トピックス・ログ





2004年


12/20 県に申し入れと署名提出

 判決によっては上関原発計画が中止になる可能性のある訴訟として四代区共有地訴訟、神社地訴訟、漁業補償契約無効確認訴訟があります。そのため、県は詳細調査の実施ついては中国電力に慎重に対応するように指導すること、また、このことに対する県としての見解を求める申し入れを3団体が行いました。
 また、「長島の自然を守る会」が、詳細調査のストップを求める5万筆以上の署名を提出しました。(署名へのご協力、ありがとうございました!)


県に公開質問状

 中国電力が以前、上関原発建設予定地である田ノ浦の農地を取得した際の事務手続きについて不可解な点があるとして、自治労山口県本部が山口県知事に公開質問状を提出、写しを上関町長、上関農業委員会会長に提出しました。

公開質問状(主要部分のみ抜粋)(県からの回答を2/1に追加)


上関町農業委員会で農地転用の強行採決

 詳細調査に関わるいくつかの許認可手続きの先陣を切り、12/11に詳細調査時のボーリングのコアを保管する倉庫を建設するための農地転用を中国電力が上関町に申請した件で、上関町農業委員会が農地法第5条についての審議を行いました。

 「農業委員会の本質的な役割は農業生産の発展や農家の利益の保護であり、今回の申請が上関原発建設計画に関わる以上、原発による上関町の農業への影響があるかないかも含めて農業委員会で審議を尽くすべき」、「仮に原発が建設された場合、農作物に実害・風評被害が発生した場合の責任の所在をはっきりするべきでは」といった意見が出されましたが、議長役の会長は審議をしないまま強行に採決をとり、8対5の賛成多数で申請を承認しました。

 今後、町農業委員会は年明けに転用承認書に意見書を添えて県に送付し、県は農業会議に諮問、その答申を受けて許可の可否を決定する予定です。


神社地裁判

 四代氏子有志が原告となり、「移転登記抹消」と「現状変更禁止」を中国電力に求める第一回目の公判が岩国地裁で行われました。この中で原告側は、これまでの経緯から見て当該の神社地は実質的には四代地区の共有地の性格を持っており、そのため一部の人間の判断で売却等はできないと主張し、被告である中電側は売買契約は正当であると主張しています。
12/16 四代地区共有地訴訟

 広島高裁で行われた四代区共有地訴訟で、「共有地での木を伐採について、見たことも聞いたことも無い」とした陳述書を提出した四代区住民と、原告・被告双方の共有地の植生について意見書を提出した学者の計四名の証人申請を原告側が行いました。被告側は、被告側の証人については拒否しており、裁判所は次回の公判で承認申請されるかどうか決定します。
12/13 中国電力が建設予定地田ノ浦に「展望台」を設置

海上から見た田ノ浦 反対派住民が所有する「集いの場」ログハウス(中央の赤い屋根)のすぐ真下に、展望台が作られました


中国電力によると推進派住民の要望に応じて設置、車10台分の駐車場も併設したそうですが、「詳細調査の許可も出ていないのに、これでは事前調査ではないか」との声も上がっています。

YOMIURI ON LINE:http://kyushu.yomiuri.co.jp/nsurf/nsurf35/nsu3512/nsu351214e.htm(画像あり)

上記リンク先にマスコミに公開された時の写真が掲載されていますが、祝島がよく見えます。
町内の推進派のほとんどは現地(田ノ浦)の実際の様子を見たことが無いそうで、逆に本当に祝島が目と鼻の先にあるということを分かってもらういい機会になるかもしれません。
12/12 長島の自然を守る会からの連絡を転載します

