件名: アップル通信53
送信者: たなか
日付: 2000/06/25
21:28
まっすぐホテルの庭のムコウまで続く芝生。
その上に降り注ぐ午前11時の陽の光。
散らばるパラソルは真っ白なキャンバス地。
その下でカチッとしたバーベキューを作り出すきちんとしたコック。
木陰にうまく配置されたデッキチェアー。
その廻りをゆったりとサービスする給仕の女の子たち。
向こうではアメリカ人がテニス。
プールでゆっくり20分泳ぎ、木の葉が風にゆれるのを聴きながら、きりっと冷えて水滴が濃い緑色の壜についたペリエ。
それにナイフとフォーク、真っ白な大きなナフキンが付いてくるハンバーガー。
でも茅ヶ崎の夏のほうが良い。
人が少ない午前中、裸でゲッティングアウトする波乗り。
梅雨明けの青く突き抜けたソラ。
人がいなくて、木々に囲まれた静かな浜須賀プール。
午前10時プールサイドで朝刊を読みながら、たまにつかるプール。
上半身裸で乗る原チャリ。
午後のにぎやかなビーチ。
夕方T-barから大きな空の夕焼けとほのかな夏の期待。
シャワーを浴びた後、キリッと空気が冷えたすし屋で飲む生ビール。
ついつい、また自分の世界ですね。
返信者:いしだちゃん
また夏がやってくるね。
返信者:表野
村上春樹かと思った。
返信者:たなか
彼を超えなければいけんね。
しっかし自分で読んでも高校のときの村上春樹と片岡義男の世界観から今だ抜け出せ
ない自分がいるのはわかりますね。 変わらない変われない。
表野は怪しい探検隊だっけ?
でもすし屋で飲む生ビールって美味しくない?
返信者:ぎとう
このエッセイは、いいかも。
日本人の原風景って感じがします。
全然脈絡と関係ありませんが、最近デジカメを買ったので、下の写真送っちゃいます。
遂に再開発中の京成船橋駅です。帰宅途中に撮りました。
日本のリーマンの平日の夏:
昼間のさんさんと照りつける太陽を恨めしげに眺め、日が暮れた後、
街に繰り出して飲む生ビール。その目的地まであともうすこしって感じの
構図ですね。
返信者:飯田
一ヶ所だけ体言止めじゃないところが妙に気になるな。
転換点のフックになっていいのかな。
日本(モンスーンエリア)の夏っていいよ。特に夕方のあの感じ。たまらない。
その点、北海道は情緒に欠ける。
夕方といえば、学生の時貧乏旅行してて、グラナダの駅のホームで
夜行列車を待ちながらとった夕食、遅い夕暮れに星が瞬き始めるのを眺めながら
かじったパンとハム、ラッパ飲みしたリオハ。
きっと死ぬ前の走馬灯にでてくる。
死ぬ前に思い出すに違いない出来事って、あるよね?
なんてネタ振りをしてみる。
返信者:表野
片岡の名前も出そうと思ってたところ。
片岡義男って、今はもう飽きられちゃってるけど、
出した当時はすごかったみたいね。古本屋で買った
76年くらいの書評紙によれば、「次の直木賞は片岡義男で決まり!」
とか、「今、片岡義男がすごい。読んでるとこっちの体が脈打ってくる」
とか書いてあった。
そうだね。僕は未だ椎名誠と沢木耕太郎、安部公房だね。
修士論文の最後に謝辞を入れて、普通は教授とか先輩の名前を
書くんだけど、この人たちにも感謝した。あと、びおーると
ニュー浅と、文明堂とWSSにも感謝した。
原田宗典にもこってた。早稲田の一文出身で、めちゃくちゃ軽い
んだけど、たまーにグッと来ることかいてるんだよね。どんなことかは、
恥ずかしいからいわない。
結局、学生時代に傾倒した作家って、ずっと色あせないんじゃないかな。
今だに、前原さんとか伊佐治さんとか叶原さんとかがすごいような
気がしてるのと同じで。
この年になると、これ書いてる人、もしくはこれを書いたときの年齢が
自分より若い、なんて場合もあるよね。そういうのをあんまり読むことも
ないけど、たまに読んで万一よかったりするとショック受けるなあ。
自分との差に。
ファミレスのビールも旨いよ。けど、やっぱり週末に太陽の下で飲む
ビールにはかなわない。
ちょっと長くなりました。
返信者:たなか
WSSの人が何読んでたかそういえばあまり知らないなー
飯田は夏目漱石が好きみたいだけど。
片岡義男の「永遠の夏休み」とか今でも思い出すし、彼の物語に出てくる女の人には
いつも憧れてた。
彼の話って快楽主義に走ってるようだけど出てくる人間はそれぞれカチッと節度を
保った人たちばかりだった。僕の原点ってこれかね。
角川文庫の赤い背表紙が懐かしい。古本屋で手に入るかな。
