金剛堂山 2/2


前金剛からの剱岳ズーム

前金剛からの乗鞍方面

  さて、ここは前金剛なのだろうか、中金剛なのだろうか。方位盤にはここから南側に見えるボッテリした山が奥金剛となっており、中金剛の名はない。しかし、その方位盤に記された奥金剛の方が実際はここより少し高いようだ。地図では中金剛が最高峰で奥金剛はそれより34m低い。つまり方位盤の奥金剛というのが地図上の中金剛ではないかと思った。
 その中金剛からこっちへ向かって歩いて来る単独行が見えた。あの人に訊いてみよう。

 その単独行は登山口に置いてあった熊谷ナンバーの40代位の方だった。彼は方位盤に奥金剛と記されたボッテリした山を指差しながら、「あれが中金剛だと思います。ただ奥金剛が確認できませんでした」と言い、「中金剛までは行く価値がありますよ。展望が抜群ですから」と言った。

 彼と別れて中金剛へ向かって行く。わずかに下ると草原になった。花はほとんどないが、それでも白い花が幾つか咲いていた。左手の奥には北アルプスが見える。今はボンヤリとしか見えないが、これが冬だったらクッキリと見えるに違いない。いずれにしても、ここは雲表の草原で最高だ!

 (奥のピークが最高峰の中金剛)

 小さなピークに立派な石碑があったが、これは遭難碑のようだった。(写真の手前のピーク)

 そこからわずかに登るとすぐに下りになった。「え、下っちゃうの〜?」と疑問に思って周りを見ると、小さな木の板に「中金剛1650M」と書かれたものが枝にぶら下がっていた。なんとチャチな標識なんだろう。三角点もないそっけない山頂だった。

 展望を楽しみながら草原を引き返し、再び前金剛へ戻って来た。ここで一服して水分を補給。たった一人で展望を楽しんだ。


中金剛から奥金剛方面

中金剛から前金剛を振り返る


(中金剛からの槍・穂高)

 もう展望も充分楽しんだので、デボチボチ下ることにしよう。9時45分、下山開始。
 下りだして2、3分もすると老夫婦が登って来た。小学低学年の女の子2人を連れたお父さんも登って来た。

「栃谷登山口より2km地点」へ10時37分着。ここでドラ焼きと缶コーヒーで軽い昼食を摂っていると、登って来たオジさんから、「もう昼食ですか」と声をかけられた。このオジさんは私が登りだと思ったようだ。

 ここからは気持ちよいブナ林を下って行く。

 この後も、続々と登ってくる人に会った。ここは山が低く短時間で登れるのでスタートが遅いようだ。

「栃谷登山口より1km地点」を11時11分通過。

 登山口へ11時31分着。前金剛から2時間弱で着いた。駐車場には車が14台もあった。

 帰りも上越へ出て長野道、中央道を通って来たが、ブドウ狩りのシーズンのせいか、勝沼から相模湖ICまで3時間以上もかかってしまった。

【今回会った花と紅葉】