磐梯山(ばんだいさん)    76座目

(1,819m、 福島県)


桧原湖から見た磐梯山。


1999年10月23日(土)
八方台〜磐梯山往復


相模原−(東北、磐越道)−磐梯河東IC−八方台945〜1150山頂1230〜1400八方台−檜原湖畔民宿(泊)

 朝4時に家を出て東北道を走っていると、左手に朝日に輝く那須の茶臼岳と朝日岳が見えた。「今日は最高の天気だ!」と歓声を上げた。
 しかし、郡山の手前あたりから黒い雲が流れはじめ、次第に雲行きが怪しくなってきた。
 しばらくすると高速道路の電光掲示板に、「猪苗代−津川、キリ50キロ制限」と表示され、思わず唸てしまった。

 磐越道へ入ると濃い霧に覆われ、7、80メートル先が見えなくなった。こんな天気では急いで行っても仕方がない。しばらくサービスエリアで時間を潰すことにした。
 30分ほど待ったが晴れる気配はなかった。ただ「朝霧は晴れる」という諺を信じて、八方台登山口をめざして磐梯河東インターへ向かった。

 磐梯山ゴールドラインの料金所で、「八方台の駐車場はもう満杯だよ」と言われたが、ここまで来て引き返すわけにはいかない。
 濃い霧の中の坂道を登って行くと、前の車が駐車場へ入ったので私もそこへ車を止めた。そこは八方台ではなく一つ手前の駐車場だった。とにかく車を止めることが出来てホッとした。

 9時35分。霧でシャツが濡れないように、雨具を着込んで出発する。
 200メートルほど歩いた所に八方台があり、広い駐車場とログハウスのトイレがあった。この登山口は磐梯山へ登る最短距離なので人気があり、広い駐車場も満杯で路肩に駐車している車も多かった。
 八方台、9時45分発。

 しばらくはブナ林の中に付けられた遊歩道のような広い道をゆるやかに登って行った。茶褐色の真新しい落ち葉を踏みしめながら歩いていると、紅葉狩りというよりも晩秋を思わせた。
 20分も歩くと平らになり、すぐに中ノ湯との分岐になった。どうりでイオウの匂いがすると思った。

 ここから本格的な登山道になってきた。時々、霧の中から太陽がうっすらと見えるが、何とも頼りない。
 途中で雨具を脱いだ。風は強いが寒さは感じなかった。

 濃いガスが流れ、展望は利かず見るものもない。ただひたすら登って行くと、軽装のオジさんに追い付いた。単独のオジさんは、後ろにいる私に気付くと、まるで逃げるようにピッチを上げた。そしてまた追いつくと、同じようにピッチを上げた。「あんな歩き方をしていたら、バテちゃうだろうに……」と思った。

 途中に「お花畑」と「弘法清水」との分岐があった。一瞬、迷ったが、標識の下の方に「お花畑は1分位遠回りです」と書いてあった。
 一本立てながら、どうせお花は咲いていないだろうから、右側の「弘法清水」を行くことにした。

 歩き出してから10分もしないうちに、左手に弘法小屋があった。今、休憩したばかりなので休まず登って行く。

 ここはかなりの急登である。登る人、下る人と大勢いたが、なんと3歳の子供まで登っていた。両親と5歳位のお兄ちゃんと一緒だった。

 ガスの切れ間から、突然、正面にノコギリの歯のように切り立った岩塊が見えた。急いで写真を撮った。その岩塊を巻き込むように登って行った。まさに最後の急登である。そして、瓦礫を登りきって山頂へ立った。山頂着11時50分。

 ここは風が強くて立っていられないほどだった。交代で写真を撮って、近くの岩陰で休憩した。


(強風にあおられる山頂)

(山頂からの櫛ケ峰)

 弁当を食べ、コーヒーを飲んで時間潰しをしていると、第二の高峰である櫛ケ峰が見えて来た。いかにも火山で出来た山らしく、赤茶けた肌が剥き出しになっていた。

 山頂の南面を少し下った所に避難小屋があった。それを風よけにして周りで休んでいる人が大勢いた。その小屋の左側に猪苗代湖(写真右)が見えるようになって来た。

 岩陰から一歩出ると、冷たい風で飛ばされそうだった。寒くて歯がかみ合わない。急いで防寒具を着た。

 12時30分山頂発。
 下り出すと、下からがゾクゾクと登って来た。

 弘法小屋の前に弘法清水という湧き水があった。一口飲んでみたが特別おいしいというほどではなかった。

 ここからはお花畑のコースを下ることにした。そこは、磐梯山にこんなのどかな所があったのかと思うような牧歌的な草原だった(写真左下)。夏なら高山植物がいっぱい咲くだろうなあ、と思った。

 登る時は全く見えなかった吾妻小富士や桧原湖などが見えた。手前にあった小さな沼が五色沼だろうと思って写真を撮ったが、地図で調べてみると、それは五色沼ではなく銅沼だった。


(牧歌的な草原)

(桧原湖方面)

 八方台、14時着。
 今日の宿は桧原湖の湖畔にある民宿なので、時間がたっぷりあった。猪苗代湖から見る磐梯山の写真が撮りたかったので、宿とは反対にゴールドラインを下って行った。

 しかし、猪苗代湖までは行かずに途中で引き返した。帰りの渋滞を恐れたからだ。猪苗代湖からの写真は撮れなかったが、 山頂の写真を撮ったので諦めよう。

 再びゴールドラインを走って行くと、案の定、五色沼の所で渋滞になった。


(コールドラインから見た磐梯山)

(桧原湖への道)

(紅葉)

 宿は、桧原湖畔の温泉民宿「ひばら」という所で、夕食の時は女将さんが地元の酒をふるまってくれた。

安達太良山へ続く