皆様へ
 
長島の自然を守る会の高島です。
署名や県・中電への抗議、励ましのお電話など
ご支援を本当にありがとうございます。
上関原発最新情報をお知らせします。
@詳細調査反対署名の県への提出日(12月20日)が決まりました!
  お手元の署名を12月18日までにお届け下さると
有難いです。
 中国電力への提出は年明けになる予定です。
*日 時;12月20日(月)12:30〜13:30
*場 所;県庁8F 商工労働部1号会議室
*その他;当日は、申し入れのあと、地裁岩国支部で15:00から
      林宮司の地位保全仮処分申し立ての審尋があります。
 
A12・1中国電力申し入れ結果
*対 応;CSR推進室
*内 容;
1.詳細調査は環境に与える影響は少ないと認識している。
2.申請日時・内容について、公表するかどうかは返答できない。
3.希少生物のモニタリングを必要に応じて行う。
4.新たな希少生物が確認された場合は専門家と保護対策につき協議する。
5.専門家の氏名はプライバシーもあり(!)公表しない。

との回答に終始しました。
私たちは

1.生態系全体の把握なくして希少生物の保護は出来ない。
2.環境影響評価時と現在で既に生態系に変化がある。
3.専門家氏名は公表すべきで、公表出来ないなら専門家とはいえない。
4.調査の具体的内容を明らかにすること。

を要望しました。


高島美登里(長島の自然を守る会代表)
12/9 漁業補償契約無効確認訴訟

前回の証人尋問で被告側の「共107号(現:共103号)管理委員会」委員長の「上関・四代漁協地先である共96・101号において、許可漁業権者の委任はとっておらず、共107号管理委員会にはそれらについて補償契約を結ぶ権限はない」とした証言について「誤解が生じる」として訂正を要求しました。
12/7 県に抗議、祝島の高齢者6名が知事と面談

 11/29に祝島島民が県に申し入た質問の回答が12/3に県から帰ってきました。その内容はあくまで形式的であり、さらに申し入れた質問の内容に明確に答えていない不誠実なものであったため、祝島の島民約20名で12/7に県に赴き、二井県知事との面談、直接対話を求めました。

 当初は「既に文章で回答している」、「議会開催中」として県知事は会わないと県側は言っていましたが、「議会終了まで待つ」として3時間の交渉の末、祝島島民のうち、大正生まれの高齢者6名のみの面談が実現しました。

 面談で祝島側からは「祝島が離島で人口も少ないからといって、県は切り捨てないで欲しい」、「祝島の住民に今の生活を守る権利はないのか」、「詳細調査が行なわれて祝島の漁師が漁をする場所にボーリングを打たれたら、漁師は生活していけなくなる」といったことを伝えましたが、知事は「祝島の住民の思いは中電に伝えたい」とは言うものの、基本的には「関係法令、法律に基づいて(詳細調査のための)許認可を判断するだけ」の一点張りだったそうです。

 面談した人は「知事は法律がどうこうといった話ばかりする」、「本当にわしらの言ったことをわかってくれたんかどうか」、と話していました。

asahi.com:http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news02.asp?kiji=4793
Mainiti:http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/yamaguchi/news/20041208ddlk35040380000c.html
YOMIURI ON LINE:http://kyushu.yomiuri.co.jp/nsurf/nsurf35/nsu3512/nsu351208a.htm
11/29 中国電力との協議内容、許可申請の具体的内容の公開を求め、県へ申し入れ

 11/22、中国電力が詳細調査に必要な許認可についての協議を山口県と上関町の関係部局担当者と非公開で行った件につき、協議の内容と許認可等の具体的な内容の公開を求める申し入れを原発を建てさせない上関町民の会、原発いらん!山口ネットワーク、原水爆禁止山口県民会議の3団体で行いました。

