばせるので便利なのだ。それでは、一つずつ見ていこう。

USB携帯電話充電ケーブル
GREEN HOUSE「GH-USB-PDC」


 まずはUSB携帯電話の充電ケーブルである。私の持っている携帯電話はVodafoneのV603SHなので、それに正式に対応した、GREEN HOUSEの「GH-USB-PDC」を購入した。ヨドバシカメラで1020円。
 このケーブルは、USB端子に接続することでUSBバスパワーを用いて携帯電話に電力を供給し充電できるのである。巻き取れば9.5cmになるが、引っ張れば最長75cmまで伸ばすことが出来る。縮める時は軽く引っ張ってから手を離せばスプリングの力で巻き取ってくれる。ちなみにデーター通信や、携帯電話内の画像データをパソコンに転送したりは出来ない。それが出来れるケーブルも販売されているのでそちらの方が便利だと思えるかもしれないが、そうなるとドライバや専用アプリケーションのインストールが必要になったりし気軽に使えない。このGH-USB-PDCは充電機能だけなので、ドライバをインストールして認識させたりしなくても電気が供給されていれば充電できるのだ。
 ちなみに、GH-USB-PDCはPDCタイプ(Docomo/Vodafone/J-phone)用だが、Cdma One(au)用の物もあるので、持っている携帯に合わせて購入できる。
携帯電話に接続する側の端子。PDCタイプ(Docomo/Vodafone/J-phone)の携帯電話に接続できるような形状になっている。

携帯電話に接続した状態。一見通信できそうに見えるが、充電だけである。

ケーブルを伸ばしたところ。ここまで伸ばすことが出来るので、じゃまにならないところに携帯電話を置いて充電できる。


USBケーブル
サンワサプライ「KU20-M08MB5」


 次に、USBケーブルである。MP3プレイヤーやAirEDGE Phoneなど、USBケーブルで接続する機器は複数あるため、一本持っていれば便利だ。そこで購入したのが、サンワサプライの「KU20-M08MB5」である。ヨドバシカメラで830円。ちなみに上記の機器は、USB端子が「ミニUSB Bタイプ」なので、このケーブルもパソコン側が通常のUSB Aコネクタオス、機器側がミニUSB Bコネクタオスになっているのである。もちろんUSB2.0に対応しているので、ポータブルハードディスクやDVDドライブなどの接続にも使えるのである。ちなみに、長さは10cm〜80cmの間で伸び縮み可能である。縮める時は軽く引っ張ってから手を離せばスプリングの力で巻き取ってくれる。
 ちなみに、機器側が通常のUSB Bコネクタオスになっている「KU20-M08」、USBケーブルの延長に仕えるようUSB Bコネクタメスになっている「KU20-M08MB5」もある。

LANケーブル
ELECOM「LD-MCTU」


 パソコンを旅行で持って行くと、旅行先の家のルーターに繋がせてもらうことがある。しかしその家に余分なLANケーブルがあるかどうか分からない。そこで、巻き取り式のLANケーブルを持って行くことにした。そこで購入したのがELECOMの「LD-MCTU」である。他のメーカーの同種の製品と比べて、小型でありながらケーブルが長く、1.5mまで伸ばすことが出来るのが選択した理由である。ヨドバシカメラで780円なり。
 カテゴリー5準拠で10BASE-T/100BASE-TX対応なので、1000BASE-TXまでは対応はしていないが、持ち運びする製品でそこまで求めないだろう。色は4種あるので好きな色が選べる。ちなみにこの製品だけ、縮める時は真ん中のボタンを押すことで縮める方式をとる。

