霧ケ峰

Bニッコウキスゲ紀行・・・1/2


今年はニッコウキスゲが不作で、咲いていたのは電気牧柵に囲まれた一角だけだった。

2021年7月26日(月)

霧の駅〜車山肩〜車山〜車山乗越〜車山肩〜園地〜霧の駅

相模原IC510-725霧の駅727〜844車山肩〜937車山945〜1008車山乗越〜1032車山肩(昼食)1100〜園地〜1208霧の駅

 無性にニッコウキスゲが見たくなり、急遽、霧ケ峰へ行くことにした。
 昨日まで東京五輪で4連休だったが、今日は連休明けなので高速もガラ空きで、ついスピードが出てしまう。

 霧ケ峰にあるドライブイン、「霧の駅」へ予定より30分も早く着いた。すでに車が10台以上もあった。

 車から降りると肌寒い。さすがに霧ケ峰高原だ。Tシャツの上から薄手の長袖シャツを着こむ。

 身支度を整え、道路の反対側にある草原へ入って行く。遊歩道が2本あるが右側のビーナスライン側の道を選択。

 歩き出してすぐに三脚を立てたカメラマンがいたので、ニッコウキスゲについて尋ねると、

「今年は不作で花が少ないですねぇ・・!」

 と、ショッキングナな言葉が返って来た。

 気を取り直して歩いて行くと、道から離れた所にポツンとアヤメが咲いているのが見えた。ズームで引き付けてシャッターを押した。

 ここからは道端に咲く花々の写真を撮りながら登って行く。

 ノアザミやヨツバヒヨドリなどが多いが、私の好きなハクサンフウロ(写真左)やハクサンシャジン(写真右)などもあって嬉しい。

 ホタルブクロやウツボグサ、ナデシコなども咲いている。ナデシコはタカネナデシコかと思ったが、帰りに通った園地に「エゾカワラナデシコ」と書いてあった。


 ちなみに、上の写真の右下の白い花は、どこにでもある雑草で、私達は貧乏草と呼んでいる。

 花はまだまだ続く。


 ニッコウキスゲで真っ黄色に染まった草原が瞼に浮かんで来るが、まだニッコウキスゲは1本もない。

 右手20〜30mほど下にあるビーナスラインを観光バスが通ったので手を振ると、車窓から手を振ってくれた。

 やっと車山(正面)と車山肩(左の鞍部)が見えて来た。

 車山肩の100mほど手前まで来た時、やっとニッコウキスゲが咲いていた。しかし、ロープが張ってあって近づけない。いずれにしてもポツン、ポツンと数本しかなく、寂しい限りだ!
「私はこんなショボイ花を見に来たんじゃあねぇんだがなぁ・・・!」とボヤキが出た。

 車山肩へ着くと、沢渡方面へ行く斜面にニッコウキスゲが咲いていた。そこはシカ除けのため牧柵で囲まれた一角だった。それにしてもニッコウキスゲが少ないなぁ・・・!


 ここは写真を2、3枚撮っただけですぐに出発する。
 すると、前方に黄色く染まった一角が目に飛び込んで来た。「あれはキスゲか?」と期待が膨らむ。
近づいて行くと、やはりニッコウキスゲだった。ここも牧柵に囲まれた一角ではあるが、まさに真っ黄色に染まっていた。

 よく見れば牧柵に「危険・電気牧柵」と書いてある。どうも通電しているようだ。

 牧柵の中に咲いているニッコウキスゲを見ながら、私が初めて来た頃(50年前?)は、牧柵などなく、どこにでも咲いていたような気がする。何か寂しいような、やりきれない思いがした。


 そこを過ぎると、もうキスゲは一本もなくなった。でも、折角なので車山の山頂まで行くことにする。

 キスゲこそ無いが、イブキトラノオやウスユキソウ、オトギリソウなどが咲いていた。山頂近くにはイブキジャコウソウまで咲いていた。


 車山の山頂は大勢の人で賑わっていた。リフトで来た観光客が多いようだ。

 八島ケ原湿原から来たというご夫婦に、キスゲについて尋ねると、「ポツン、ポツンだね!」とのことだった。

 これで諦めがついた。八島ケ原湿原まで行こうと思っていたが、キスゲが咲いてないなら行くのを止めよう。