ペテガリ岳−2/2

2011年7月31日(日)
【ペテガリ山荘〜ペテガリ岳・往復】

ペテガリ山荘400〜858展望台908〜918 1301コブ〜1134ペテガリ岳1200〜1316 1301コブ〜1325展望台1330〜1653ペテガリ山荘(泊)

 2時40分起床。2人組が先に起き出した。
 夜中に起きた時は満天の星で、久しぶりに綺麗な天の川を見たが、今は雲がかかり星も数えるほどしか見えなかった。今日は好天は期待できそうもない。まあ、雨さえ降らなければ良しとしよう。

 水2.5リットルをザックに入れ、ホイッスルを首からぶら下げ、熊鈴を付け、4時ジャストに出発。2人組より先に出た。外はもう薄明るい。

 (登山口は山荘の横にある。前日に撮ったもの)

 最初は沢沿いに行くが、ここが心配の一つだった。というのは、ある方のHPに、「暗くて徒渉点が分からず、ヘッデン2ケで照らしても分からなかったので明るくなるまで待った」と書いてあったからだ。

 しかし、道はしっかり付いているし、徒渉も2,3ケ所あるが一跨ぎである。こんな所が分からずどうやって峠を越えて来たのだろうか。

 すぐに右へ曲がる標識が現われ、沢から離れて尾根に取り付くようになる。しかし凄いヤブだ。今日は雨露に濡れるので雨具を着て来たが正解だった。

 ホイッスルを吹きながらヤブを漕いで行く。今日は長丁場なので、ゆっくり、ゆっくり登って行く。

 ヤブがなくなってホッとするが、またすぐにヤブ漕ぎになる。場所によっては背丈ほどもあるヤブを漕いで行く。空には白い雲の間から青空が見えるが、空を見上げている余裕はない。汗と涙の、いや雨露とササとの戦いだ。

 ヤブの急斜面を登り詰めると、なだらかになり2つのピークが見えた。どっちが1050ピークだろうか。

 左手前のピークを登って行くとダケカンバが多くなり、明るくなって来た。

 6時ジャスト、広くなだらかで視界がよさそうな所へ出た。休憩には絶好のポイントだ。ここで一服していると、2人組の1人が追い越して行った。もう1人の方はどうしたんだろう。登らないのだろうか。

 この辺に「標高1000m」の標識があるはずだが見落としたのだろうか。この山にあるたった一つの標識を見落としてしまい、最初のポイントである1050mコブがどこか分からない。

 とにかく目の前に現れたピークを1つずつ登っていくしかない。

 (標高1000mの標識はとっくに過ぎていた。写真は下りに撮ったもの)

 ここから一旦下らされ、次のピークを登って行く。

 左手前方にペテガリ岳の裾らしいものが見えるが、上部はガスって見えない。

 幾つ目かのピークを下ると、正面に展望台と1301mコブらしいものが見えた。左手後方に見える独特の山容をしたピークは1839峰だろうか。


(ペテガリ岳と展望台)

(左側のピークは1839峰?)

 展望台らしい手前のピークを登っていると、日差しが差し込んできた。しかしペテガリ岳の山頂は雲の中。「あ〜あ、早くあのガスが切れないかなぁ〜」

 やっと展望台らしいピークへ着いた。8時58分。しかし、ペテガリの山頂も中ノ岳も見えなかった。

【晴れていればこう見えたはず】

(写真は昭文社・日本200名山を登るより引用)

 ここから見るペテガリ本峰の登りがすさまじい。覚悟はしているが見るからに凄い急登だ。
 ここで一服してから1301mコブへ向かった。

 わずかに下って登り返し、10分ほどでコブへ着いた。
 1301mコブからは、ペテガリとの鞍部(コル)を目指して下る。急斜面のヤブ漕ぎだ。こんなに下って本当にもったいない。

 鞍部は、「テントサイトのコル」といわれているが、確かにテントを張るスペースがあった。しかし、こんな所へ一人でテントを張る勇気はない。

 いよいよ、ここからが本峰の登りとなる。最後に待っている標高差500mの一気の登り。とにかくこれを登らなければ山頂へは立てない。
 まずは涸れた沢の一気の登り。ここで雨具の上着を脱いだ。暑くなったこともあるが、雨具はササダニ対策でもあった。もうヤブ漕ぎはないだろうと思ったからだ。

 それが、涸れ沢を登ると樹林帯のヤブ漕ぎになった。ササやハイマツを漕ぎながら登って行った。


(鞍部:テントサイトのコル)

(涸れ沢を登る)

(ヤブ漕ぎはまだ続く)

 やっとピークが見えて来た。しかし、これは山頂ではなくニセピークであることを私は知っている。例えニセ物であっても見えれば嬉しい。


(やっと見えて来たニセピーク)

