上州・三峰山 (みつみねさん)

(1,123m、群馬県)


吾妻耶山から見た上州三峰山。まさにテーブルマウンテンのようだ!


2014年10月25日(土)

河内神社下の市営P〜三峰山〜三峰沼〜河内神社下の市営P


自宅−430相模原相川IC−(圏央・関越)−月夜野IC−631河内神社下の市営P650〜710河内神社〜737三峰沼分岐〜7502つ目の三峰沼分岐〜824山頂へ1.6Kの標識〜902三峰山920〜953山頂へ1.6Kの標識〜1014三峰沼分岐〜1023三峰沼〜1036稜線分岐〜1055河内神社〜1106市営P

 三峰山という山は全国に数多くあるが、この山は上州にあるテーブルマウンテンのような山容をした三峰山で、通称「上州三峰山」と呼ばれているそうだ。

 実は今年の6月に日光の太郎山へ登った帰り、沼田IC近くからテーブルマウンテンのような山を見て、いつの日か登ってみようと思った。

(R120、沼田IC付近から見た三峰山)

 そのテーブルマウンテンは標高が低いので紅葉には少し早いかも知れないが、バイトもなく天気も良さそうなので行ってみることにした。

 関越道を走って行くと、まだ明け切らない空に赤城山や榛名山、そして武尊山などがシルエットになって見えた。「今日は最高の登山日和になりそうだ!」と喜んでいたが、沼田IC近くまで来ると武尊山が越後方面から流れ出した黒い雲に覆われ、いつしか車もガスの中へ突入。

 月夜野ICで降り、ナビに導かれながら進んで行くと「三峰山、河内神社登山口」の案内板があった。そこから林道をグングン登って行く。対向車との擦れ違いが心配だ。

 市営駐車場は思ったより広く(20〜30台か?)、トイレもあった。ここは登山者ばかりでなく、参拝者やパラグライダーを楽しむ人達の利用が多いのだろう。
 だが車は一台もなく、私が一番乗りだった。一番乗りは熊が怖いが、ここは里山だから熊の心配はないだろう。

 ゆっくりと準備を済ませ、6時50分に出発。
 まずは舗装された林道を登って行く。霧で100m先は見えないが、「朝霧は晴れる」という諺を信じよう。

 林道を7、8分も登ると終点で荷揚げ用リフトがあった。そして、そこに社が2つあった。標識には「河内神社約0,4Km、10分、三峰山へ約5.3Km、1時間55分」と書いてあった。
 ここから、いきなり大きな岩がゴロゴロした道になった。左手は大きな岩が幾重にも重なり城塞のようで、見るからに神が鎮座していそうな感じがした。

 やっと樹間から陽が差し込んで来た。
 
 河内神社の階段を登り、本殿で山の安全を祈願して左手の登山道へ入って行く。ここからは岩場はなく普通の登山道になった。

 すぐに、「パラグライダー離陸点1分」の標識があったが、帰りに寄ることにしてまずは三峰山へ向かって行った。

 鉄塔の所で厚手のシャツを脱ぎ、5〜6mほど歩くと祠が2基あった。そして、そこに「三峰山(追母峰)」と書いてあった。しかし、ここがピークとは思えない。奥の方が少し高いような気がするのだが・・・。

 いずれにしても、どこがテッペンか良く分からないような平坦な道を進んで行くと、真っ黄色に染まったホウの木があった。周りはまだ紅葉が始まったばかりなので、一際目を引いた。

 赤松が多くなって来た。ここはきっとマツタケが採れるに違いないと思った。

 ここは平坦な道で、山登りというより公園を散歩しているのと変わらない。もっともテーブルマウンテンの上を歩いているのだから、平らで当然といえば当然なのだが・・・。

 それにしても静かだ。こんな所をたった一人で歩くのは寂しいくらいだ、と思っていた時、突然、シカの甲高い声にびっくりした。こんな山にもシカがいるとは驚きだ。

 三峰沼との分岐を過ぎると、やっと赤く色づいたモミジが現れ、一気に紅葉が良くなって来た。といっても標高が上がった訳ではなく、道が陽当りの良い東側へ出たからだ。

 2つ目の「三峰沼分岐」を過ぎると、登山道脇の草黄葉が見事になって来た。山一面が黄金色に染まり、私の身体までが黄金色に染まってしまうのではないかと思った。

 道がわずかに下りになると、正面の樹間から少し高い山が見えた。「あれがテッペンか?」

 この山にはイノシシもいるようで、所々に堀り返しがあった。
 右手の黄葉が陽に照らされて眩しい。
 テッペンかと思っていたピークへ出ると、さらに平坦な道が続いていた。

 「三峰山へ1.6Km」の標識に、「熊出没注意」とあった。「え、こんな山に熊が!」と驚いた。熊鈴はザックに入っているが、そのまま歩いて行った。

 幾つかのボッテリしたピークを越えて行くと、紅葉が増々良くなって来た。「こうでなくちゃあ〜!」と歓声を上げた。ただ紅葉している木が高いので見上げていると首が痛くなるのが難点だ。



 何度もテッペンかと騙されながら、やっと山頂へ着いた。もちろん誰もいない山頂で貸切である。

 山頂からは武尊山や谷川連峰がバッチリ見えた。来年あたり登ってみたいと思っている万太郎をアップで撮った。

 しかし、今日、これから登ろうと思っている吾妻耶あずまや山が見えないのがちょっと残念だった。


(武尊山)

(谷川岳)

(万太郎をズーム)

 この山は栗の木が多く、山頂にも栗が落ちていた。ここは、のんびりと紅葉狩りと栗拾いなどを楽しむには最高かも知れないと思った。

 9時20分下山開始。

 三峰沼分岐から沼へ向かって下って行くと、イノシシの堀り返しがいたる所にあった。今にもイノシシが飛び出して来そうで気味悪い。

 すぐに小さな流れが現れ、それを飛び越えて行くと左手に沼が現れた。大きな錦鯉が泳いでいた。

 この沼を反時計回りで半周した所で立ち止まってしまった。標識がないからだ。地図を見ながら流れに沿って下って行くと、20〜30mで2つ目の池へ出た。小さな池を左に見て進むと分岐があったが標識がない。一瞬、躊躇したが、良く踏まれた道を選択して登って行くと標識が立った稜線分岐へ出た。

 しばらくすると、「パラグライダー離陸点3分」の標識があったので寄って行くことにした。

 離陸点には10人ほどのグライダーがいた。ここから正面に小持山がバッチリと見えた。しかし、ここからも吾妻耶山は見ることが出来なかった。

(写真はパラグライダーの人達、バックは子持山)


 河内神社まで来た時、初めて登山者2人に会った。そして林道を下って行く途中でハイカー5、6人と会った。ここは簡単に登れるのでこの時間に登る人が多いのかも知れない。

 所でこの三峰山は、手前にあった追母峰、山頂が後閑峰で、もう一つ吹返峰というのがあるはずだが気づかなかった。最初に山頂かと思ったピークが吹返峰という方もいるが、沼田市のHPでは縦走路から西に外れた1015mが吹返峰となっている。

 この山は駐車場から河内神社までが一番急坂であとは平坦で物足りない感じだった。時間はまだ11時である。急いで昼メシを食って、これから吾妻耶山を登って来よう。
吾妻耶山へ続く