村上春樹が始めて小説を書いたのは20代。
どっちも早稲田だけどびおーるに行ってたのかね。文明堂は行ってそうな気がするけど。
初めて高校のときに読んだ椎名誠「さらば国分寺書店のオババ」とか「怪しい探検
隊」は衝撃でした。
それにしても今思ってみるときちっと読んだことある作家は
村上春樹
片岡義男
椎名誠
畑正憲
北杜夫
開高健
矢作俊彦
だけ。狭いね守備範囲が。
そういえば、君の修士論文の題目は「美味しいビールの飲み方と不味いビールの飲み方」
でしたね。
返信者:表野
そうそう
片岡義男はやっぱりあの赤い背表紙だよね
多分20冊以上集めたなあ...
好きだったのは「一日中空を見ていた」ってやつ。
これってかなり「はづい」ね。
あと、清里にウエスタン風の古い喫茶店があって、そこに
片岡義男が沢山置いてあった。野辺山に行くたびに
そこに帰り寄り道して、カレー食べてコーヒーのみながら
短編を読んだ。今は新しくなっちゃって、そんなものなく
なっちゃったけど。
椎名誠がオババとかを書いてたころの「本の雑誌」(椎名が
編集長の書評紙ね)をみると、めちゃくちゃパワフルなん
だよね。今見ても、すごくおもしろい。
そのころの話を書いた半自伝的な本があるんだけど、仕事も
やりつつ、自分のやりたいこと(書評紙の編集)をきちんと
やって、それが認められていく、っていう内容なんだよね。
それ読んでると、単純だけどすごい啓発されるされるんだよ
なあ。彼がそれをやってたのは30台半ばで、おれらももう
そういう年代だもんね。最近、ベンチャー社長のサクセスス
トーリーとかに妙に敏感でさ。
おれは基本的に海外ものはあんまり読んだこと無い。
星新一と阿佐田哲也が好きだった。船乗りクプクプも読んだよ。
修士論文は
「重畳を許容する符号の構成法とその応用に関する研究」
です。今じゃ、半分も理解できない。
けど、こないだ読んだ記事に、「全てを忘れた時に残った
ものが本当に学んだことである」って書いてあったから、
これでいいと思う。
また長くなってしまった。現実逃避ですな。
そういや、最近旨いビールを飲んでない。
以下はDTR企業秘密。ビジネス特許出願中。本当よ。
返信者:たなか
オープンカーだかサンルーフの車の助手席に乗っかって箱根をドライ
ブする話だっけ。
表野のほうがマニアね。
あのさーシステム作らない。 各社員が社長になれるシステム。
会社組織は職能別組織→事業部制と権限委譲、決定速度加速、モチ
ベーション、コミットメント向上を目指してきたが、これをもう一歩進めることは出
来ないのだろうか。 その方策は社員一人一人が社長になることであると思う。 即
ち、各自が投資予算とBS,PLを持ち、それらパーソナル財務諸表に基づいて報酬、会
社への配当、人事評価を行うというものである。 以前では事務処理が煩雑になり到
底不可能であったが、現在の社員一人一人に広く普及したコンピューターシステムを
利用することになって可能なのではないか。
というシステム。 これ作ってビジネスモデル特許取って左団扇で片岡義男の世界み
たいに暮らしましょうよ。社長は表野で僕は受付嬢管理係り。
北杜夫は寂しい王様シリーズが最高に面白かったです。
修士論文は畳屋さんの経営に関することだった訳ね。
返信者:表野
うーん
けど、誰かに仕事頼むたびに見積とか、契約が必要になるわけか。
コピーとって、とかいっても、私なら400えんでソート機能も使えます、
とか。
いように効率悪そう。
返信者:たなか
いやいやそれが今流行っていいる管理手法じゃない。知らないの?だっせー
プロセス重視の管理会計を更に進めて、職務を単価、種類、重要度に細かく
分類して社員を管理する手法。一回コピーするのに100円掛かるから、このコピー
で100円以上もうけなくてはいけないって奴。
まさことかS島さんとか知ってるんじゃないの。それを表す単語があったけど忘れた。
その管理手法をベースに一歩前に進めた新しい組織ですね。
返信者:表野
それって各業務毎に採算を考慮するってことでしょ
みんなが社長になったら製造原価より営業費用のほうが
かかっちゃうんじゃないかという意味です。
返信者:たなか
その通りABMは各業務毎に採算を考慮するってことだと思うよ。
何で、みんなが社長になったら製造原価より営業費用のほうが
かかっちゃうようになるの? そうなった場合に発生する問題は何?
