寒干し大根



祝島の冬の風物詩、「寒干し大根」作りが今年も始まりました
切干大根のことを祝島では「寒干し大根」または「かんぴょう」と呼んでいます
(ちなみに右の写真の上に見えるのが上関原発建設計画予定地の「田ノ浦」です)



材料の大根はもちろん祝島の畑で採れたもので、自家用ですから農薬も使っていません
祝島の「寒干し大根」は、わりと大きめに大根を切るのが特徴です

祝島では昔から「寒干し大根」をどこの家でも毎年大量に作っていました
仕出屋などが昔は無かったので、冠婚葬祭の際の食事の用意などは近所中が集まってしていましたが、そういったときにこの「寒干し大根」が大活躍だったそうです

一抱えもある大きな鍋で一度に大量の煮物を作ったり、チラシ寿司に混ぜたりと、玄関先で大根を切っていた上の写真のおばあちゃん曰く、「寒干し大根は千両役者」だそうです

最近は自家用のほかに、島の外に出ている子供や孫に送るためにつくる人も多くいます
ちなみに、このおばあちゃんのお孫さんも「寒干し大根」が大好きだそうで、そのために「今年も美味しいのを作って送らんといけん」と張り切っていました



「寒干し大根」は天気がよく、「寒」の吹く日に海岸沿いや家の屋根などで4〜5日ほど天日干しします
「寒」とは冬に吹く冷たい西風のことで、いくら天気が良くてもこれが無いと大根が乾きませんが、この「寒」があるからこそ、祝島の切干大根は普通のものよりも厚めに切ってもしっかりと乾きます



「祝島びわ産直グループ」では島の人たちに「寒干し大根」を多めに作ってもらいそれを買い取って袋詰にして、島外に販売しています
今では、毎年百袋単位で注文していただいてる常連さんもいるそうです



この「寒干し大根」は「祝島市場」でも販売していますので、まだ祝島の「寒干し大根」を食べた事がない方はぜひ一度試してみてください

天日干しした祝島の「寒干し大根」は普通の切干大根と比べて甘味が強く、厚めに切ってあるので、大根本来の旨みとしっかりした歯ごたえを楽しんでいただけます


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