 県によると、協議は中国電力からの詳細調査の計画についての説明があったものだそうです。県の許認可に関する主な関係法令等は以下の通りです。

関係法令 担当部署
審査機関
許可、届出の内容 許可までの
標準処理日数
大気汚染防止法 環境政策課 一般粉じん発生施設設置届 工事着手前までに届出
自然公園法 自然保護課 自然公園普通地域内における行為の届出 行為30日前までに届出
火薬類取締法 新産業振興課 火薬類消費許可 10日
農地法 農村振興課 農地の転用許可・一時転用許可 42日
森林法 森林整備課 保安林内作業許可・立木伐採届 19日
一般海域の利用に関する条例 河川課 一般海域の占用許可 本庁決裁33日
出先決裁20日
海岸法 河川課 一般公共海岸区域占用許可 本庁決裁33日
出先決裁20日
建築基準法 建築指導課 建築確認 21日
文化財保護法 文化財保護課 土木工事のための発掘に関する届出 着工60日前までに届出

 同時に、申し入れでは以下の点について県の見解を求めました。

1.県民世論も含め、反対意見が反映できる場を設けるべきである。
2.上関原発建設予定地には、いまだ係争中の土地があること。及び漁業補償契約無効確認訴訟での中電側の従来の主張が覆る新証言があったこと。
3.祝島の「かかり釣り」業者(許可漁業)への漁業権の侵害について。
4.詳細調査への許可を出す前に、環境アセスを行うべきである。(注:詳細調査の実施による環境への影響は未だ調査・評価されていない)

 県の回答は、
1については平成13年の知事意見の際に推進・反対双方の要望・申し入れを受け、「県民の意見を聞く会」を開催したことなどもあって現時点では県民の意見を聞く場を設置することは考えていないとのこと
2、3については裁判で係争中でもあるので県の見解を述べるのは差し控えたいとのこと
4については詳細調査は環境影響評価、環境アセスの対象ではない、必要に応じ事業者に報告を求め適切に対応する、とのことでした。


 また、この日は祝島住民の総意として、祝島の現状や詳細調査実施による漁業への影響の危惧を説明し、それに対する県の考え・姿勢を問う申し入れを行いました。県の回答は12月3日になる予定です。
11/18・19 詳細調査阻止へ、県へ申し入れと県庁前座り込み

 中国電力が詳細調査のための許認可を今月中にも県に申請しようとしているのを受け、原発を建てさせない上関町民の会、原発いらん!山口ネットワーク、原水爆禁止山口県民会議の3団体は18日に県に、上関原発建設予定地は未だ係争中の土地があり、詳細調査に必要な許認可を出さないよう求める申し入れを行いました。対応した県の商工労働部長の回答は、「申請がされてから、関係法令に基づき対応する」とのことでした。
 同時に県庁前広場で行われた集会には約200名が参加、祝島からも100名以上が参加し、さらにそのうち40名ほどは夜間も県庁前に泊り込み、19日まで座り込みを続けました。20日の午前8時半まで、48時間の座り込み&ハンストを行っている人もいます。


 また、祝島漁協では独自に山口県水産部に申し入れを行い、中電の詳細調査の計画で水中にボーリングを打つ範囲と祝島漁協の漁師が秋から冬にかけて「かかり釣り」(許可漁業)をする漁場が重なっており、詳細調査が実施されれば漁業に深刻な影響が出ること、さらには、該当する区域の許可漁業権については先の漁業補償契約無効確認訴訟で中電側は漁業補償契約を結んでいないことが明らかとなっており、調査が実施されれば祝島漁協のかかり釣り業者への明確な漁業権の侵害であることなどを伝えました。

 翌19日には長島の自然を守る会が県に申し入れを行い、以前行われた環境アセスメントでは詳細調査の実施による環境への影響が調査・評価されていないことから、詳細調査への許可を出す前に環境アセスを行うよう申し入れました。(なお、長島の自然を守る会の署名活動はまだ続いています。詳しくは10/18のトピックスを参照してください)
11/7 神社地問題、本訴へ

 10/5に四代正八幡宮と中国電力の間で神社地の売却契約が結ばれましたが、神社地売却差し止めの仮処分申請を申し立てていた四代氏子有志が、「移転登記抹消」と「現状変更禁止」の訴状を11/6に岩国地裁に郵送し、神社地問題は本訴に入ることとなりました。
10/24 10.24反原発集会


