武奈ケ岳 (ぶながたけ)

(1,214m、滋賀県)  174座

武奈ケ岳山頂

ガリバー旅行村〜八雲ケ原〜武奈ケ岳〜細川越〜広谷〜ガリバー旅行村

2009年10月22日(木)

自宅−720相模湖IC−(中央・名神・北陸)−木之本IC−R303・R161−近江高島−ガリバー旅行村(キャンプ場泊)

 今日は中央高速から南アルプスが見えた。やはり最初に目を惹くのは北岳、間ノ岳、農鳥岳の白峰三山で、手前に見えた双耳峰は笊ケ岳かも知れない。鳳凰三山や甲斐駒も見えた。南アルプスはここ何回か見えなかったので、久しぶりに見たような気がした。

 右手前方には八ケ岳の主峰、赤岳が天に向かって吠えているようだった。甲斐駒と赤岳はいつ見ても躍動感があっていい。南アルプスも八ケ岳もまだ冠雪はなかったが、伊那を過ぎた時、真っ白になった山が見え隠れするようになった。木曽駒ケ岳だろうか。いずれにしても中央高速は、山好きにはたまらない。

 時間が早かったので、恵那峡PAでゆっくりと昼食を摂って時間を潰す。ここからは恵那山と御嶽山が薄っすらと見えた。

(写真はPAから見た恵那山)

 米原から北陸道を走って木之本ICで降りた。ここからは琵琶湖の湖西線で高島市へ出て、ガリバー青少年旅行村をめざして行った。

 ガリバー旅行村のキャンプ場は半年も前から予約を受け付け、持ち込みテント場は5張分しかないというので諦めていたが、3日前に電話で簡単に予約がとれた。

 旅行村の前まで行くと、駐車場には車が3、4台しかなく、料金所の先にあった登山者用駐車場には1台も止まっていなかった。これでキャンプ場の予約がとれた理由が分かった。たとえ平日とはいえ紅葉の季節なのにガラガラで、気抜けしてしまった。

 入村すると、立派な建物が並んでいた。バンガローや炊事場などもよく整っていた。が、テントを張るのは私一人だけだった。17時になると関係者は帰宅してしまい、広い施設内にポツンと私一人だけが残された。焼き肉で一杯やって早々にテントへ潜り込んだ。


ガリバー旅行村、駐車場はガラガラ

フロントがある正面玄関

正面が登山口

2009年10月23日(金)

登山口625〜830八雲ケ原842〜903イブルギのコバ〜936峠〜949武奈ケ岳1015〜1033細川越〜1108広谷〜1214空戸の滝(昼食)1236〜1247登山口

 朝、6時25分発。
 予定していた時間より大分遅れてしまったが、昨日、了解を得ていたのでテントを張りっぱなしで出発する。
 すでに右手の尾根の上部は朝日に輝き、紅葉で山が燃えているようだ。ここから武奈ケ岳が見たいと思っていたが、残念ながらここからは見えないという。

 林道を7、8分ほど歩くと標識や案内板があり、そこから登山道になった。

 今日はやけに身体が重い。昨夜の寝不足が影響しているのか、それとも朝食の食べ過ぎだろうか。昨夜は広いキャンプ場でたった一人で、気の弱い私はシカの鳴き声や風の音で何度も目が覚めた。やはり一人ぼっちというのはいただけない。

 この辺はまだ紅葉にはわずかに早いが、対岸の東斜面はかなり紅葉している。

 滝が2本見えて来た。唐戸の滝はここから見えないようなので、あの左側の滝が大摺鉢だろうか。ここは「八淵の滝」ということで「日本の滝100選」に選ばれているが、八淵の滝という滝はなく、滝群の総称だという。
 その八淵の滝のメインが大摺鉢かと思ったが、大摺鉢とは単なる大きな滝壺のことらしい。


「八淵の滝」案内図

正面左右に滝が見えて来た

大摺鉢

 クサリ場(写真左)を登ると今度は小摺鉢(写真手前)の標識があった。

 またクサリが現れた。クサリを使うほどではないが、ここは変化があっていい。

 突然、道がなくなった。徒渉か、と思ったが、良く見ると左手の岩陰に道があった。

 今度は屏風淵という滝が現れた。屏風という名前の通り切り立った岩壁の間から流れ落ちる滝は、まるで黒部源流の滝でも見ているようだった。

  (拡大できます)

 ロープとクサリを伝って進み、滝の上部へ出ると、また別の滝が現れた。そして、「え、 あれを登るの!」という感じで滝の右側に垂直のように架った梯子が見えた。そこに「貴船ノ滝、落差30m」の標識があった。

 そこからクサリで沢へ下り、さらにクサリに掴まりながら沢を渡り、鉄の梯子を登って行く。梯子は安定しているので不安はなかった。

【拡大できます】

貴船の滝

このクサリで下って・・

・・この鉄梯子を登る
 そこを登り切って平らな所へ出ると、さらに急な岩場の登りが待っていた。うそォ・・・!あれを登るの! 小秀山の”カモシカ渡り”を思い出した。しかし、小秀山のカモシカ渡りはクサリもロープもなかったが、ここには頑丈なクサリがぶら下がっているので安心だった。
 これを登り切った所に、「七遍返し」の標識があった。このクサリ場が「七遍返し」というのだろうか。

   

 やっと沢の左岸を歩くようになった。所々にリボンやテープの目印があった。
 徒渉点が現れた。が、靴を濡らすようなことはなかった。

 右岸へ渡ってすぐ「武奈ケ岳方面」の標識が現れて安堵した。やれやれ・・・。ガイドブックにはこんなに大変なコースとは書いていなかったので、これが本当に武奈ケ岳へ行く道なのか一抹の不安があった。とにかく標識があってホッとした。

 そして、すぐに上下2つの滝が現れた。滝と滝の間に架かった丸太の橋を渡る。丸太は朽ちかけていたがクサリがあったので掴まって渡った。この滝に「七変返し滝」の表示があった。この滝を右側からクサリ3、4本を伝って登る。

 上部へ出ると朽ちかけた木の梯子が現れた。このボロ梯子は使わず左側を巻いて登った。

 やっと尾根へ出るかな、と思った時、ロープが現れ、それを登った所に八雲ケ原、武奈ケ岳方面の標識があった。まだ尾根は先のようだ。左岸をわずかに登り、すぐに沢へ下ろされて徒渉。今度は右岸を行く。

 右岸、左岸と何度か渡ると、右手に別の沢が現れた。この沢のケルンに導かれて行くと「左方へ上がる」の表示があり、やっと尾根へ出た。時に8時13分。左手から木漏れ日を浴びた。電波塔も見えた。

 シャクナゲが多い道を登って行く。花の季節は見事だろう。所々に紅葉したモミジがあって綺麗だ。

 突然、目の前に広々とした空間が広がった。八雲ケ原のスキー場跡地らしい。正面にやっと武奈ケ岳が見えた。左手は紅葉真っ盛り。右手のピークには標識のようなものが見えるので、あれが山頂だろう。ここで一服して行こう。


紅葉が綺麗だ

スキー場跡地へ飛び出した

武奈ケ岳(@Aをズーム)

ズーム@、紅葉真っ盛り

ズームA、武奈ケ岳山頂