釈迦ケ岳 (しゃかがたけ)

(1,641m、山梨県・御坂山地)



山頂の夫婦地蔵。
晴れていれば裏面(ポインターを置く)のように富士山が見えるのだが・・!
(晴れた日の釈迦ケ岳は→こちら)


2013年3月30日(土)
釈迦ケ岳登山口〜釈迦ケ岳・往復

自宅600−相模湖IC−河口湖IC−(R139-R707-R21-R719)−743すずらんの里入口(駐車場)〜(鳥坂トンネルまで下見)〜林道分岐〜810林道終点・釈迦ケ岳登山口(駐車)825〜847コル〜917釈迦ケ岳940〜1002コル〜1015林道終点・釈迦ケ岳登山口

 釈迦ケ岳という山は全国に数多くあるが、この山は山梨県・御坂山塊にある釈迦ケ岳である。甲府方面から見るとピラミッドのように見えるという。

 私はそのピラミッドに登りたいと思い、今年、正月早々に出かけて行った。しかし、檜峯ひみね神社へ行く林道が凍結で進めず引き換えし、御坂峠から黒岳を登って来た。
 今日はそのリベンジである。登山口はまだ路面凍結の心配がある檜峯神社側を避け、上芦川から登ることにした。

 朝6時に家を出た。しかし10分もすると霧雨が降って来た。思わず「うそだろう・・!!」とボヤキが出た。
 昨夜の天気予報では山梨県は晴れると報じていたのを信じて、相模湖ICから中央高速に乗り、河口湖ICをめざして行った。
 しかし、山梨県へ入っても霧雨はまだわずかに降っていた。

 河口湖から2010年に開通したという若彦トンネルを潜り、出口から400mほど先で右折すると、そこが「すずらんの里入口」で、バス停と駐車場があった。すでに車が1台止まっていた。

 ここで、しばし思案する。予定ではここへ車を置いて、鳥坂トンネルまで歩いて行き、鳥坂峠、神座山、釈迦ケ岳まで縦走し、釈迦から最短コースでここへ戻って来るつもりだったが、こんな天気では縦走しても意味がない。私は神座山からピラミッドの釈迦ケ岳が見たいのだ。

 天気が回復するまで時間つぶしに鳥坂トンネルまで行って見た。鳥坂峠へ行く道を確認して戻って来ると、駐車場には車が2台になっていた。

 時々冷たいものが落ちてくるが雨具を着るほどでもない。そこで予定を変更し、最短コースで釈迦と神座山をピストンして来ることにした。


 ここから「すずらん群生地」へ向かって林道を走って行く。街路灯もおしゃれなスズランの形をしている。

 しばらくすると分岐があり、標識があった。ここが釈迦ケ岳へ登る最短コースの入口である。ここを左折して細い林道を登って行く。舗装こそしてあるが路面はデコボコだ。

(林道に樹木が被さっている所あり。車をキズ付けたくない人は走らない方が良い)


 そして林道終点の20mほど手前へ駐車した。若者が一人登って行くのが見えた。

 私が出掛ける準備をしていると、沼津ナンバーの車が1台入って来た。
 (ここは2台なら置けるが3台は厳しい。林道の途中にも数台の駐車スペースがあった)

 沼津ナンバーのご夫婦は、前回、釈迦ケ岳を登ったので今日は神座山を往復するという。私は釈迦ケ岳を登るのはもちろんだが、神座山から釈迦ケ岳が見たいので、どちらを先に登るかは天気次第である。

 標識には「釈迦ケ岳60分」と書いてあった。

 まずは稜線をめざして登って行く。ここは登山道が落ち葉に埋もれ、「登山道はどこだ〜!」という感じである。ここにはまだ春の気配は全くない。

  

(落ち葉に埋もれた登山道。パッと見では分からない)

(稜線近くなってやっと歩きやすくなった)


 稜線のコルへ20分ほどで着いた。標識には「釈迦ケ岳35分、神座山60分」と書いてあった。さらに「上芦川15分」と書いてあるが、これは林道終点までの時間である。

 私は天気が良ければ神座山へ行ってピラミッド形の釈迦ケ岳の写真を撮りたかったが、これでは行っても仕方がない。右手の釈迦ケ岳へ向かって登って行った。
 1分も登ると檜峯神社へ下る分岐があった。そして、そこから岩混じの登りになって来た。

 岩混じりの道を登って行くと、頭上に大きな岩塊が現れた。
「え、あんな所を登るの?」と思ったが、道は右へトラバースして行く。

 ついにロープが現れた。ここは雪が着いたらいやらしいだろうと思っていたが、その雪もなく、岩場も簡単だった。ロープを掴まずに登って行ける。


 2本目のロープ場で下山者に会った。お互いに天気を悔やむ。ここでやっと霧雨が止んだ。

 この岩場もロープを使わなくても登れる。

(写真右:山頂直下)

 誰もいない山頂へ9時17分着。駐車した所から1時間も掛からずに着いた。
 ここは、本来なら360度の展望で、眼の前にドガーンと富士山が見えるはずだが、今は何も見えない。


(お釈迦様)

(標識と石碑)

(思ったより小さかった夫婦地蔵)

 ここで一服しながらガスが切れるのを待った。そして、昨日、宅配で届いたばかりの高度計で天気予報を見ると、現状維持か悪化傾向にあり回復は期待出来そうもなかった。

 その予測通り、またガスが濃くなって来た。もう潔く下ろう。9時40分下山。

 途中でオバさん2人に会った。地元(御坂)の方で、神座山は、「じんざサン」と読む、と教えてくれた。ネットでは、かみざやま、かみざさん、じんざさん、じんざやま、さらには「かむざすやま」などというのもあった。本当の読み方は何というのだろうか。

 オバさんから、「帰りに桃の花でも見てって下さい」と言われ、一宮御坂IC周りで帰ろうと思った。

 すぐに、ガスの中に冷たいものが混じって来た。急いで下ろう。
 コルへ10時2分着。もう神座山へ行く気はない。そのまま下って行った。

 雨が大粒になって来た。落ち葉で登山道が埋もれている所で足を滑らせてスッテンコロリン。落ち葉の下に斜めになった石があったのだ。危ない危ない!

 林道へ10時15分着。山頂から35分で来てしまった。こんなに近い下山道は初めてだ。登下山が楽なのはいいが、少し物足りない気もする。でも今日は下見だと思えばいい。
 雨はいつの間にか止んでいた。思わず、「もう晴れて来るなよ!」と叫んでしまった。今から晴れて来たら悔しいから・・!

 この山はもう一度来なくてはいけない。神座山からの釈迦を見なくては諦めがつかない。「釈迦よ!また来るぜ!」

 帰りは鳥坂トンネルを通って一宮御坂ICへ出た。

(晴れた日の再登は→こちら)


(桃の花が満開だった)