 原発を建てさせない上関町民の会、原発いらん!山口ネットワーク、原水爆禁止山口県民会議、祝島島民の会では10/24を「反原発の日」と位置づけており、今年も上関で大規模な集会とデモを行いました。

 今年は地元はもちろん県内各地から、県外からは広島や島根、大分、さらには韓国などから合計約700人の参加者が集まり、祝島からも200人が参加しました。

 集会の後は上関地区から室津地区までデモが行われ、それに合わせて海上では祝島漁協の組合員による漁船40隻による海上パレードも行われました
10/21 漁業補償契約無効確認訴訟

 祝島漁協が中国電力と7漁協を相手取り、上関原発計画に伴う漁業補償契約は無効であると訴えている訴訟で、証人喚問が岩国地裁で行われました。
 その中で、証人として出た被告側の「共107号(現:共103号)管理委員会」委員長の証人尋問で、「上関・四代漁協地先である共96・101号において、許可漁業権者の委任はとっておらず、共107号管理委員会にはそれらについて補償契約を結ぶ権限はない」と証言し、「漁業補償契約においては共同漁業権だけでなく、許可漁業権についての補償契約も全て結んでいる」との中電側の従来の主張が覆ることとなりました。
10/18 長島の自然を守る会が県への申し入れと署名行動

 詳しくは以下の文をご覧ください

緊急署名で詳細調査にストップを!!

〜長島の貴重な自然を守るため、ご協力をお願いします〜

T.神社本庁が売却承認

  上関原発をめぐる情勢が神社地売却を機に急展開しています。

8月20日、神社本庁は1号機の炉心予定地を含む約10万平方メートルの四代正八幡宮神社地の売却を承認しました。この神社地は、売却に反対したため、解任された林宮司の後任者である宮成宮司が、2003年12月、売却申請していたものです。8月20日は時おりしも、祝島の伝統行事である神舞の最終日という暴挙で、地元祝島をはじめ、各団体はただちに声明を発表し、抗議するとともに、反対派氏子は本庁を相手取り、売却処分の禁止を求める仮処分を山口地裁岩国支部に申し立てました。

10月5日、中国電力は反原発3団体による申し入れの直後、正式に譲渡契約を結んだことを公表。これを受け、氏子は仮処分申請を取り下げ、中国電力を相手に本訴に踏み切る姿勢を明らかにしました。

U.立地のめども立たないのに詳細調査を強行

中国電力は直ちに、係争中である炉心予定地の四代地区共有地を除いた詳細調査を、年内にも先行実施する意向を表明しました。上関原発計画は@四代地区共有地訴訟で、一審の地裁岩国支部が、原告である反対派住民の入会権を認め、立ち木の伐採・整地など現状変更禁止を命じたため、現時点では調査の完全実施は不可能。A解任された宮司は地位保全仮処分申し立て・有印私文書偽造同行使で告訴しており、仮処分の審尋では解任理由を明らかにするよう本庁が指示されるなど、有利に展開している。B予定地海域の共同漁業権についても、8漁協のうち7漁協は漁業補償に同意したが、祝島漁協は契約無効で訴訟中であるーなど、課題だらけで立地の目途が立っていません。炉心部分も未取得なのに、調査を強行する目的はただひとつ、中国電力に前約束させた36億円の寄付金獲得です。

欲にまみれた金と引き換えに、長島の貴重な自然を売り渡すなど、断じて許すことは出来ません。

V.調査による壊滅的な打撃―長島の貴重な生態系

長島は@スナメリ(ワシントン条約保護動物)・ハヤブサ(環境庁絶滅危惧種)・ナメクジウオ(水産庁危急種)・ヤシマイシン近似種・ナガシマツボ(世界的に希少な貝類)など貴重な生物の宝庫である。A1960年代以降の人工的改変により失われた瀬戸内海の原風景ともいえる健全な環境が今なお保存され、カサシャミセン・イソコハクガイなどが健在である。B豊後水道より流入した黒潮支流の影響でアマクサウミコチョウ・ヒラドサンゴヤドリなど外洋性暖流系の生物が生息し「瀬戸内の小さな太平洋」的様相を呈している。C照葉樹林が二次林として絶妙なバランスを保っており、ビャクシンの数少ない自生地である。―など「究極の楽園」という呼び名に値する生態系に恵まれています。

