(再登)御坂のピラミッド峰
釈迦ケ岳 (しゃかがたけ)

(1,641m、山梨県)


これぞ御坂のピラミッド峰・釈迦ケ岳(神座山から)


2013年4月13日(土)
檜峯神社〜トビス峠〜神座山〜釈迦ケ岳〜檜峯神社

自宅600−相模湖IC−一宮御坂IC−(R137-神座山林道)−745檜峯神社757〜817トビス峠〜905神座山910〜1045釈迦ケ岳1120〜1140檜峯神社分岐〜1239檜峯神社

 2週間前に行ったばかりの御坂の釈迦ケ岳へ再び行くことにした。前回は天気が悪くピラミダルな釈迦ケ岳を見ることが出来ず、諦めがつかないからだ。

 昨夜の天気予報で、「明日は全国的に晴れで、お出かけ日和になるでしょう」と聞いて、じっとしていられなくなった。急いでガソリンを満タンにし、日帰り用の荷物をザックへ突っ込んだ。

 朝6時に出発。空には雲が広がっていたが、その雲も時間と共に消えて、ピーカンになって来た。

 笹子トンネルを出ると雪を抱いた南アルプスがお出迎え。甲斐駒や鳳凰、白峰三山から荒川、赤石などオールキャストである。こんな素晴らしい景色の中を高速で走ってはもったいない。釈迦堂パーキングへ寄って展望を楽しんだ。そして、今日こそは御坂のピラミッド峰・釈迦ケ岳が見えるだろうと期待が膨らむ。

 一宮御坂ICで降り、御坂みち(R137)を河口湖方面へ向かって行く。前回は満開だった桃の花はもう散り出していた。
 檜峯ひみね神社へ行くには、ちょっと分かりづらい。ICから6Km位?走った緩い登り坂の左手に「御宿農園」の看板が見えたら右折する。右折と行っても通り抜けた道ではない。車が2、3台置ける位のスペースがあり、そこから細い道が桃畑の中へ伸びている(標識がある)。
 この辺は高度が高いせいか桃の花がまだ咲いていた。

 とにかく桃畑の中を標識に従って登って行くと、ゲートが現れる。これで一巻の終わり!ではない。これはイノシシ除けのゲートなので手で開閉できる。

 1月に来た時は鳥居の先で路面凍結のため引き返している。したがって、釈迦ケ岳はこれで3回目の挑戦ということになる。

 道は舗装こそしてあるがデコボコ道である。神社近くなると「釈迦ケ岳・第三登山道」の標識が現れる。神社から釈迦へ直登コースで登下山する人はこの標識を見落とさない方がいい。
 檜峯神社は想像していたよりも広く立派だった。駐車場も2か所あり、先客の車が2台止めてあった。トイレもあった。

 身支度を済ませ、まずは神社で参拝。山の安全を祈願した(トビス峠は神社の前から登る)。
 標識に従って「トビス峠」を目指して行く。

 5分ほど歩いて杉林から落葉樹に変わる所の分岐で左折。
ここには標識がないので注意が必要だ。

 所々にカタクリがあったが、花は1輪しか咲いていなかった。
 あっと言う間にトビス峠へ着いた。ここは大栃山との分岐にもなっている。標識には「神座山・釈迦ケ岳、1時間10分・3時間」と書いてあった。ここから大栃山へ行く人も多いようだが、私は左手の神座山を目指して行った。

 ここは主尾根なので歩きやすくていい。前回は上芦川から登ったが、落ち葉で登山道が埋もれ滑って転倒してしまったが、ここは転倒するような所はない。

 気が付けば、左手の樹間からまさにピラミッドのような釈迦ケ岳が見えるではないか! お〜! ピラミッドだ〜! 私はこれが見たくてやって来たのである。早く神座山まで行って遮るものがないピラミッドが見たい。

 右手にも八ケ岳や南アルプスが見えるが、樹木が多くて写真は撮れない。今日は釈迦の山頂から富士山も南アもバッチリ見えるだろうと思うと心が逸る。

 大ふな山と思われるピークを登っていると、何と霜柱があった。そういえば昨日の天気予報で甲府市の最低気温は3度と報じていた。この辺は相当冷え込んだようだ。

 ピークを登り切ると、さらに緩やかな登りが続く。大ふな山はどこが山頂か分からないような山だ。下りになる所で水分を補給。


 わずかに下って急な登りになったので、「これが大ふな山の登りかな?」と思ったが、登り切ると、そこに「神座山」の標識があった。え、神座山?、ついに神座山へ到着。
「神座山へ着いたぞ〜!!」
 私にとって今日はここが最大の目的地なのである。それはここから見る釈迦ケ岳にある。

 ここから見る釈迦ケ岳こそ、まさにピラミッド峰ではないか。やっと3回目にしてその山容を見ることが出来た。チョ−嬉しい!