その問題を解決するには何か手段が無いのかね?
ここでいっている新しい組織システムは各社員が資産と投資予算をもって各々
の仕事が赤字にならないように収益を出すようにオペレートしていくこと。当然それ
ぞれのオペレーションの中で表野が言ってるように効率の悪いことも出てくるかもし
れないが、それを解決するシステムを作るのも目的の一つ。だったような気がする。
単純に考えて皆が事業家になれば、組織の活性化、能力増大とかにつながるの
は直感的に想像できるでしょ。 そのトレードオフで発生する弊害をどのように抑え
こむかが本件のKey
For
Successですかね。
多分この話は誰にしても否定的な答えが返ってくると思うけど、他の誰もやろう
としないところが良いところ。ライト兄弟だって最初みんなから信用されてなかっ
たでしょ。
ABMの勉強をするとその辺が見えてくるかもしれない。
まさこあたりを騙して勉強させない? それとビジネスモデル特許についても。
これは飯田が向いてるかね。
で、昨日結局、片岡義男の本をインターネットで6冊注文しちゃいました。
返信者:表野
>
が、それを解決するシステムを作るのも目的の一つ。
確かにね。おれも今までの枠組みの中で話してるし、あまり根拠無く
いってるからなあ。
誰も考えないことを考えないとだめだね。
>
多分この話は誰にしても否定的な答えが返ってくると思うけど、他の誰もやろうとし
>
ないところが良いところ。ライト兄弟だって最初みんなから信用されてなかったで
>
しょ。
うん。全くその通り。
去年おととし、ちょっと新しめの概念の仕組みを売り込もうと四苦八苦
してて(結局身を結ばなかったんだけど)、そんときよく話しに出たのが、
アフリカに靴屋がいったときに「みんな靴履いてないや。これじゃあ
商売にならん」と考えるか「みんな靴履いてないや。これならいくらでも
売れる!」と考えるかの違いだよなあ、ってこと。ライト兄弟は商売人
じゃないからそういう視点は無かっただろうけど。見方を変えれば、新しい
マーケットっていくらでもあるんだろうね。
Activity
Based
Costing
みたいよ。
一昨日買った本が、田宮模型の社長の話。なんか面白そう。
返信者:たなか
そうか活動原価基準。ハーバード大学のカプラン先生でしたね。
ということでABMの勉強からですね。
「ABMで業務が変わる、コストが下がる」
(Business selecti n ) 全社員を戦力化!
松川孝一/PHP研究所 2000/06出版 235p 21cm NDC:336.85
\1,600
それで最終目標は業務支援パッケージERP(EPR?どっち?)の製作販売ですね。
パッケージの名前は何が良いかね? 「社長君」かな?
田宮の社長も早稲田よね。
1/35
MMシリーズは小学校の時ものすごくこりました。
アメリカの兵員輸送車が好きだったな。
返信者:表野
うーん。
ERPの販売はかなりいい線行ってるかも。
とりあえず、今日の昼休みにみたか駅前の本屋さんにいって
本探してきます。もうシステムも作られてるのかな?
けど、よく考えてみると、あたらしいビジネスモデルが
あれば、そこに必ず支援システムが必要になるもんね。
だから、有望なビジネスモデルにいち早く注目して、それ
をERPとまで行かなくても、せめて勘定奉行みたいな
業務パッケージがだせるといいなあ。
田宮の本、非常におもしろい。読んでるとわくわくする。
返信者:たなか
うーん
ABMに関してはERP作られてるんじゃないの?
