浅間山 (あさまやま)    55座目

(2,568m、 群馬県・長野県)


浅間山の外輪山である黒斑(くろふ)山から見た浅間山。
登頂歴
 A車坂峠〜黒斑山往復 2008年7月14日(月)
 @峰の茶屋〜浅間山往復 19△△年6月15日

A車坂峠〜(表コース)〜黒斑山〜(中コース)〜車坂峠


2008年7月14日(月)

自宅745−日の出IC−小諸IC−1105車坂峠1120〜1245トーミの頭〜1312黒斑山1355〜1413分岐〜1456車坂峠

 浅間山は入山禁止になっているため、日本百名山は外輪山の最高峰である黒斑(くろふ)山(2414m)を登って代替としている。ただ2006年9月からは、小諸側から前掛山まで入れるようになったので、前掛山へ登っている人も多いようだ。

 私は浅間山は一度登っているので、今回は浅間山を間近から眺めてみたいと思い、黒斑山へ行くことにした。

 自宅を7時45分発。最初はいつものように川越ICから関越道へ乗るつもりでいたが、出発時間が遅れてしまったので、急遽、圏央道の日の出ICから高速へ乗った。

 小諸ICで降り、チェリーパークラインを通って車坂峠へ11時5分着。ビジターセンターの無料駐車場へ車を止めた。
 しかし黒斑山がどれか分らずビジターセンターへ聞きにいくと、何と正面に見えるボッテリした何の変哲もない山だという。

 少し気落ちしてしまったが、ここまで来たからには登るしかあるまい。

 登山口にあった山ノ神に手を合わせ、表コースと中コースの分岐を右手の表コースへ入って行く。すると、いきなり大きな石がゴロゴロ。

 その石がゴロゴロした所を登って行くと、何とシャクナゲが咲いていた。花など全く期待していなかったので感激! そうだ!今日は花探しでもしながら登ろう。

 シャクナゲが至るところに咲いていた。さらに足元にはツガザクラが咲いていた。それに数株のレンゲツツジが今年最後の花を咲かせていた。


(石がゴロゴロ)

(シャクナゲが咲いていた)

(レンゲツツジも)

 花の写真を撮ったり、メモしたりと忙しい。そうしているうちに道は下りになり、黒斑山を真下から見上げるようになった。
 何とハクサンイチゲが咲いていて驚いた。こんな低い山にもハクサンイチゲが・・・と思ったが、よく考えてみればここはもう2000mを超しているだろうから咲いていても不思議ではない。

 瓦礫の賽ノ河原のような所へ出ると、直接日差しを浴びて暑い。こんなガレ場にはコマクサが好んで咲くが、登山道から見た限りでは咲いていなかった。

 森林地帯へ入ると涼しくてホッとした。足元を良く見ると今年最後のイワカガミが幾つか咲いていた。もう遅いだろうと思っていたのでラッキーだった。

 ここは驚くほどゴゼンタチバナが多い。道端はこの白い花で埋めつくされそうだ。もし、ゴゼンタチバナが見たいという人がいたら、ここをお勧めしよう。
 そのゴゼンタチバナに混じって、マイズルソウやツマトリソウが咲いていた。ここは花など全く期待していなかっただけに、想定外の驚きだった。


(ハクサンイチゲ)

(イワカガミ)

(ゴゼンタチバナ)

(コケモモ)

(マイズルソウ)

(ツマトリソウ)

 丸太の階段で絞られ、その階段が終わるかな?と思った時、正面に浅間山が見えた。全景ではないが、とにかく浅間が見えて嬉しい。
 突然、赤錆びた小屋が現れた。避難小屋かと思って覗いてみると、筒状になっているだけで、床の部分はゴミだらけ。とても使えるものではなかった。

 そこから2、30mでピークへ出た。このピークが「赤ゾレの頭」だろう。ここからは浅間山の全景が見えた。

 ここから先は火山で吹き飛ばされた火山壁になっており、その火山壁の尖った部分が「トーミの頭」らしい。


(壊れた避難小屋)

(トーミの頭)

(浅間山の全景が見えた)

 火口壁を左側から下って登り返して行くと、すぐに中コースとの分岐があった。そのまま登って行くと大きな岩塊がある「トーミの頭」(写真左)へ着いた。標識は朽ち果て、その残骸だけが残っていた。

 ここで浅間山を見ながら一本。「トーミの頭」の「トーミ」とはどんな意味があるのだろうか。登山口の案内板には「トウミの頭」と書いてあった。

 ここからは、なだらかな稜線歩きになった。ルンルン気分で歩いているうちに、中年のご夫婦が休んでいた黒斑山へ着いた。13時12分着。
 ここからは浅間山が真正面に見えた。なるほど浅間山の代替にこの黒斑山を登るのもうなずけると思った。ここからは近年解除になった前掛山の登山道もしっかりと見える。

 先客のご夫婦は「これからジャコツへ行って来ます」というので、私が聞き返すと、「この先に蛇と骨と書いてジャコツ岳という山があるんです」と行って出かけて行った。

 私は浅間山の展望を一人じめにしながら、遅い昼食を摂った。


左から蛇骨岳、仙人岳、鋸岳

黒斑山の山頂から湯ノ平高原を眼下に浅間山を望む。
山頂ズーム

 しばらくすると、また別のご夫婦が到着した。

 13時55分下山。
 分岐から中コースを下る。ここは森林地帯の下りが長い。足元に咲く花もなければシャクナゲの木も見当たらない。本当にツマラナイ道だ。いっそのこと表コースを下って、コマクサでも探せば良かったと思った。

 車坂峠へ着いた時、今年はじめてカッコウの鳴き声を聞いた。