 空は晴れているのに、霧雨が降って来た。また雨具を着込む。
 ニセピークを過ぎた所で、途中で追い越された2人組の1人が下って来た。山頂はもうすぐだ。


(ボンヤリと本物の山頂が・・・)

(あと一息)

(ついに山頂へ)

 そして、ついに山頂へ到着。11時34分。やっと遥かなる山、ペテガリの山頂へ立った。バンザ〜イ!
 たった一人の山頂で昼食。展望は全くない。

 昼食を済ませ一服していると、近くにエゾツツジが数輪咲いていた。

 12時ジャストに下山。
 ここは足元が滑って下りにくい。特にササヤブは足元が見えないので尚更だ。

 霧雨が止み、暑くなって来たのでまた雨具の上着を脱いだ。
 コルまで1時間で着いた。ここから今度は登り返し。だが、見た目ほど辛い登りではなかった。

 1301コブへ13時16分着。ここまで来ればペテガリの山頂が見えるかも知れないという期待感があったが、山頂は依然ガスって見えなかった。

 ここは休憩するような場所ではないので、展望台まで行って休憩。天に聳え立つペテガリ岳の雄姿はついに見ることが出来なかったが、山頂に立てただけで良しとしよう。

 もうここからは下ることに専念しよう。とにかくアップダウンが多く、足元が悪いので安全第一で下ろう。

 20分も下ると次のピークが見えてきた。この登り返しのヤブが凄い。登りでヤブ漕ぎをした所は下りもヤブ漕ぎになるのは当然だが、もうウンザリだ。

 1050mピ−クまで来ると、途中で追い越して行った方が休んでいた。私はこの方より1時間位遅かったので、もう山荘へ着いているころだろうと思っていたので驚いた。
 その方は、「お腹がすいたので食事をしているんですよ・・・」とのこと。私もここで一服。

 ここからは、もう登り返しはない。下りっぱなしの1時間20分。私の方が先に下り出す。
 ササを漕ぎ、ササに掴りながら下って行く。何としても17時前には山荘へ着きたい。往復13時間以上かかっては恥ずかしい。

 ペテガリ山荘へ16時53分着。往復12時間53分だった。

 山荘へ着くなり、昨日登ったオバさんが、
「お疲れ様でした。明日、帰るんでしょう?一緒に連れてって下さい」と言って来た。
 私は、
「ハイ、明日帰ります。一緒に帰りましょう」と言ったが、今日帰ったハズのオバさんがどうしてここにいるのか訊いてみると、オバさんは、
「実は帰る途中で熊に会い、怖くて引き返して来た」という。私も明日は一人で帰るより2人の方が心強い。

 今日は涼しかったせいか、水は2.5リットル持って行ったが2リットルも使わなかった。暑い日だったら3リットル以上必要だったかも知れない。

 ペテガリ岳は総じていうと、水なし、花なし、巻き道なし、展望なし、の4なしで、あったのは凄いササのヤブ漕ぎと霧雨だった。しかし、私は今、登り終えて満足した心地でいる。魅力は少なかったが、やはり遥かなる山へ立ったという満足感なのだろう。

 (ここはダニが多いので要注意。下山後、衣類やザック等のチェックを充分に! 私は1週間ほど経ってから胸に小豆ほどのホクロが出現、何とダニが食付いていたのである。病院で取ってもらった)


2011年8月1日(月)

【ペテガリ山荘〜峠越え〜神威山荘】

ペテガリ山荘455〜655峠〜821駐車場

 昨夜も満天の星だった。
 朝4時前に起床。2人組は6時頃出発するというので、オバさんと2人で4時55分に出発。
 林道でも曲がり角ではホイッスルを吹きながら歩いて行った。

 昨日、熊がいたという伐採跡地付近から沢への入口付近では、さかんにホイッスルを吹いた。
 峠への急登も昨日のペテガリに比べればなんのその。山荘からちょうど2時間で峠へ着いた。

 その峠で登って来た男性に会った。お互いに「熊が出た!」と驚く。
 男性から、
「ペテガリは何時間位かかりましたか」と聞かれたので、
「12、3時間かかった」というと、驚いた顔をして「北海道△△新聞では7〜8時間になっていますが・・・」と言った。

 私には詳しい事は分からないが、かつて、ネットで、『山と渓谷では登り7時間、北海道新聞発行の北海道夏山ガイドでは5時間となっている』というのを見たことがあった。しかしこれはあくまでも登りの時間であって往復の時間ではない。
 往復7、8時間というのは、かなりの健脚者でないと難しいのではないか。

 駐車場へ8時21分着。無事に到着することが出来た。
 そして、やっと熊からの恐怖から解放され、北見から来たというオバさんからも感謝された。

 帰りは道の駅・三石温泉蔵三で汗を流す。ここは朝9時からオープンしていたので助かった。