それから先「社長君」までの延長線上についても結構考えられてるかもね。
「個人ベースのバランスシートと損益計算表による組織管理モデル」とか言っちゃって。
PCが一人一台になったのとABMが注目され始めたのがここ3年くらいの間みたいだか
ら、コンサルタントとか考えてる可能性はあるだしょうね。
あのさ、「コンピューターで組み立てるバーチャルプラモデル」って売れないかな?
家を設計して自分の好きなように組み立てていくソフトあるじゃない。 それのプラ
モデル版。
体に悪い接着剤不要!とかいう歌い文句。
駄目かな。
駄目だろうな〜
返信者:飯田
ライト兄弟とはすごいね。
ま、今おかれている立場でずいぶん「理想の仕事の仕組み」みたいなものは
違うと思うけど、基本的に人間がやることに均質や安定を求めるのは、どんな
条件下であっても難しい、つまり、いかに素晴らしい理論を打ち立てても
そのとおりにはいかない、という前提に立つ必要がある。
それと、ソビエト式結果平等主義の経済が人類の欲望と合致しないということが
歴史的に証明され、やっぱり人間目の前のにんじんを他人と争って勝った奴だけが
生き残るという、畜生と変わらない、当然といえば当然の性を持っている以上、
性善説的な「みんな頑張ればうまくいく」という発想はちょっと理想的に過ぎると感
じる。
それと、ABMとかABCとか毎年新しい略語が出てくるけど、これって能率学会と
か
ビジネス誌みたいな、これを商売にしてる人たちの商材に過ぎないと思うけど。
今SCM、なんて言ってる人、いる?
たまたまその時業績のいい企業を調べてみて、理屈を後づけしただけ。
学者の言葉遊びに付き合ってなんかいられないよ。
社員を事業主に、ってことだけど、突き詰めると、じゃあ何のために企業として組織
化する必要があるのか、ということになる。ほんとにみんながそれぞれ稼げる状況なら
最初から一人でやればいいんじゃないの?たとえばある人を採用して予算を与えて
みたら大損こきました。この責任は誰が負うのか。採用した人か。失敗した本人か。
成功の利益だけ得て失敗の責任を取らない仕組みになるんじゃないのかな。
成功は僕のおかげ、失敗は君の所為、って具合に。
組織として運営することが相対的にメリットがある(資金調達その他の点で)という
立場でいうと、人間いろんな人がいて、アイディアは素晴らしいが実行力の無い人、
何にも考えてないけど決められたことを処理するのに優れた人、体だけは絶対
壊れない人、そういう人たちをその特質を最大限生かして、組織の目指す方向に
発揮させることが、所謂カンパニーとしての成功の道だと思うよ。
これは理屈じゃない。あらゆる理屈は現実からしか生まれてこないんだよ。
返信者:たなか
その通りなんだけど、形骸化している目標管理をカチッとするには良いアイデアと思
うんですけど
返信者:たなか
ん。
結構そういう口先商売を目指してるんだけど。インチキ温泉評論家ですね。まあそれ
をやる為にはバックに権威がついてることか実績があることがひつようなんだけど・・・
まあそれはそれとして、社員全員が事業主になる事は、実際には非常に困難な事だと
思うんだけど、社員の士気とか能力とかコミットメントとか高めるのに良いと思われ
るわけで・・・・そもそもの発想が目標管理のツールの一つになり得るのではないか
というところから始まったわけでして・・・・ぶつぶつ。
実際に組織形態の変遷を紐解いてみても職能性→事業部制→さらに小さなクラスター
制など縮小傾向にあるわけだし、またSOHOの増加によって個人別のBS,PLは注目され
ていくのではないかと思うのだけど。
ABMを実際に行っている会社では個人一つ一つの仕事まで、かなりの程度そのコスト
を掴みそれを基にその仕事の目標利益を算出しているわけだから技術的には可能では
ないの。
んーと良くわかんなくなってきたけど、飯田の言ってる組織のよさを残して個人の能
力、士気、コミットメントを最大限に高める方法はこの「皆が社長さん」システムに
見出せないものかな〜。
と考えてる今日この頃。
返信者:まこと
面白いね。
特許申請の方法、調べようか。
中学の友人の父親が確か特許庁だったな。
もう引退したと思うが。