(2,329m、静岡県) 157座
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2008年5月3日(土)
自宅410−厚木IC−静岡IC−1000田代−諏訪神社脇1045〜1515小無間小屋(泊) |
この山は、大井川源流と寸又峡に挟まれるように屹立しており、「南アルプス深南部の名峰」とか、「南アルプス最奥の秘峰」などと言われている。
私は、かつて聖平から光岳へ縦走した時、この山を見たような気がするが、その頃は全く 関心がなかったので写真も撮らなかった。
しかし最近になって、日本200名山ガイドブックに載っていた写真を見て、ぜひ登って
みたいと思うようになった。
しかし、この山を登るのは容易ではない。コースタイムが何と13時間20分(山渓の200名山を登る)もかかる。
しかも途中に水場がない。よほどの健脚でない限り日帰りは難しい。そこで、途中にある避難小屋へ2泊するつもりで出かけて行った。
まずは東名高速で静岡へ出て、大井川を遡って行くことになる。
朝4時10分に家を出発。厚木ICから東名高速に乗った。今日はGW初日ということもあって、足柄から渋滞に嵌まる。
朝から本降りだった雨もやっと小降りになり、前方に綺麗な虹が広がった。渋滞も富士川IC手前でやっと解消された。
静岡ICからはR362、R388、R60で井川湖の上部にある田代集落を目指して行く。
10時に田代へ着いた。しかし、目標である諏訪神社が分らずウロウロしてしまった。近所の人に道を尋ね、おでん屋の右脇の道を登っていったが、林道の終点まで行ってしまい引き返す。
途中にあったブロック塀に囲まれたトタン屋根のボロ小屋が諏訪神社(写真左)だとは思わなかった。
とにかく神社まで辿り着けてホッとした。境内脇には浜松ナンバーの車が1台止まっていた。私も近くへ車を止めて軽い昼食を摂ってから出発する。 | |
境内から細い道を進んで鳥居を潜ると、小さな建物が現れた。 | |
最初はトイレかと思ったが、登下山届の小屋だった。その脇が登山口になっていた。 |
しばらくはヒノキ林の中を登って行く。とにかく今日は荷が重い。ここは水場がないので2日分の水と食料を背負っている。汗が滴れ落ちた。
20分か25分ほど登るとブナが多くなって来た。やはり新緑のブナはいい。空もすっかり晴れ上がり、木漏れ日が暑い。この時期は衣服を選ぶのが難しい。1週間前の八ケ岳では厚手の冬山用の肌着でも寒くて震えていたが、 今日はTシャツに薄手のシャツでちょうどいい。
白いイワカガミがいっぱい咲いていた。ピンクのイワカガミなら何度も見ているが、白いのを見るのは初めてのような気がする。そのイワカガミがいたる所に咲いていた。
やっと支尾根へ出た。ブナとミズナラ(たぶん)の気持良い尾根で一服。さわやかな風が心地よく、まるで初夏のようだ。
支尾根を登り切ったところが、地図に載っている「栂の大木」かと思ったが、それほど太い栂は見当たらなかった。もっと先かも知れない。
ここは、何か目標物がほしい。地図には「田代から小無間小屋、3時間30分」としか書いてないが、余りにもおおざっぱ過ぎる。もっと小まめに目標となるような標識がほしい。
途中で単独のオジさん、いや旦那さんが追い着いて来た。聞けばバスで来たと言い、今夜は小無間小屋泊まりだという。私も小屋泊まりなので、仲間ができてホッとした。無人小屋は大勢いるのも困るが、一人ぼっちというのも困るからだ。
何度目かのピークに人影が見えた。P4に違いないと思った。登って行くとテントが3張あった。まぎれもなくP4だった。そこから数十メートル先に小無間小屋が建っていた。
今日の宿泊者は、途中で私を追い越して来た埼玉から来たというAさんと二人だけだった。HPに「GWに行ったら小屋には先客が10人以上もいて土間へ寝た」という人がいた。私も「もし、先客が大勢いて寝床がなかったら?」という心配もあったので、とにかくホッとした。
小無間小屋 | P4で大無間山を見ながら一杯 | P4からの大無間山。山頂が少し雲に隠れている |
AさんとP4で大無間山を見ながら乾杯した。大無間山の山頂にはガスがかかっていたが、ガスが切れた瞬間を狙って写真を撮った(右上)。
幕営している人達も大無間山を見ながら夕餉の支度をしている。私達は日が沈んで寒くなるまで飲んでいた。
それにしても大無間山まではかなり遠い。明日は体力勝負になりそうだ。
小屋は6人位なら快適に過ごせるが、8人以上になるとちょっと窮屈かもしれない。今日は二人だけなので余裕だった。
先週、八ケ岳の行者小屋の前で幕営した時は、ダウンのシュラフでも寒くて震えていたが、今日は同じシュラフでも暑くてたまらなかった。この季節は3シーズンで充分だったようだ。