大持山 (おおもちやま)

(1,294m 埼玉県)

妻坂峠から大持山へ向かう途中から見た大持山(左)と小持山(右端)

2014年4月24日(木)

【武川岳からの続き】

一の鳥居〜妻坂峠〜武川岳〜妻坂峠〜大持山〜小持山〜シラジクボ〜一の鳥居



(武川岳)〜妻坂峠926〜1050鳥首峠分岐〜1101大持山(昼食)1135〜1223小持山〜1300シラジクボ1307〜1405一の鳥居P

 妻坂峠から武川たけかわ岳をピストンし、今度は大持山へ向かって登って行く。

 峠にもカタクリがポツン、ポツンと咲いていたが、登るにしたがって多くなって来た。ここは本当にカタクリが多い。ただアカヤシオはなく、ミツバツツジも少ない。

 カタクリの可愛い花を愛でながら急登を登っていると、背後にやっと武川岳の全容が見えた。ボッテリした何の変哲もない山だと思った。なぜあの山が関東100名山なのか分からない。
 25、6分で急登も終わり、緩やかになった。右は針葉樹で左が落葉樹になり、道の両脇にはコバイケソウがあった。コバイケソウは有毒なので動物も食べないのだろう。

 やっと稜線へ出た。大持らしき山はまだ遠い。右手に見える小持らしきピークがピラミダルで格好いい。俄然、登高欲が湧いて来た。

(右手前:大持山と小持山)

(右奥:小持山をズーム)

 今日、駐車場を出てから3人とすれ違った。その3人目が女性でTシャツ姿だったのを見てハッとした。厚着をして汗している自分が恥ずかしかった。慌てて厚手のシャツを脱いだ。

 やっとピークに標識が見えた。「山頂だぞ〜!」と喜んだが、そこは山頂ではなく鳥首峠方面との分岐だった。
 ここは背後の武川岳や前武川岳、その奥に伊豆ケ岳や古御岳こみたけなどが良く見えた。

 しばらく行くと、ピークで休んでいる人が見えた。今度こそ本物の大持に違いない。その休んでいる人から10mほど先に山頂の標識があり、2人が休んでいた。大持山11時1分着。これで関東100名山の2座(武川岳・大持山)をゲットしたぞ〜!

 ここで昼食にした。食事をしながら山座同定をしたが、ほとんど分からなかった。

 食事をしている間に3人が登って来た。

 食事を済ませ、展望も楽しんだので、次は小持山へ行こう。

 武甲山を正面に見ながら、アセビが白い花をつけた稜線を下って行く。

 すれ違う人が多くなった。武甲山から縦走して来るとこの時間になるのだろうか。

 岩場が現れた。その岩場を登って途中から右へトラバースするが、踏み跡があったので真っ直ぐ登って行くと、何とアカヤシオが咲いていた。アカヤシオはまだ咲いてないだろうと思っていたので感激!

 そこからすぐに、大持と小持の間にあるピークへ着いた。ここから見る武甲山は格好いいが、小持山は尖って見えない。

 わずかに下って登り返す。登り切った所が小持かと思いきや、まだ先があった。そんなに早く着く訳がない。


(手前が小持山、奥が武甲山)

 岩混じりの道を登って行くと、突然、垂直のような岩が立ちはだかった。テッペンに標識のようなモノが見える。これこそ小持山のテッペンに違いない。

 絶壁を前に、気合を入れて「さあ登るぞ!」と思った時、何と右手から下山者が現れた? え、どうなってるの?
 結局、この岩は登らずに右手から巻いて行く。

 絶壁の上へ立つと、下から見た標識のようなモノには、「きけん」と書いてあった。

 次のピークが山頂かと思ったが騙された。しかし、アカヤシオがチラホラ現れて来た。道端の木は蕾だが、左側(南)の崖には満開の木もあった。

 アカヤシオが群落で現れると、そこが小持山の山頂だった。まだ蕾が多いが数輪咲き出していた。こんなにアカヤシオあるとは思わなかったので嬉しい。あと3、4日もすれば満開になるに違いない。




 今朝からずーと見続けて来た小持山のテッペンへ、今こうして立っていると思うだけで嬉しかった。
 これでもう思い残すことはない。後は気をつけて下ろう。


 シラジクボへの下りもかなり急な斜面があったが、ジグが切ってあったので助かった。この辺もカタクリが咲いていた。この道を「カタクリの道」とでも名付けたいと思った。

(写真左はシラジクボへの下り。正面は武甲山)

 シラジクボは武甲山と小持山との鞍部にあり、峠のようになった所で十字路になっている。

 ここで一服していると、武甲山から下って来た御仁に、「紫色をした背丈が10センチぐらいの花はなんですか?」と聞かれる。
「それはカタクリですよ!」と自慢げに言う。その御仁はカタクリを初めて見たという。

 シラジクボからは針葉樹の急斜面をトラバースしながら緩やかに下って行く。左手下に林道が見え、15分ほどでその林道へ出た。そして、すぐに右の山道へ入って行く。感覚的には左へ下るような気がしたが、案内板が立っていた。

 右へ入ってすぐに分岐があった。直進が「持寺跡3分」、そして左が「生川うぶがわ起点」。さて、どっちだろう。一瞬迷ったが、「生川起点」を下って行った。
 すぐに林道へ出た。やはり正解だったようだ。林道をわずかに下ると再び案内板があり、その案内板にしたがって右の山道へ入って行く。

 杉林の急斜面をジグを切って下って行く。

 道が傾らかになると沢へ出て、鉄板の橋を渡ると武甲山の表参道へ出た。この道には所々に残雪があった。

 釣り堀の所で林道へ出てしまい、少し遠回りをしてしまったが、駐車場へ14時5分着。まだ10台以上の車があった。

 今日は雪渓あり、新緑あり、そしてカタクリやミツバツツジ、アカヤシオの花を愛でながら武川岳と大持山・小持山を登ることが出来て満足している。やはりこの季節は花があるので楽しい。

 今日は足慣らしのつもりだったが、もう足がパンパンだ。年寄りは数日後に筋肉痛が現れるというから、2、3日後が思いやられる。
  
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