 詳細調査は、炉心部から周囲30キロの範囲で、約100ヶ所をボーリング掘削し、特に原子炉予定地の真下は直径2m、深さ10数mの穴を掘るというものです。調査のための森林伐採やボーリング掘削による騒音、海水汚濁などで長島の自然環境・生態系が甚大なダメージを蒙ることは明白です。中国四国地区会は2003年5月、詳細調査をめぐる事態の緊急性に鑑み、「詳細調査」反対と環境アセスメントのやり直しを求める決議を行いました。

W.予断許さぬ山口県の対応

中国電力は、近日中に、詳細調査に入る諸手続きのための申請を県に提出すると予想されます。こうした緊迫した情勢を踏まえ、10月18日、長島の自然を守る会として山口県に申し入れを行いました。主な内容は「2004年4月23日の交渉において、@炉心部分が取得されていないことは、立地の目途が立っていないと見做す。A立地の目途がたたない詳細調査は無意味であるB係争中の土地については、詳細調査を認可しない(地区共有地・四代正八幡宮神社地)」という見解の確認でした。

ところが、県側は4・23発言について、@地区共有地は保安林なので、係争中は認可できない。A神社地については、「認識の違い」と居直り、「訴訟などにより、未取得の場合もありうるという仮定の発言だった」と詭弁を弄し、一歩後退した態度に終始しました。今後、県の許認可が大きな鍵を握っているだけに、発言の後退は予断を許さぬ事態であることを物語っています。

X.圧倒的多数の署名で詳細調査阻止に追い込もう!!

詳細調査を阻止するためには、何としても、県の認可にストップをかけねばなりません。

緊急の署名行動を実施し、圧倒的多数の世論を背景にプレッシャーをかけたいと思います。

今後、中国電力が県に申請した時点では、座り込みなど緊急抗議行動も展開します。

 長島の生き物たちにとって、生きるか死ぬかの瀬戸際です。あらゆる手段で詳細調査を阻止する構えです。皆さんのご支援をよろしくお願いします。

 



長島の自然を守る会の署名用紙

中国電力宛 ワードファイル
山口県宛

集約期限は1次集約が11月末、2次集約が12月末となっています。
署名の送付先などは署名用紙に記載されています。
ぜひ、署名活動にご協力ください。
10/14 四代区共有地訴訟

 四代共有地控訴審が広島高裁で開かれました。
 中電側の反論に対し、証拠調べを行うために原告側は16日に現地調査に入ることに併せて、前回の現地調査時のような妨害・嫌がらせを今回は行わないよう中電側に求め、中電側も了承しました。
10/13 神社地問題と林宮司の審尋

 10/5に四代正八幡宮と中国電力の間で神社地の売却契約が結ばれましたが、神社地売却差し止めの仮処分申請を申し立てていた四代氏子有志が、「移転登記抹消」と「現状変更禁止」の申立を中国電力に行い、近いうちに本訴に入ることを明らかにしました。
(売却差し止めの仮処分申請は実効性を失ってしまったために取り下げる方針だそうです)

 この日は四代正八幡宮宮司を解任された林宮司の地位保全の審尋も行われ、それに関連して林宮司の退任届けが偽造された件で山口県検察庁で「有印私文章偽造」の証拠調べが進んでいることも明らかにされました。
10/12 上関原発株主訴訟、上告棄却

 上関原発建設計画において、建設のめどが立っていないのに漁業補償金を払って会社に損害を与えたとして、中国電力株主が中国電力社長(白倉氏)ら役員3人を相手取って損害賠償を求めた株主代表訴訟で、最高裁への上告が棄却され、広島高裁での判決が確定しました。
10/5 中電と四代正八幡宮、神社地売買契約へ

