2.八方尾根〜唐松岳〜五竜岳〜遠見尾根

1976年9月

 この年の5月の連休に、遠見尾根から五竜岳へ登って「残雪の鹿島槍ケ岳を見て来よう」と出かけたが、ゴンドラリフトが運休でエライ目にあった(1.メロメロになった遠見尾根)。

 そのリベンジと、さらに先月、白馬岳から鹿島槍ケ岳まで縦走する予定だったが、白馬山荘へ着くなり雨が降り出し、台風のような風雨の中をやっと唐松山荘へ辿りついた。翌日も雨は止まず、結局、鹿島槍までの縦走を断念して八方尾根を下ったが、その時の無念さもあって私は一人で八方尾根から五竜岳を登って遠見尾根を下ることにした。


(まずは八方尾根を登っていくと・・・)

(右手に岩峰が・・・)

(そう、不帰ノ嶮が見えて来た)


 そして稜線へ出ると唐松山荘があり、そこから今年初めて降った雪で薄っすらと化粧した五竜岳が、重量感あふれる山容で横たわって見えた。

(写真は唐松山荘前から見た五竜岳)

   私は小屋へ荷物を置いて、まずは唐松岳へ向かって行った。

 唐松岳からの展望はバツグンだった。不帰(かえらず)の岩峰の向こうに白馬鑓がどっしりと見え、その奥に三角形をした白馬岳の山頂が見えた。先月、雨の中を白馬岳から必死でここを歩いた仲間達に、せめて一目でいいから見せてやりたいと思った。    


(唐松山荘からの唐松岳)

(唐松山頂から小屋を見下ろす)

 今日は唐松山荘へ泊まるつもりでいたが、五竜山荘まで行くことにした。

 翌日、五竜岳を往復。

【五竜岳山頂から見た鹿島槍ケ岳】


(五竜岳から見た白馬岳・・・中央奥の尖ったピーク)


(五竜岳から見た剣岳→さらにズーム
 この春、メロメロになった遠見尾根を下山。

 途中で雷鳥に会った。

 遠見尾根から見る鹿島槍も、なかなかいい。

 遠見尾根からの五竜岳は、稜線から見た時のあのドッシリとした重量感ある山容とは一変し、地獄の山のようだ。


(これは小さな水溜りに映った五竜岳)

 水溜りに映った五竜の方が綺麗に見える。

 最後に、カクネ里から一気にそそり立った鹿島槍・北峰をどうぞ!

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