伊予ケ岳 (いよがたけ)

(337m、千葉県)


房総のマッターホルンといわれる伊予ケ岳(右が南峰、左が北峰)


2013年2月10日(日)
天神社〜見晴台〜南峰〜北峰〜県道〜天神社

自宅530−新保土ヶ谷IC−横横・狩場・湾岸・アクアライン-643海ホタル655-732鋸南富山IC−(R184・R89)−746天神社・駐車場800〜817富山分岐〜831見晴台〜845南峰850〜858北峰903〜909南峰913〜927富山分岐〜937県道89〜953天神社・駐車場

 今回は雪や路面凍結の心配が少ない房総の山へ行くことにした。
 そもそも房総の山へ行くのは初めてで、東京湾アクアラインを走るのも初めてである。それに今日は低山とはいえ伊予ケ岳と富山とみさんを登る予定なので1日に2座登るのも初めてで、まさに初めてづくしである。

 伊予ケ岳は房総には珍しい岩山で、その山容が伊予の石鎚山に似ていることから名付けられ、「房総のマッターホルン」とも言われているそうだ。まずはその「房総のマッターホルン」から登ることにしよう。

 朝5時30分に家を出発。

 慣れない道をカーナビに導かれるままに走り、アクアラインの海ホタルへ6時43分に着いた。

 最上階へ登ると風が強く寒くてガタガタ震えたが、昇ったばかりの朝日を浴びた(写真左)。遠くに東京スカイツリーがぼんやりと霞んで見えた(写真右)。


 鋸南富山きょなんとみやまICで降り、R184を進むと数分で道の駅手前の信号へ出た。これを左折してR89を進んで行く。5分もすると正面にネットで見覚えがある山が見えて来た。「あれが伊予ケ岳か?まさか〜!」と唸ってしまった。伊予ケ岳は337mしかないことは承知していたが、それにしてもスケールが小さすぎる。

 伊予ケ岳でないことを祈ったが、近づくにつれ、その「まさか」になった。途中で車を止め、山頂の岩峰を眺めながら、まるで日光の東武スクエアワールドで3000m級の山を10分の1にして見ているような気がした。



(これが本物のマッターホルン)

(これが伊予の石鎚山)

(これが房総のマッターホルン・伊予ケ岳)

 菅原道真を祀るという平群天へぐりてん神社へ7時46分着。境内に車は1台もない、と思ったら右奥に登山者用駐車場があり、すでに7、8台の車があった。
 私が準備をしている間にも2台の車が入って来た。ここは関東百名山でもあるがハイカーに手頃な山として人気があるようだ。

 境内には紅梅が咲いていた。さすがは房総だと思った。


 神社の左手の道を進んで行く。道端にはスイセンが咲いていた。3、4分も歩くと梅林に蜜蜂の箱が置いてあった。まだ梅は咲いていないが、後ろにスイセンが咲いているのでスイセンの蜜を集めているのかも知れない。

 しばらくは歩きやすい道だったが、階段になり一汗かいた時、「富山分岐」へ着いた。ここからも階段が続く。
 道端にはスミレの花が咲いていた。今年初めて見るスミレである。
 小さな岩場があった。岩場が現れるとホッとするから不思議だ。やはり階段ばかりではつまらない。


(段差がある階段)

(富山分岐)

(今年初めて見たスミレ)

 もう5人の下山者にあった。いづれも若いハイカーだ。
 すぐに、背後の視界が開け富山とみさんが見えた。富山も双耳峰で恰好いいが、いかんせんスケールが小さく登高意欲は湧いて来ない。しかし、今日は低山ハイクだから登って行こう。


 そこから2、3分も行くと東屋とベンチがあった。そこから山頂らしい岩塊が見え、登山者の姿が見えた(左)。

 それにしても左側(南)に見えるピョコンとした山が気になる。何という山だろうか。(写真右)


 ここから、すぐに岩場が現れ下山者がいたのでしばらく待った。
 ロープがぶら下がった岩場が続く。私は練習のためロープに掴まらず、岩や木に掴まりながら登って行った。ここは石鎚山とは比較にならないほど簡単なので、岩場に慣れていない人には手頃かもしれない。


 それにしても暑い。今日は冬山装備をして来たのでもう汗だくだ。今日は念のためアイゼンも持って来たが、全く必要ない。ここは房総でポカポカだ。

 鎖が現れた。普通は1本の鎖がぶら下がっていることが多いが、ここは鎖の途中に丸い輪っかがある。どこかで見たような・・・? これはきっと石鎚山に真似て作ったのだろうと思った。

 この鎖場を登るともう山頂は近い。標識が立ちベンチがある南峰へ到着。



(伊予ケ岳・南峰)

(防護柵を跨いで正面の岩峰へ立った)

 展望は素晴らしいが私には富山しか分からなかった。

 南峰で展望を楽しんでから、最高峰の北峰へ向かった。北峰の方が6mほど高い。

 わずかに鞍部まで下ってから登り返すと、すぐに北峰へ着いた。ここには三角点はあったが標識はなかった。
 北峰には先客が5、6人いたが、その中に町田から来たというご夫婦がいた。このご夫婦も千葉県の山は初めてだという。


(南峰から見た北峰)

(北峰山頂)

(北峰から見た南峰)

 再び南峰へ戻って一服。水分を補給してサア下山。しかしこれで下山というのは何か物足りない。そこで下山ではなく富山へ向かうための下りだと思うことにした。

 岩場で17人のパーティーが登って来た。山は登り優先なので待っていたが、岩場に慣れない人達で、ロープにぶら下がっておたおたしている。見るからに危なっかしい。そんな登山者を17人も待つのもつらい。

 途中で、「すいません。下らせてくれませんか?」と声を掛けても、誰も答えてくれない。皆さん登ることに必死で下る人のことなど眼中にないようだ。
 こういう大勢のパーティーの時は、2つか3つのパーティーに分けるのが普通だが、こういう低山ハイクではそんな常識は通用しないようだ。

 渋滞した岩場を下ってホッとした。


 富山分岐からそのまま縦走路を進んで行った。こちらの道も階段があったが、すぐに普通の登山道になった。この森は、「教育の森」というらしい。なるほど菅原道真を祀る平群天神社の森なので「教育の森」というのだろうと思った。

 県道89号線へ出た。ここから左に折れて車道を歩いて行く。伊予ケ岳が朝よりクッキリと見えた。それにしても本物のマッターホルンと石鎚山に申し訳ないような気がしてならなかった。

 平群天神社へ戻ると、朝は気付かなかったが樹齢1000年を越えるという夫婦クスノキがあった。市指定の文化財になっているという。また、駐車場と境内には30台以上の車があって驚いた。

 (写真右は境内のクスノキ越しに見た伊予ケ岳)

 さあ、次は富山へ行こう。→ 富山へ続く