ポータブルDVDドライブ バッファロー DVSM-P58U2/B (2009年3月18日購入・2009年4月15日公開)
私はポータブルDVD-RWドライブ「DVRP-iUP2」を所有している。我が家のノートパソコンは、既に故障して無いものを含めて、全てDVDスーパーマルチドライブが搭載されているため、なぜ外付けドライブが必要なのかと思うだろう。しかしノートパソコンはどうしても光学ドライブから先に壊れる傾向がある。メディアの重心がHDDほど正確ではないものを、高速で回転させる事に無理が出るのか、それとも外部に置いておくメディアを中に入れることでホコリなどが侵入するためか、どうしても壊れやすい。「DVRP-iUP2」も、Lavie M LM500/4Eのドライブが故障した際に購入したものだ。 今はLM500/4Eは買い換えられ、我が家のノートパソコンのドライブはどれも故障していないが、またいつ壊れるとも限らない。外に持っていった時に壊れていると不便なので、大量のデータの読み書きしたりする場合など、ドライブに負荷がかかりそうな時は「DVRP-iUP2」をつないで使っている。しかし、その「DVRP-iUP2」にも買い換え時期がやってきた。 まず、書き込み速度がDVD-RとDVD-RW共に2倍速と遅く使い物にならない上に、読み込み速度もDVD-Rは4倍速と遅めである。その上、机の上から落としてしまったためにUSB端子が歪み、接続が時々途切れるようになってしまった。また、ACアダプタも断線しかかっているのか、ドライブを動かすだけで一度電源が切れ、再度電源が入った状態になってしまう。そのため、転送中は一切手を触れることすら出来なくなってしまった。しかも接続が切れる症状が徐々にひどくなってきている。調べてみると、ポータブルDVDスーパーマルチドライブも結構安いみたいなので、買い換えてみる事にした。
さて、ポータブルDVDスーパーマルチドライブを購入するとして、今回はそれほど高性能である必要はない。必要なのは、「バスパワー動作する事」と「DVD-Rの読み書きが8倍速である事」、そして「バスパワー動作時に最高速度で読み書きが出来る事」の3点である。幸い、現在の機種はこれら3点を満たしている製品がほとんどであるため、安価な製品でも問題ない。 今回は、ヨドバシカメラマルチメディア梅田で最も安価だった、バッファローの「DVSM-P58U2」を選択した。価格は期間限定で6,330円。カラーがブラックとホワイトの2色があるが、ブラックのポイント還元は15%なのに対して、ホワイトは20%になっていた。本当はパソコンに併せてブラックが望ましかったが、ポイント還元率に差があるためホワイトを選択した。 ちなみに、より上位のモデルとの違いを比較してみると、ハード面での違いは少ない。実売価格11,800円の「DVSM-PL58U2」はメディアのレーベル面にドライブの書き込み用レーザーを使用してデザインの印刷が出来る「Labelflash」機能が搭載されている程度で、実売価格12,800円の「DVSM-PL58U2/S」は、さらにスロットインになっている。むしろ書き込み速度は2層メディアなどで「DVSM-P58U2」より遅い。最も違うのは付属のソフトウェアで、「DVSM-P58U2」はデータのライティングソフトと、バックアップソフトのみで、DVDのオーサリングソフトとDVD再生ソフトが付属していないことで低価格化を図っているのである。今回は、使用目的がデータの書き込みや、データの書き込まれたDVD-R/RWのデータの読み出しであり、DVDオーサリング作業やDVD再生に使う予定はない。もし使う事があっても既にパソコンにはDVDスーパーマルチドライブが内蔵されている所への接続なので、DVDオーサリングソフトやDVD再生ソフトがインストールされた状態だし、そもそも私は好みのDVDオーサリングソフトやDVD再生ソフトを別途購入してインストールしているので、付属している必要はない。本当はライティングソフトも好みのものを購入して使っているので必要ないのだが、メーカー製の製品でそこまでは省略できないだろう。何はともあれ必要ないソフトウェアを省くことで低価格化を図った製品がある事は非常にうれしいところだ。 では、これまで持っていた「DVRP-iUP2」と、スペックを比較してみよう。
書き込み、読み込み共にかなり高速化されているほか、対応メディアも増えている。基本的にDVDとCD系の書き込みメディアには全部対応できている。DVRP-iUP2も購入当時は「最高速」が売りの製品だったのだが、この5年でずいぶん変わったものである。一方でおもしろいのが、本体サイズで、横幅が少し増え奥行きが少し短くなっているが、見た目にはほぼ変わらない。厚みも1mmの違いだけである。その一方で重量がずいぶん軽くなり、28%減となっている。実際に持ってみても、「DVRP-iUP2」にあったズッシリ巻が無くなり、かなり軽く感じる。持ち歩く事があれば、この差はうれしい所である。
では、実際にパソコンに接続して使ってみよう。DVSM-P58U2は基本的にUSBバスパワーで動作するが、電力供給が不足する場合に備えてACアダプタも付属している。ノートパソコンVGN-SZ94Sに接続してみると、自動的にドライバが組み込まれ問題なく動作した。ACアダプタは不要のようだ。ただし、USBハブを利用してマウスとDVSM-P58U2を接続すると、本体のランプは点灯するものの、動作音が正常な時とは異なっており、パソコンからも認識されなかった。結果、DVSM-P58U2はパソコン本体のUSBポートに直接挿し込む分には問題ないことが分かった。これで、DVRP-iUP2に時には邪魔だった電源ケーブルから解放された。 本体は低価格の製品だからと言って安っぽさはない。ブラックの方が良かったと書いたが、こちらもただの白ではなくパールホワイトのいった感じで、オシャレである。唯一、トレイをしまう時にベゼル部分が一瞬引っかかるような感覚を受けるが特に問題ないだろう。動作音だが、DVD-Rを読み込んでみると、DVRP-iUP2より大きくなったように感じるが、これは4倍速から8倍速に高速化したためで仕方がないだろう。ノートパソコンに内蔵されたドライブと比べて特に大きくは感じなかったため8倍速読み込みとしては一般的だろう。また、DVD再生時など低速回転時は非常に静かであるため、DVDの音声を邪魔する事はなさそうだ。また、DVRP-iUP2と比べて読み込み速度がはっきり分かるほどに速くなったのがうれしい所である。
今回は、ポータブル型の外付けDVDスーパマルチドライブが、ポイント還元分を考えると実質5000円で購入できた。DVRP-iUP2の時はポイント還元分を引いても25,000円だった事を考えると驚く安さだ。しかも、ドライブ自体はポータブル型としては最高速のものであり性能面でも不満がないのにこの価格である。付属のソフトウェアを一部省略することで低価格化を図った製品を、選択肢として用意してくれた事に感謝である。 基本的にはドライブを内蔵しない、低価格モバイルパソコン(いわゆるネットブック)向けだが、この価格なら私のようにパソコン内蔵ドライブを壊したくない人や、すでに壊れて困っていた人、パソコン内蔵のドライブが遅い人などにもお勧めできる製品であると言える。 (H.Intel) ■今回の関係メーカー・ショップ
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