 10/5の午後、中国電力と四代正八幡宮責任役員会との間で、上関原発2号機炉心予定地にかかる神社地の売買契約が結ばれました。売却価格は約1億5000万だそうです。

 中電は1号炉心予定地にかかる四代地区共有地を未だ取得していませんが、それでも近いうちに詳細調査のための申請を県・町にするとみられます。

 この神社地については地元氏子有志から売却差し止めの仮処分申請も出されていましたが、今回の件を受け、中電を相手に本訴に入るそうです。


中国電力へ申し入れ


 この日の午前中には、原発を建てさせない上関町民の会、原発いらん!山口ネットワーク、原水爆禁止山口県民会議の3者で中国電力に申し入れを行いました。
この時点で中国電力側は、神社地の売買契約の時期について「まったくの未明」であると回答していました。
9/3 山口県へ申し入れ

 原発を建てさせない上関町民の会、原発いらん!山口ネットワーク、原水爆禁止山口県民会議および、上関原発建設に反対する山口県の県議4人で県に申し入れを行いました。
上関原発計画への知事同意の白紙撤回や、詳細調査について県の現在の認識を求める申し入れの中で、
「(知事同意を出した)3年前と上関原発計画をめぐる情勢は変わっていない(から知事同意を撤回する必要は無い)」
「中電が登記を終了して詳細調査の申請をしてくれば、承認しない理由はない」

といった考えを最終的に県は示しましたが、「係争中の土地については詳細調査の認可は出さないと県は明言したが、今回の神社地はそれに当たるのではないか」というこちらからの質問に対し、「係争中の『係争』をどう見るかによって見方が変わる」などといった曖昧な発言が続き、なかなか考えを明確に示そうとしないため、申し入れは予定時間を越え1時間半以上も続きました。

 他にも、美浜原発の事故関連した原発の安全管理について、「(3年前の知事意見提出時に)国が安全を責任を持つと約束したから安心している」「原発への安全対策は現在のところまったくないが、工程が進み次第、暫時作成していく」といった発言がみられました。

 また、この日は祝島を中心に上関町内などから約100名が、県庁前広場で申し入れの前後に集会を行いました。曇りがちではあったものの島の暑さとは違う盆地特有の粘るような暑さのなか、さすがに代表団が県庁内で申し入れている間、参加者は県庁のロビーや玄関などで涼んでいました。
9/3 神社地売却差し止めの仮処分申請

 四代八幡宮責任役員会が神社地を原発建設用地として売却することを決定し、神社本庁が神社地売却を承認したことについて、原発建設に反対する四代の氏子から、神社地売却には氏子全員の承諾が必要として、岩国地裁に神社地売却差し止めの仮処分を申請しました。
 既に四代氏子側からは8/29付で神社本庁総長工藤伊豆、四代正八幡宮責任役員宮成恵臣宛に、異議申立書を送付しています。

 また、祝島の有志442人及び祝島漁協も、8/28付で宮成恵臣宛に異議申立書を送付しています。
8/24 神社本庁神社地売却承認に抗議する緊急集会

神社本庁の神社地売却承認を受け、「祝島島民の会」は緊急の集会を開きました。
集会には200人近く集まり、神社本庁への抗議声明を決議しました
後日、この決議文を神社本庁に提出する予定です


神社本庁への抗議声明:「神社本庁に抗議する集会決議」
8/20 神社本庁、神社地売却を承認

祝島の神舞神事の最終日でもあった8/20、神社本庁は神社地売却申請を承認すると発表しました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040820-00000125-kyodo-soci

