大きさはA5サイズです

局名録追補版(CQ誌1969年5月号付録)
JH1QMA-QZZ, JA2PIA-QBZ, JA3RSA-SXZが
掲載されている。
表紙の日本地図には各エリアの免許
最終コール・・・
JH1TVN, JA2QEX, JA3TTP, JA4HNO, JA5DUJ
JA6LXW, JA7HOO, JA8GAK, JA9DSY, JA0GDK
「ご要望にこたえて生年をいれました」の注記

文中の略語の説明
 アマチュア無線でよく使う略語、少し説明します。
 OM・・・old man, 男性への敬称
 XYL・・・wife, 奥さん
 SWL・・・short wave listener, 短波聴取者
 Hi・・・電信で使う笑い声(「ハイ」と発音)
 QSO・・・通信, 交信
 QRT・・・送信の中止
 QTH・・・無線局の位置, 住所
 RX・・・受信機
 OP・・・operator, 通信士
 2アマ・・・第2級アマチュア無線技士
 JA1エリア・・・関東地区

Ham Radio JA1LZ Homepage

アマチュア無線局名録

1. オーム社刊 Call Book 1953 edition

  私が最初に手にした局名録です。右の写真で
うす緑色のものです。「ラジオと音響」誌
昭和28年7月号の付録でした。A5サイズで
100頁、JA1エリヤではAAからJZまで収録
されています。
編纂委員長のJA1FG 梶井OMの
「戦後発刊のことば」が巻頭にありますので
ご紹介します。

 コールブックがアマチュアにとって大切な資料である
ことは一度使って頂ければご会得が願えると思う。
然しこの刊行は並大ていの仕事ではないのである。
これを戦前10年間独力で続けられた
ex J3DE 宮井宗一郎氏に改めて敬意を表したい。 
  当時は紙型保存が困難なため山と積んだ活字箱の
中で各局への問合せ、印刷、校正の苦労の上無代配布を
ていられたOMの姿を忘れることはできない。

 戦後アマチュア無線が再開せられるとともに和歌山市にOMを訪ね再刊をお願いしたところ 「お前がやるか適当な
ところへ頼んでくれ」とのお言葉であった。この刊行が大へんなものであることは既に承知している。しかしこれは
身体をはれば又何とかなるかもしれない。しかし日々に増加する局数からみて又、今回はアマチュア免許を持ち乍ら
未だ局申請をされない方又、アマチュア無線に興味をもたれる多数のSWLの方にも行き渡らして斯界発展の一助に
したいと思ったので、その費用の莫大さを考えると手も足も出ない有様であった。一時は刊行の見込もたたなかった
処種々お願いして「ラジオと音響」誌でお引受け下さった時は実に嬉しかった。ここに厚く謝意を表します。
 然し準備の方は案の定生易しいものではなかった、特に費用の捻出には苦労があり「ラジオと音響」誌の皆さんに
多大の迷惑をかけた。アマチュアにもあまり負担はかけず一方刊行元のご損の少ないようにと心配の末不眠の夜が
続いたがその都度宮井氏10年の苦節を思い浮かべ元気を出した。
 お手にとって見られたら恐らく何でもない冊子かも知れないがこの底には宮井氏10年の苦心とそれにつづこうと
する戦後アマチュアのひるまざる意思のあることをお汲み取り願えれば何よりである。
 最後に編纂委員会の委員諸氏、地方委員の諸氏のお蔭でこのコールブックが出来上がったことをお伝えし今後毎年
益々立派なものが出来るためアマチュア諸氏のご後援をお願いする次第である。
   昭和28年6月12日記(JARL創立27周年記念日)             編纂委員長 JA1FG 梶井 謙一


編纂委員・・・JA1AA JA1AD JA1AE JA1AG JA1AN JA1AO JA1AS JA1AT JA1AX JA1BC JA1CB JA1CO
地方編纂委員・・・JA0AA JA2AE JA9AI JA3AE JA4AF JA4AE JA5AF JA6AE JA7AD JA8AA   
                                                            

コールブックの一部を写真でご紹介しますと・・・コールサイン、姓名、住所が日本字と英字で、その他周波数、電波形式と電力、免許年月日、職業・勤務先、生年月日、盟員などが記入されています。内容が豊富で見るのも面白く楽しいですね。JA1エリヤではAAからJZまでで、私が2アマを受験した頃なのでLZはまだ載っておりません。
別ページ「アマチュア無線の夜明け」にJA1FG梶井OM関連の記事があります。ご覧ください。

2. CQ出版社発行 「日本アマチュア無線局名録」 昭和30年9月発行
その後CQ出版社よりCQ誌の一部として2回発行されましたが、これはCQ誌とは別個に
出版されたので表紙にはCQ ham radioの他に臨時増刊の文字もみられます。
上の写真では表紙に日本の地形がデザインされたものです。大きさはA4版で250頁、
厚さは2cm位、JA1エリヤではAAからBLZまで80頁、全体で約260頁となっています。
その後CQ誌の付録で追補版が出て、私の手持ちにはとびとびですがCPZまで
綴じてありました。SWLもJA1エリヤでは1002から1466まで載っています。
記載の内容は下の写真のとおり局名、氏名・生年月日、使用周波数・電波形式・
終段、住所、職業勤務先、その他の欄には所属クラブ、受信機、空中線、趣味などが
記入されております。
内容が一層豊富になって交信時に急いでページをめくって相手OPの年齢、
趣味などを見ながら楽しくQSOをしたものである。局数も多く又、プライバシイの
尊重されている現在ではこのような局名録は残念ながらもう作成されることは
無いでしょう。値段は特価275円送料48円となっておりました。
ちなみに当時のCQ誌は80〜90円だったと思います。                                                                                            

3. CQ出版社発行 THE CALLBOOK 1969年版

これは赤い表紙でA5サイズ厚さは5cmで辞書みたいな外観です。発行年で色を
変えているようで1969年発行のものはこの赤色です。
この版では局数も多くなっているので1ページに24局分で、局名はサフィックス、
氏名、生年、住所、職業勤務先のみです。前版の周波数、電力、RX, アンテナ、
趣味などは省略されています。
JA1エリヤではJA1とJH1が大体収録されています。 この時期局がどんどん増加して
いましたので、CQ誌のほとんど毎号に追補版が付録でついていました。

4. CQ出版社発行 '80 CALLBOOK 1980年版
これは黄色の分厚く重たいコールブックです。 電話帳に似ているのでXYLさんが
間違えて捨ててしまったとか言っておられたOMさんもいました。Hi  私はこの時期に
なるともうQRT状態になっていまして持っていなかったのです。
しかしハムを再開してからやはり新しい局名録に載っていない局のQTHを調べる
こともありまして欲しいと思っておりましたところ、丁度支部新年会のオークションで
有りましたので譲って頂きました。
内容は1ページに26x12=312局、全体で1900ページありますので約60万局、
関東エリヤではJL1WFZまで載っています。記載は前のものから更に職業勤務先が
無くなって局名、氏名、住所で、生年はまだ残っております。


ハムフェアでは以上の4冊を陳列しました。多く方がご覧くださいました。なにかの
お役に立てば嬉しいですね。                                     (JA1LZ 木村記)
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Rev. 2022. 5. 25