南岳へ向かって下って行く。わずかに下って登り返しになると、残雪が登山道を埋め尽くす。そこを登って、ついに最高峰の南岳へ着いた。8時45分。
鳥居と祠、そして三角点がある山頂は、日当たりが良いせいか残雪もまばらだった。近くに休憩所があったので大休止。展望台へ登ろうとしたが「キケン立ち入り禁止」と書かれ、階段はロープで塞がれていた。
(南岳山頂) |
(南岳の登りから見た中岳) |
(ボロな休憩所) |
ここで軽くおやつタイムにした。
ここからの下りはアイゼンを着けようか迷ったが、南斜面なので着けずに下ることにした。
南岳、9時10分下山。
雪はほとんどなく、アイゼンを着けて来なくて正解だった。
クサリの連チャンになった。しかし、雪がないので問題はない。この程度のクサリ場ならどこにでもある。クサリ場を下りながら、やっと山へ来たという実感が湧いた。石畳や石段ばかり歩いていてはつまらない。 |
岩場を過ぎ、石がゴロゴロした急斜面を下って行くと、何やら案内板が立っていた。そこが材木石だった。上部からは分からず通り過ぎてしまうところだった。
案内板には、『この岩は、火山で噴出したマグマが急に冷えて固まった時に出来た安山岩の柱状節理で、材木を積み重ねたように見える所から材木岩と呼ばれている』と書いてあった。確かに材木のように見えた。 |
奉幣殿との分岐へ9時55分着。 この道を下れば奉幣殿へ最短距離で戻れるが、せっかくなので鬼杉と玉屋神社を周って帰ろう。 小さな流れに沿って下るようになると、すぐに大南神社との分岐があったが、パスしてそのまま下っていくと鬼杉へ着いた。10時4分着。鬼杉は周囲12.4mもあり、樹齢およそ1200年で、国の天然記念物に指定されているという。 |
鬼杉から、今度は登りになり、トラロープまで現われた。このロープを越えると、あとは多少のアップダウンを繰り返す。
途中で単独のオジさんに会った。今朝、駐車場を出発してから初めて会った人である。
このまま、なだらかな道を玉屋神社まで行くのかと思いきや、グーンと下らされる。少し甘かった。
中年のご夫婦が登って来た。これで3人目。本当に静かな山だ。沢を越え、右岸沿いに下って行く。
広々とした所へ出ると、今度は登り返しになった。そして、それを登り切った所に玉屋神社があった。
まあ、よくもこんな絶壁の洞窟の中に神社を建てたものだと驚いた。 | |
神社で両手を合わせ、横手の岩穴にあった水場で水を飲んだ。あまり冷たくはなかったが、この水は「不増不滅の清水で、世の中にもしも事変がある時は、水がにごると言われている」と書いてあった。
さらに、「大和の金剛山、近江の竹生島の水と共に、日本の三霊水だとも言われています」と書いてあった。 |
ここからも登り下りを繰り返す。本当に疲れるなあ〜。せっかく登ったのにまた下りだ。
途中から、遠くに上宮が見えた。ここから見る限りは奥多摩の山とあまり変わらない。
やっと奉幣殿が見えて来た。スロープカーの駅の下を潜って行くと、奉幣殿直下の参道へ出た。ここからは今朝登って来た石段を駆け下りた。 |
神宮下の駐車場で、昨日買ってきたコンビニのオニギリで貧しい昼食を摂った。
私はこの山を歩いて、なぜこの山が山伏の修験道場だったのか分からなかった。戸隠山のような岩場や絶壁もなく、山伏の鍛練になったのだろうかと思った。でも、それは北岳や望雲台の方へ行かなかったせいかも知れない、と思った。 (左の地図は地元の観光案内図です) 駐車場で一服して、今度は長崎県の雲仙を目指して行った。 |
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