追記:神社本庁の神社地売却承認に対する可否(今回の決定に対する、神社本庁の公式見解です)
6/7 エネルギー庁に申し入れ

 6月7日、原発に反対する上関町民の会、原発いらん!山口ネットワーク、原水爆禁止山口県民会議の3団体で、上関原発計画の断念や自然エネルギーの活用の促進などを求め、資源エネルギー庁に申し入れを行いました。
 申し入れでは、申し入れ内容のほかに現地上関町のこれまでの経緯や町の現状など、地元の声を直接担当者に伝えるなどしました。
5/17 上関原発株主訴訟高裁判決

 上関原発建設計画において、建設のめどが立っていないのに漁業補償金を払って会社に損害を与えたとして中国電力株主が中国電力社長(白倉氏)ら役員3人を相手取って損害賠償を求めた株主代表訴訟の控訴審の判決が広島高裁であり、広島地裁の判決を支持して原告の控訴を棄却しました。原告は上告する方針です。(後日、上告しました)

中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn04051806.html
朝日新聞
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news02.asp?kiji=4089
5/11 神社本庁への3度目の申し入れ、8万5千筆の署名提出

神社本庁に3団体での3度目の申し入れに行き、署名を提出しました。
署名は通算で8万5384筆になりました。

申し入れでは、前回の申し入れの取り扱いや役員改正に伴う決定方法、今回の神社地売却の申請処理が事務的処理とされていない理由、許可申請に対する回答に向けた手続きの状況などについて質問しました。


今回の申し入れの中で確認されたのは、主に以下のことです。

・申し入れの内容は要望として受け取っており、役員には伝えてある。

・神社本庁は全国に170名ほど評議員がおり(各県から数名)、その中から選挙で20名弱の理事が選ばれるが、今回の問題はそういった評議員会で図るということはしない。ただ、協議の方法は選定中で、その協議は事務レベルでは進んでいる。

・神社地の売却について、責任役員会で売却が決議されてはいるものの、それに反対する署名が8万5千筆以上も集まるなど、地元が意見が2分されていることは理解している。

・山口県知事が電源開発基本計画に組み入れる際の「同意」の条件として神社地取得を要件としたことで、本来であれば政治的責任において解決がなされるべき問題が、知事が責任を回避した関係で責任の所在が神社本庁に向かってしまっている経緯と現状を述べ、政治の問題に翻弄されず、神道の精神に基づいた判断がされるよう要望すると、「(政治に関わる判断の矛先が神社本庁に向けられていることに)本庁としては、迷惑している」という発言もあった。

また、6月に本庁の役員が改選される中で、中国電力との関係が噂される宮司や、最近の推進側に対する中電の言動などについて、地元ではいろいろな噂を耳にすることも伝えると、役員のことについては選挙で決めることであり、地元の事情として受け止めておくということでした。
4/14 署名中間報告

4月14日時点での署名の合計は以下のようになりました。

神社本庁宛 85,066筆
県神社庁宛 80,604筆

前回神社本庁、県神社庁に提出した時点以降に届いた書名については、
後日郵送などの形にて提出する予定です。
4/23 知事意見から3年

 上関原発計画に対して、国からの照会に二井山口県知事が条件付ながら「理解できる」と返答してから丸3年になりました。上関原発計画に反対する各団体による、知事意見の撤回を求める申し入れと、県庁前での集会を開きました。


 集会には約400名が参加し、祝島からも約100名が参加しました。また、県内だけでなく大分など県外からの参加者も見られました。
 申し入れに県側は商工労働部長が対応し、「訴訟中の土地については県は詳細調査の許可を出さない」、「(四代区共有地や神社地などの)炉心予定地を取得しないままでの、その他の土地だけの調査には意味が無い」などの発言がありました。


2003年

10/24 上関原発いらん!山口集会

上関町の住民や原水禁、市民ネットワークなど、約400名が県庁前での集会に参加しました
県知事あての申し入れ書を提出して上関原発の白紙撤回などを申し入れ、
また、神社地・四代区共有地以外の反対派地主が持つ土地ついての県の認識についても確認を求めました。
10/24 県神社庁への申し入れ

