立山三山縦走−2/3

2012年8月25日(土)
一の越山荘〜立山〜真砂山〜別山〜剱御前小舎〜剣山荘(泊)

一の越山荘505〜616雄山640〜712大汝山735〜806富士ノ折立813〜911真砂山〜1010別山1017〜1023北峰(昼食)1125〜1152剱御前小舎1200〜1306剣山荘(泊)

 4時半起床、昨夜のうちに作ってもらった弁当を食べ、5時5分に出発。
 すっかり明るくなった雄山を登って行く。右手に笠ケ岳、槍、大天井から燕、餓鬼までの稜線が見える。そして餓鬼岳の稜線の奥に富士山まで見えた。

 左手には、大日三山や室堂、背後には昨日登った龍王と浄土が見える。今日は最高の登山日和だ。

 しばらくすると、背後の龍王岳が朝の陽光を浴びてオレンジ色に輝き出した。その龍王の後ろか薬師も姿を出した。

 私はここから穂高が見えるか気になった。それは丹沢・大山のブログで次のように書いたからだ。
「立山と穂高は男の神様、富士山は女の神様で三角関係にある。立山と穂高からは富士山が見えるが、立山と穂高はお互いに見えない」。
 これは随分昔に聞いた話をそのまま書いた。

 さらに、「富士山の神様のお父さんは、丹沢にある大山で、大山は立山と穂高に対し、『おい、立山と穂高、うちの娘に手を出すな』と言っただろうか」
 というようなことを書いた。それで本当に立山から穂高が見えないかを検証したかったのだ。


(昨日テクテク歩いた浄土山)

(朝日に輝く龍王岳)

(槍穂をズーム)

 しかし、ここから穂高は見える。ただ、北穂とロバの耳、ジャンダルム、そして左側に前穂は確認できるが、穂高神社の奥社が建つ奥穂高は確認できない。北穂と涸沢岳の陰になっているように見える。と、すれば、やはり立山の神様と穂高の神様は見えないことになるのだが・・・。いつの日か奥穂に登った時にでも検証しよう。

 ここから見る奥大日岳のピョコンとしたピークが恰好いい。さらに待望の剱岳が頭を見せた。

 展望を楽しみながら30分も登ると雄山の山頂が見えて来た。山小屋のような立派な建物である。薬師と笠の間から黒部五郎も見える。

 山頂の建物は、小屋ではなく社務所だった。山頂へは登拝券(500円)を買わないと登れない。せっかくなので登拝券を買って登って行くと、すぐ後から禰宜さんが登って来た。そして、私一人のためにお祓いをしてくれ、お神酒まで出してくれた。これなら500円でも安いと思った。社務所へ戻ると巫女さんが立っていた。AKB48のような若い巫女さんが可愛いかった。(^^)


(右奥から薬師、黒部五郎、笠)

(雄山神社)

(可愛い巫女さん)

 雄山から岩礫の道を下って行く。右正面に大汝山、左正面に別山のなだらかな稜線が見え、その奥に地獄の山のような剱岳が見える。
今、大汝山のテッペンの岩に立っている人が見える。あんな岩に登れるのだろうか。


 (手前から真砂岳、別山、剱岳)

 大汝山の直下で親子3人の家族連れが下って来た。あの尖った岩に登っていたのはこの親子かも知れない。

 山頂には、大きな岩に標識がポツンと立っていた。ザックを置いて登ってみた。簡単に登ることが出来た。ここから見る剱の八ツ峰が素晴らしい。岩峰の一つ一つが手に取るように見える。剱はまさに鎧を纏った岩の殿堂だ。

 今日は剣山荘までなので時間はたっぷりある。大汝のテッペンは貸切である。ここでのんびりして行こう。気が付けば後立山連峰がズラリと並んでいるではないか。鹿島槍が本峰しか見えないので分かりにくいが、白馬と旭が一段と目を惹く。


 大汝山から3、40mほど下ると「大汝休憩所」があり、「営業中」と書かれた看板が置いてあった。昔はこんな休憩所なんか無かったような気がするのだが・・・。ジュースやビールなどが置いてあり、奥にトイレもあった。

 さて、次にめざす富士ノ折立は、ゴツゴツした岩の塊で、ゴジラがうずくまっているように見え、登高心が湧いてくる。
 日差しが強くなって来たので厚手のシャツを脱ぎ、日焼け止めクリームをたっぷり塗った。

 富士ノ折立の標識は、岩塊の手前のなだらかな所にあった。縦走路は左へ下って行くので、うっかりすると山頂を巻いてしまう。
 ここから5、6分で山頂へ着いた。
 山頂には「富士ノ折立」と書いた板切れが1枚あるだけだった。

 狭い山頂に3人のカメラマンが三脚を広げていたが、生憎、剱岳方面にガスが流れ出してしまった。

 富士ノ折立から真砂岳に向かう途中、剱が見える所で一本立てて行く。ここから内蔵助山荘が良く見えた。内蔵助山荘は真砂岳からかなり下らされると思っていたが、わずかな下りで済みそうだ。あの小屋なら泊まってみたいと思った。あの小屋はきっと穴場だろう。

 大走からの道を左手に見送って真砂岳を登って行く。
 途中にトウヤクリンドウが咲いていた。砂礫の中のオアシスのようでホッとするものを感じる。

 ケルンが立った所へ出た。しかしここが山頂ではないようだ。奥のボッテリした方が高い。ルンルン気分で稜線を歩いて行く。1、2分で山頂へ着いた。しかしここは三角点があるだけで味気ない。

 ここから見る別山はでかい。ここから鞍部まで下って登り返すことになる。
 立山を振り返る

 ガンガン照り付ける太陽の日差し受けながら鞍部まで下り、別山を登って行く。暑くて、もう熱中症になってしまいそうだ。

 砂礫の斜面を登って行くと石垣が見え、目の前に剱岳がドガーンと見えた。石垣を回り込むと立派な祠があった。周りは30人位の人で賑わっていた。ここは剱御前の方から来る人も多いようだ。とにかく、ここから見る剱岳が素晴らしい。 まずは剱岳をどうぞ!


 ここから5分ほどで北峰である。北峰の方が6mほど高いが来る人は少ない。私は北峰のケルンの後ろで湯を沸かす。剱を見ながらのラーメンは最高だ!

 北峰から祠がある所(南峰?)へ戻り、剱御前をめざして下って行った。

 小さなピークを2つほど越えると剱御前小舎が建つ別山乗越へ着いた。小屋の周りは100人ほどの人で溢れていた。ここで一服してから剣山荘へ向かった。

 剣山荘へ13時6分着。今日は8月最後の週末なので混雑しているとのことで、布団2枚に3人だった。1人用の布団は幅が狭いので、3人はちょっと狭い。私は真ん中になってしまい寝るのに苦労した。
 しかし、近年は山小屋も定員を過ぎると泊めてくれないというから、贅沢は言えない。

 今日、剱に登ったという方は、朝4時半に出発したが、鎖場で30分位の渋滞(トータルで)があったと言う。さらに小屋のご主人が、「明日は1時間半から2時間ぐらいの渋滞が予測されます」とアナウンスしている。明日は4時前に出発しよう。