ザウルス充電ケーブル
ダイヤテック「P to GO PCORD」


旅行にパソコンとザウルス「SL-C760」(ロードテスト第12〜15回参照)を両方持って行くことがあるが、ホテルなどではコンセントが一つしか無いこともあり、パソコンを使用しながらザウルスの充電が出来ない。そこで、パソコンのUSBポートのUSBバスパワーを利用して充電できないかとインターネットで探していたところ、見つけたのがダイヤテックの「P to GO PCORD」である。特にSL-C760に正式対応しているわけではないが、パソコン側がUSB端子、機器側が「EIAJ#2 DCプラグ」になっているため、規格上はSL-C760でも使えそうだ。各サイトを見て回っていると、SL-C760で問題なく使えたという記述がいくつも見つかったし、そもそもダイヤテックの製品紹介ページに載っている写真の一つがいかにもザウルスSLシリーズに接続した写真なので大丈夫だろう。上新電機で777円なり。
 ケーブルは10cm〜80cmの間で巻き取り式になっており、縮める時は軽く引っ張るとスプリングにより巻き取られる方式だ。実際にSL-C760に接続してみると、全く問題なく充電ランプがつき充電された。
 ちなみに、ダイヤテックの公式サイトにはPSPと接続している写真もある他、デジカメとも接続できるという記述があるため、電圧やコネクタ形状が合えばいろいろと使えそうである。

ザウルスに接続する側の端子。EIAJ#2 DCプラグとなっている。

ザウルス SL-C760に接続したところ。これでUSB端子をパソコンにさせば充電できる。


携帯電話4極平型イヤホンジャック−ミニジャック 変換ケーブル
オズマ「AD-AD1」


 私の持っている携帯Vodafone「V603SH」にはTVチューナが搭載されており、外出先でもテレビを見ることが出来る。しかし、スピーカーから音を出してテレビを見るのはいささか恥ずかしいし迷惑だ。そこで、イヤホンを付けたいのだが、携帯電話のイヤホン端子は通常のポータブルオーディオプレイヤーのステレオミニジャックとは異なる形状をしている。機種によって4極平型、4極丸形、3極丸形の3種類があるが、V603SHの場合は4極平型イヤホンジャックになっている。そこで、4極平型イヤホンジャック用イヤホンを購入することも考えたが、MP3プレイヤー用に1つ、パソコン用に一つイヤホンを持っているのに、さらにもう一つイヤホンを持って行くというのも考え物だ。さらに私は通常のイヤホンより少し耳に入れる部分が小さい13.5mmのタイプを愛用しているので、携帯電話用もこのタイプとなると数が限られる。
 そこで、オズマの「AD-AD1」の登場である。これは4極平型イヤホンジャックを通常のステレオミニジャックに変換するケーブルだ。これがあればポータブルオーディオ用のイヤホンを使うことが出来る。価格はヨドバシカメラで700円とイヤホンを買うより安いのもミソだ。
 ケーブルは例によって10cm〜80cmの間で伸び縮みさせる事が出来る。軽く引っ張ればバネの力で巻き取ってくれるタイプである。巻き取ればもちろん持ち運びに便利だが、この製品の場合、他にも伸び縮みすることが重要な理由がある。イヤホンにはコードの長さが1.2mある普通のタイプと、リモコンを介して繋ぐためにコードが50cmになっているタイプがあるのだ。私の場合も2種類持っており、パソコンに繋ぐなら1.2mの方を、ポータブルデジタルオーディオプレイヤーに繋ぐならリモコンを介するので50cmの方を持っていく。もし変換ケーブルが延びないタイプなら、50cmのイヤホンを持っていた時短すぎて不便だし、逆に80cmから縮められないタイプなら1.2mケーブルのイヤホンを持っていた時、1.2m+80cm=2mは長すぎるのだ。このAD-AD1の様に伸び縮みすれば、イヤホンのコードの長さに合わせて調節できて便利である。
 ただこの製品、対応機種一覧にはV603SHは入っていないのだ。しかしV602SHやV601SHは入っているし、端子形状も合うので、単に新機種はリストに載っていたいのだと踏んで購入。接続してみると、無事テレビの音を聞くことが出来た。
携帯電話の4極平型端子にAD-AD1を接続し、さらにイヤホンを接続したところ。これで、手持ちのイヤホンを携帯電話で使うことが出来る。


(H.Intel)


■今回の関係メーカー・ショップ
   GREEN HOUSE  http://www.green-house.co.jp/
   サンワサプライ  http://www.sanwa.co.jp/
   ELECOM  http://www.elecom.co.jp/
   ダイヤテック  http://www.diatec.co.jp/
   オズマ  http://osma.co.jp/


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