ヤズの朝売り


漁協婦人部による「ヤズの朝売り」は、祝島の秋から冬にかけての風物詩です。
主に9〜12月、前日に獲れたヤズを生簀で生かしておき、翌日の朝しめて、島内で販売します。
ヤズは主に流し釣りやかかり釣りで獲れます。(→流し釣り・かかり釣りの説明とヤズの画像

まず、朝6時過ぎころに現場(生簀や母船がある出荷場)の生簀へ行き、生簀からヤズをタモですくい上げます。
もちろんこの作業も主に漁協婦人部のおばちゃんたちがします。



生簀からあげたヤズは、すぐに包丁をえらの中に刺しこみ、延髄を切って〆ます。



そしてすぐさま海水と大量の氷で一気に冷やし、さらにしめます。
氷は現場の母船の氷室に貯蔵しています。



十分しめたらヤズをケースに移し、現場から販売する加工場に運びます。
現場は波止場の一番先の船上なので、岸へは伝馬船で運ぶほうが早く運べます。

この日はちょうど出ていた婦人部のおばちゃんの旦那さん(もちろん漁師)が手が空いていたので、
伝馬船を漕いでもらいました。
年季の入った漕ぎ方で、あっというまに岸に着いてしまいました。



8時ごろから加工場で販売を始めると、すぐに島のおばちゃんたちが買いに来ます。
予約も多く、あっという間に売切れてしまうことも多いです。



ヤズを買う人は、自分たちが食べるだけでなく、子供や親戚、知り合いなどに送ることも多く、
そういった場合は婦人部が送りの代行もします。
発泡スチロールの箱に氷・ヤズ・氷と詰め、宅急便で発送します。

漁協婦人部は、ヤズのほかにも1〜3月のサヨリ、6〜7月の甲イカ、夏場のