シロヤシオ紀行A
檜洞丸 (ひのきぼらまる)

(1,601m、神奈川県)



(今年はシロヤシオの花が少ないような気がしたが、それでも充分楽しむことが出来た)


2010年6月1日(火)

日蔭沢橋〜熊笹ノ峰〜檜洞丸〜犬越路〜日蔭沢橋

自宅640−R413−神ノ川林道−736日蔭沢橋756〜850林道(15分のロス)911〜1051稜線分岐1056〜熊笹ノ峰〜1140檜洞丸1205〜1239神ノ川分岐〜1356犬越路1415〜1509日蔭沢橋

 今年は寒い日が続いたので、シロヤシオも1週間位遅くなるだろうと思っていたが、先週26日に登ったという方のブログに、今週末(つまり5月29日、30日)が見頃だろうと書いてあったので、急遽、出かけることにした。

 今回は我が家から最も近いかんノ川林道の終点、日蔭沢橋から登ることにして、朝6時40分に家を出た。

 近くのコンビニで弁当とポカリを買い、R413を走って行く。音久和というバス停から2、300m先にあった「神ノ川キャンプ場入口」の標識に従って左手の坂を登って行く。

 この神ノ川林道は全舗装で道幅も広く、対向車に気を使う所も少ない。ヘタな国道より安心して運転できる。

 神ノ川キャンプ場を過ぎ、さらに進んで行くと、ロッジ風の立派な建物が見えて来た(写真左)。

 その建物の前の路肩にすでに7、8台の車が止めてあった。ここが日蔭沢橋で、ここから先はゲートがあって通行止めになっていた。私も路肩へ車を止めた。7時36分着。

 最初はロッジかと思った立派な建物は、実は公衆トイレだった。ヤビツ峠にあるような立派なものである。近くにあるはずの神ノ川ヒュッテは見えなかった。

 家を出る時はどんよりしていた空だったが、いつの間にか青空が広がっていた。ここから見上げる稜線が、やたらと高く感じる。

 7時56分発。まずは林道ゲートをすり抜けて進んで行く。林道はすぐにダートになった。
 10分ほどで右手の細い登山道へ入って行く。ここからは一気の登りを覚悟しなくてはならない。とにかく2時間頑張ろう。

 最初は杉林の急登だが、間伐されているので明るく、熊が出てくるような気配はない。さっき車を止めた日蔭沢橋の所に「熊出没注意」の表示があった。

 ひと汗もふた汗もかいて8時50分、林道へ出た。その林道の正面に、「←順路」と書かれた表示板が立っていた(写真左)。私は「やけに親切だなあ!」と思いながら、林道を左手に下って行った。すぐに登山者とすれ違った。

 しかし、尾根からどんどん遠ざかって下って行く。「おかしい!」 と思って地図を広げて見ると、やはり間違いだった。すぐに引き返す。

「順路」の表示板の所まで戻ると、何のことはない。後ろに階段があるではないか(写真右)。あ〜あ〜、この御親切な表示のおかげで15分もアルバイトをさせられてしまった。それにしてもこの順路は何んなんだ!!(これは北丹沢12時間山岳耐久レースの順路だった)。

 ここで一服してからもう一度気合を入れ直す。ここまではいわばアプローチのようなもので、ここからが本当の勝負である。
 階段を登り、杉林を5分も登ると自然林になり、新緑が美しくなって来た。しかし、また左半分が檜林になった。

 急登を登り切ると、今度はブナ林になった。やはりブナ林はいい。なだらかになったブナ林を登って行く。ブナ林が延々と続く。丹沢にこんなブナ林があったとは・・・。
 風もひんやりと感じる。それにしても静かでいい。今日は平日で、しかもここは裏街道である。

 あと10分も歩けば稜線だろうと思った時、「熊笹ノ峰0.8Km」の標識があった。ここで一息入れて行く。

 「熊笹ノ峰0.6Km」の標識から段々と急登になって来た。ブナの根が張り出した急登を登って行く。しかし根に掴って這い上がるような所はない。
 ここまで来てもシロヤシオやミツバツツジは一本もない。稜線への最後の詰め。600mってこんなに遠かったかなあ・・・。


 やっとボッテリした稜線が見えて来た(写真左)。そしてベンチがある分岐へ到着。

 ベンチで一服していると、後から5、6人のパーティーが登って来た。その中の一人のオジさんが、
「シロヤシオが咲いてないねぇ・・・今年は! それにミツバツツジも・・・。去年は5月末に来たんだが、遅いくらいだったのに・・・」とぼやく。
 私はブログを見て焦って来たのだが、やはり少し早かったようだ。


 檜洞丸へ向かって歩いて行くと、ミツバツツジがチラホラと咲いていた。まだ1、2分咲きといったところだろうか。

 さらに歩いて行くと、ついにシロヤシオとご対面。1本だけ満開に咲いていた。やっとシロヤシオに会えた。
 その後、次々とシロヤシオとミツバツツジが咲いていた。ここからは撮影モードになった。


(シロヤシオ)


(ミツバツツジ)