【アカヤシオ紀行】
夕日岳(ゆうひだけ)
(1526m、栃木県)
薬師岳から大木戸山へ続く尾根の途中から見た夕日岳。スッキリした山容だ。
細尾峠〜薬師岳〜夕日岳・往復
2017年5月2日(火)
自宅−416相模原IC−(圏央・東北・日光)−613清滝IC−630細尾峠636〜716薬師岳725〜805道間違い引き返す〜850再び薬師岳900〜1009三ツ目1016〜1036夕日岳(昼食)1050〜1104三ツ目〜1210薬師岳1215〜1251細尾峠
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今年のアカヤシオ紀行は、前日光にある夕日岳である。近くにアカヤシオで有名な鳴虫山があるが、そこはもう散ってしまっただろうと思い、この夕日岳にしたのである。
それにしても夕日岳とは、何と良い名前だろうか。私はこの名前の良さに惹かれて行くようなものだ!
その夕日岳であるが、肝心なアカヤシオはまだ蕾が堅く、一週間以上も早過ぎた。とはいえ高度の低い峠付近では咲いているモノもあった。その貴重な写真から届よう。
まず登山口である細尾峠へ行くアクセスは、大きく2つある。一つは東北道から日光へ出てR122を南下する方法。もう一つは北関東自動車道の伊勢崎ICあたりからR122を北上する方法である。
私は前者を選択した。それは圏央道が東北道に繋がったのにまだ走ったことがないからである。圏央道が東北道に繋がったことにより、今朝はガラガラの高速道をバンバン飛ばし、日光の清滝ICまで約2時間で来てしまった。
清滝ICを降りて日足トンネルを潜り、トンネルから出て約500mほど先で左折。ここに「長い長い峠道」との案内板があった。
この峠道は旧国道122号線で、「1978年に日足トンネルが開通したことによって、今は静寂な峠となった」と書いてあった。
その峠道を登って行く。全舗装で道幅も広い。林道とはさすがに格が違う。
約10分で細尾峠へ着いた。6時30分着。予定より2時間も早く着いてしまった。
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すでに先着の車が1台。地元だという中年の2人組だった。挨拶を交わし身支度を整え、私の方が先に出発した。6時36分発。
(写真は日光側から足尾側を見たモノ。左が前日光高原・薬師岳・夕日岳方面。
右は茶の木平(中宮祠)方面)
(車はユーターンして手前へ止めた) |
今日は一番乗りなので熊に注意しながら行こう!熊鈴をガラガラ鳴らしながら登って行った。
正面に薬師岳らしいピークを見ながら登って行く。背後には日光連山が見える。私の好きな女峰山をズームで撮った。
しばらくすると、待望のアカヤシオがあった。「ヨイシャー!あったぞ〜!」
しかし、それは名刺代わりのようなもので、ポツン、ポツンとあるだけだった。しかし上に行けばもっと咲いているに違いないと期待が膨らむ。
まだ新緑がない冬枯れした木々の中を、アカヤシオが咲いていないかと探しながら登って行く。
薬師岳の山頂近くに霜柱があった。今朝は大分冷え込んだようだ。実はこの霜柱に気を取られ、右へ曲がる道に気付かず、そのまま山頂へ向かって行った(この分岐から山頂まで20〜30m)。
そして、最初のピーク、薬師岳の山頂へ立った。天気は快晴。正面には日光連山がズラリと並んで見える。「最高だ!」と声を張り上げたいほどだったが、肝心なアカヤシオがない?良く見れば山頂の周りにはアカヤシオの木が沢山あるではないか! しかし、まだ蕾が硬すぎる。満開まであと一週間はかかるだろう。
(薬師岳の山頂)
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(まだ蕾が硬いアカヤシオ)
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せっかくアカヤシオを見に来た私は、ガックリと力が抜けた。花が咲いていないからといって、このまま帰る訳にもいかない。
誰もいない山頂を後に、夕日岳をめざして下って行った。実はこの道は夕日岳へ行く道ではなく、大木戸山、三ノ宿山へ行く尾根だった。
全く気づかない私はドンドン下って行った。右手に恰好良い山が見た。「あれが夕日岳ではないか?」と思いながらも、正面のピークの陰に夕日岳があるのだろう!と信じて、幾つかのピークを越えながら下って行った。
(右の山が夕日岳だった。TOPの写真と同じ) |
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しばらくすると、高度が下がったせいか、アカヤシオの花が咲いていた。一人で歓声を上げながら写真を撮った。
アカヤシオの写真が撮れて嬉しい。ここで水分を補給しながら地図を見る。私が持っている『山と高原地図』では薬師岳からは夕日岳方面の道しかない。したがって、もし右手のピークが夕日岳だとすると、ここは地図に載っていない尾根、つまり大木戸山、三ノ宿山へ行く尾根ということになるのだが・・・。
右手に見えるあの山が気になる。山容といい風格といい、やはりこの辺の盟主である夕日岳に違いない。ここで引き返すことにしよう。今、8時5分である。薬師岳から40分も下ってしまったことになる。登り返しは1時間位掛かるかも知れない。