イワウチワ・カタクリ紀行・・1/2


「春の使者」という花言葉を持つイワウチワ
(葉がうちわに似ているのが名前の由来)


2018年4月1日(日)


 栃木県の那珂川町・富山とみやま地区にイワウチワの群生地があり、ある植物学者が、『日本一の群生地と言っても過言ではない』と云ったそうだ。

 その富山の舟戸にある群生地は、何と私の親戚が所有する山だという。そうと知ったからには、何が何でも行くしかあるまい。早速、仲間を誘って行くことにした。
 (アクセス:宇都宮ICより群生地まで約60Km)

 昨日は馬頭温泉の南平台温泉ホテルへ集合。露天風呂で疲れを癒し、美味しいビールを頂きながら山談義。

 今朝は朝食を摂ってから、ゆっくり出発。
 9時10分、一番奥の「第一駐車場」へ到着。すでに車がズラリと並んでいて驚いた。止められないのでは、と心配したが、関係者が誘導してくれて何とか止めることができた。(右下の写真は関係者の車だったようだ)


 入口に遊歩道の案内と入山料200円の看板があった。

 聞けば、イワウチワ保存会の方々は、手弁当で遊歩道を整備したり、林道の拡張など道普請までしているというから、お茶を差し入れたと思えば、200円は安いだろう!

 受付がある小屋の前まで来ると、ショウジョウバカマの群落があった。今までショウジョウバカマは何回も見ているが、これほどの群落は見たことがない。歓声を上げながらさかんにシャッターを押した。


(受付・売店)

(ショウジョウバカマの群落)

 山の所有者でもあるイワウチワ保存会の会長サンから、イワウチワについてご説明を頂く。
 そして、「良い時に来てくれましたねぇ・・・。昨日、今日が一番見頃でしょう」とのこと。実は今年は桜の開花がメチャ早かったので来週来る予定だったのを一週間早めて来たのである。それがピッタンコだったようだ!

 早速お花見開始!

 歩き出すと、すぐに左手の斜面にイワウチワが現れた。

 オバさんが身を乗り出して、いや丸太に乗っかって写真を撮ろうとハリきっている。気を付けて、良い写真を撮って下さいね!

 20〜30mほど歩いて左へ大きくカーブを切ると、斜面いっぱいにイワウチワの群落が現れた。思わず歓声を上げる。

 イワウチワは、小さくて、しかも下を向いて咲くので、下から見上げるように撮るのがいい。ここは道が斜面を横切っているので写真を撮るには都合がいい。

 斜面が急になって来た。途中で休んでいる人も・・・。下の受付で杖を貸してくれます。

 今まで上ばかり見ていたが、見下ろしても凄い!



 もう、お腹いっぱいでゲップが出そうだが、花はまだまだ続く。


 受付の小屋まで戻って来ると、これからオカリナの演奏が始まるというので聴いていくことにした。


 このグループは毎年、この花の季節に演奏しているという。山の中で聴くオカリナは、響きがあっていい。イワウチワも元気が出るに違いない。

 私は、「コンドルは飛んでいく」をリクエストした。

 この後、カタクリ公園へ行く途中にある、「馬頭広重美術館」へ寄って行くことにした。

 広重と旧馬頭町と、どういう関係があるのかを受付で聞いてみると、

「広重とは縁もゆかりもありません。地元の広重コレクターが、町へ寄贈してくれたんです」、とのことだった。

 それにしても凄い。本物の浮世絵を見るなんて初めてだ!


(ウイキペディアより借用)
 建物は隈 研吾くま けんご氏(東大教授)の設計だという。隈氏といえば2020年の東京五輪のメイン会場である国立競技場の設計者である。木材を多用するデザインが特徴で、ここがその代表作の一つだという。

 我々は広重の浮世絵をゆっくり鑑賞し、昼食を摂ってから、カタクリ公園へ向かって行った。