四代の林宮司が解任された問題で上関町内の氏子有志、約150名が県神社庁を訪れ、質問状を提出しました。
主な質問は以下の通りです。
・林宮司を解任し、宮成宮司を就任させたことに間違いは無かったと判断しているのか
・宮成宮司の、土地売却を容認するかのような軽々しい発言は、県神社庁も容認しているのか
・対象となっているお宮の土地は、過去に四代八幡宮が統廃合されることを避けるために、
 当時の四代区の人たちがお金を出し合って神社に寄進したものだという話は間違いないのか。
・祝島の宮司の問題を県神社庁としてはどう考えているのか。
・後任の宮成宮司と地元氏子との対話は考えていないのか

回答は後日とのことです。
10/5 上関町長選挙投開票日

結果は、柏原重美 1988票(59%)
      山戸貞夫 1381票(41%)

原発推進派の柏原重美氏が当選。
4/30 神崎上関町議、買収で逮捕

町長選で買収をしたとして、加納氏の後援会長で、現職の町議でもある神崎弘司が逮捕。
当初は否認していたが、後日になって容疑を認める。
同時に逮捕された団体職員と会社役員は当初から容疑を認める。
加納町長は、自身の責任問題については神崎容疑者が裁判で判決を受けるまでは明らかにしない意向。
4/27 上関町長選投開票日

結果は、加納簾香 2001票(57.85%)
      山戸貞夫 1458票(42.15%)

原発推進派の加納簾香氏が当選。
4/22 上関町長選告示

出馬候補は、 反対派 山戸貞夫(53)
          推進派 加納簾香(72)

以上2名の一騎打ち。
上関町長選が反対・推進候補の一騎打ちになるのはこれで6回連続。
4/13 県議選投開票日

原発反対を主張してきた小中進氏が、現職2名の一角を崩して見事当選。
4/8 公開討論会の申し入れ

反対派候補の山戸貞夫後援会から、加納後援会に対して候補者同士による公開討論会の申し入れ。
翌日、加納後援会から断る旨の回答。(回答書面を持ってきたのは、「あの」神崎後援会長!)
理由は、「町民に自分の政策を知らせる時間がないから時間は割けない」とのこと。
4/4 山口県議選告示

上関町も入る熊毛郡区で、はじめて「原発反対」を前面に出した候補、小中進氏が出馬。
原発推進の立場をとる現職2名と、2議席を3人で争うことに。
3/30 推進派、候補一本化

町長選に向けて、今まで互いに譲らなかった推進派の候補3人(片山、右田、浅海)がいっせいに降りて、
現職の片山氏が後継者として指名した上関町議の加納簾香氏を擁立。
右田氏のみが当初は難色を示すも、後日容認。
3/28 四代区共有地裁判で、原告勝訴

原告の該当地における入会権を認め、
中国電力が炉心予定地にもかかっている該当地の立木伐採や
整地等による現状変更を行うことを禁止する判決。
これによって中国電力は該当地における詳細調査の実施が不可能に。
中国電力は控訴、原告側も判決の一部に不満があり控訴。
3/21 「集いの場」落成式(詳細UP予定)
3/17 四代八幡宮の宮司解任

神社地問題で、中国電力に神社の土地を売ることを拒否してきた四代八幡宮の宮司、林春彦氏が
祭祀の厳修がされていないことを理由に解任される。
3/16 上関町福浦にて、ゾーレン・ホフマンさんの講演会

デンマークのサムソ島では風力発電や太陽熱の利用を進め、
発電量はすでにトータルで使用量を上回り、熱エネルギーも島内の60%を賄う計画。
3/9 上関中央公民館にて、久米三四郎さんの講演会

もんじゅ裁判勝訴についての解説。
3/5 「集いの場」太陽光発電施設、中国電力と電力売買開始
1/17 「人々の集いの場」建設現場近況
「屋根設置中」をUPしました




「上関原発反対運動」に戻る