素敵な出会い

温泉を出て寄り道しながら、昼間見た食堂へ着いたのが、7時半。心配だったのが、ここ美星町には食事をする所がほとんどなく、この食堂が閉まっていれば夕食抜きになることです。駐車場に着くと幸いにも店内に明かりが見えました。僅かな希望を抱き、店内に入ると、お店の人が出てきて「すいません、もうオーダーストップなんです。」ガーン!な、なんということ・・・。しょうがない天気もよくないし、このまま帰り際何処か寄って食べてこうと思い、店を出ようとすると奥のほうから「あれ〜よく似てるな〜」と聞いたことある声が。私も声の人をよくみると、「あれ?」「あれ?」「あ!やっぱり!」と、忘れもしないあのヒゲ面が微笑んでいました。そうです!あの遊木人さんです!
「どうも先ほどはお世話になりました」と挨拶すると、「いや〜この人、僕の知り合いなんですよ。なんか作ってあげて下さい。」と、お店の人に紹介してくれて、サンドイッチを出してくれることになりました。「ま、こっちで一緒にどうぞ」と手招きするので同席させて頂きました。たった一度会っただけなのに、知り合いですと言ってくれ、またお店の人も快くサンドイッチを作ってくれて、なんだか涙がでそうになりました。芸術やなんかの話で盛り上がり、小一時間ほどして
「ちょっとウチきませんか。学校なんですよ」と言うので、学校の近くに住んでいるんだと思い、「いいですよ」と何気なく返事をし、店を出て、遊木人さんのクルマのあとを追いました。
10分ばかり走って、暗い細い道が急に開けたとおもうと遊木人さんのクルマがとまりました。
「ここですよ」(笑)

な、なんですと〜!

学校

こ、ここはそのまんま学校じゃないですか!しかも廃校になってるような・・・「ここに住んでるんですか?」「そうだよ、家賃も払ってるよ」。(自慢げに)
すごすぎる・・・。でもちゃんと看板も出ています。聞けば仕事場でもあるとか。とりあえず写真を撮り、中へおじゃますることにしました。

仕事場

中に入るとたしかに教室のようだけど、机も椅子もありません。かわりに木材や道具類が雑然と転がっています。暫くこの光景にみとれながら話を聞くと、木に墨で文字をかくだけでなく文字の浮き彫りもするそうです。

木 作業台

初めて見るのになんだか懐かしいような感じのする仕事場。ここがもと学校だからでしょうか。部屋全体に木の温もりが感じられました。

ヌード

期待を裏切らず、ヌードのカレンダーなんかがあります。今となっては懐かしい型のラジカセも。

天井

ふと、天井をみると、なんじゃこりゃー。雨漏りがするんだよねーとかいっときながら、明らかに故意に切り取った跡が。住んでる所を切り取って商売するとは只者ではない気がします。

 
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