【槍穂を見ながら生ビールを飲もう!】
蝶ケ岳・・・2/2

2017年9月14日(木)

蝶ケ岳ヒュッテ〜蝶槍〜三股駐車場

蝶ケ岳ヒュッテ625〜700蝶槍715〜蝶ケ岳ヒュッテ825〜長壁分岐〜蝶ケ岳山頂834〜836長壁分岐840〜900最終ベンチ905〜936第二ベンチ940〜1051まめうち平1100〜1145ゴジラの木1155〜1223三股登山口〜1238三股駐車場

 朝、4時になるのを待って、静かにフトンから這い出した。ご来光は5時21分。
 Aさんがお湯を沸かし、熱いコーヒーを入れてくれた。コーヒーカップとカメラを持って外へ出た。今朝の温度は3.6度。思わず身体が震える。温かいコーヒーは有難い。Aさん、ゴチになります!

 今朝は東の空に少し雲があって、イマイチだったが、神聖なご来光を見ることが出来た。

 先っきまで怪獣のように見えた槍穂連峰が、朝の光に照らされてモルゲンロートに染まっていく。素晴らしい山の朝だ!

 遠くに富士山や御嶽山まで見える。南アルプスは甲斐駒や鳳凰三山、白峰三山、塩見岳から・・、いやいや、見えない山を探した方が早い。


 小屋へ戻って朝食を頂き、空身で蝶槍まで雲表の散歩。
 冥想ノ丘から下った西斜面のオンダテの紅葉が、逆光で残念。

 稜線を歩いていると、一歩歩くたびに槍が一歩近づいて来るような気がする。


 ボッテリしたピークの手前まで来ると、三角点の奥で3、4人のパーティーが朝食を摂っていた。このピークを巻いて進んで行く。もう目の前には文字通り「槍」のような蝶槍が聳え立っている。

 今、そのテッペンに一人の登山者が立っている。「これは絵になる!」と思ってカメラを出して構えると、もう登山者の姿は無かった。残念!

 そして蝶槍のテッペンへ立った。40数年ぶりの再登である。ここから見る槍穂はあの時と少しも変わっていない。思わず青春時代が蘇って来た。



 帰りは、オンダテの紅葉が、朝日を浴びて輝いていた。


 小屋へ戻り、帰る準備を済ませて外へ出ると、今にもダイビングしそうな人がいた。

「おい!早まるな!思い直せ!生きていれば、きっと良いことがあるから・・・!」 と、思わず声を掛けたくなるようなシーンだった。

 ヒュッテを出てテント場まで来た時、まだ蝶ケ岳の山頂を踏んでいないことに気づき、ザックを置いて山頂へ行った。普通は最初に山頂へ立つものだが、我々はフツーじゃないからなぁ・・!

 山頂へ立って、もう悔いはない。「穂高よさらば!また来る日まで!!」と穂高に別れを告げ、一気に下って行く。

 ここは下りも決して楽ではない。膝をガクガクさせながら、やっとの思いで三股駐車場へ着いた。