(神座山からの釈迦ケ岳。まさにピラミッド峰だ!)

(釈迦ケ岳をズーム)

 写真を撮りまくって一息つくと、標識の所に忘れ物があった。どうもヤッケのようだ。大きな声で、「お〜い、忘れ物があるぞ〜!」と声を張り上げたが、どこからも応答はない。ここは釈迦と鳥坂峠方面の分岐なので持ち主がどっちへ行ったか分からない。仕方なくそのままにして置いた。

 やっと念願の写真も撮れ、大いに満足だった。後は釈迦の山頂で展望を楽しもう!
 釈迦ケ岳へ向かって下って行く。ここは絶えず尖った釈迦ケ岳を正面に見ながら歩けるので楽しい。まるで北アルプスで槍ケ岳を見ながら歩いているようだ。

 ここは小さなピークがあるが、なだらかな所が多くルンルンである。
 ボッテリした山をなだらかに下って行くと檜峯神社との分岐があった。これが第二登山道だろう。私は帰りはここまで戻って来る予定である。

 途中で樹間から十二ケ岳や節刀ケ岳が見えた。写真を撮っていると、何と富士山も見えるではないか。山頂に少し雲がかかっているのが残念だ。

 釈迦ケ岳が大分近づいて来た。迫力満点だ。

 ここを下れば上芦川との分岐がある鞍部かと思いきや、さらにピークが現れた。神座山からの釈迦を見て満足してしまったせいか気合が入らない。ヨタヨタしながら辿りた着いた山頂で一服タイムとした。

 サテ、出発するか!と立ち上がると、背後に南アルプスがズラリと並んで見えた。樹木が多く写真は撮れなかったが、やはり山は晴れた日に来なくてはつまらない。

 釈迦との鞍部にある上芦川との分岐へ到着。ここからは2週間前に登っているので、今日は周りの景色でも見ながら登って行こう。
 分岐から2、30mで檜峯神社との分岐がある。これが第三登山道である。


 ロープがぶら下がった岩場も前回登っているので楽勝だ。最初のロープ場を過ぎると開けた所があり、八ケ岳や南アルプスが見えた。甲斐駒から聖までまさに勢揃い。

 私と入れ替わるように下って来た若夫婦が写真を撮っていた。

 日陰には霜柱があり、陽当りの良い所は解けてグジャグジャの所もあった。南アルプスや十二ケ岳、節刀ケ岳などを眺めながら登って行った。

 釈迦の山頂には先客が7、8人いて賑やかだった。ここからは富士山の山頂に雲がかかっていたが、御坂の山や南アルプスはバッチリ見えた。十二ケ岳や節刀ケ岳、さらには王岳は一度は登ってみたいと思った。




 山頂で昼食を摂りながら富士山にかかった雲が切れるのを待ったが、一向に切れる気配がないので下ることにした。

 檜峯神社との最初の分岐(第三登山道)まで戻り、しばし思案する。当初はこの先の第二登山道を下る予定だったが、もう充分楽しんだので、ここから下ってしまおうか、という思いが湧いて来たからだ。

 標識には、「この下山道は急なため、初心者はこの先→15分の下山道を利用すると良い」と書いてある。あくまでも「初心者は・・」であり、特に危険などとは書いていない。ならば、挑戦してみようではないか!とばかりにここを下ることにした。

 最初はなだらかに下って行くが、次第に急な下りになって来た。それもそのはず、ここは釈迦ケ岳の北面を一気に下るのだから当然といえば当然なのだが・・。木やロープに掴まりながら下って行った。

 道の脇にはトラロープがあるのでそれと分かるが、ロープが無ければ落ち葉で登山道が分からない。さらに落ち葉やザレで足を滑らせないように注意しながら下って行った。

 ここは確かに初心者一人では無理かも知れないと思った。ロープが無い所では、立ち止まってルートハンティングも必要だ。

 それに、こんな所を登りにとったらつまらないと思った。急登で足場が悪く、しかも展望もない。私はトビス峠から登って正解だったと思った。そして、下りは忠告通り第二登山道を下るべきだったかも知れない、と思った。


 途中から釈迦ケ岳が見えた。しかし、ここからはあの端正な三角錐には見えなかった。

 谷筋を越え、杉林を抜けると林道へ出た(分岐から46分)。さて、どっちへ行くのだろう。林道には「釈迦ケ岳入口」という標識はあったが、檜峯神社への表示はない。ここは感で左へ下って行く。

 そして、4分ほどで少し広めの林道へ出た。そこに「第三登山道」の標識があった。朝来る時に見た標識だった。
 ここからは林道を登って行く。9分で檜峰神社の駐車場へ着いた。駐車場には7、8台の車があり、下の駐車場にも5、6台あった。

 予定より早く下って来たので、帰りは国道20号線で帰って来た。

 釈迦へ最短距離の上芦川からのコースは→こちら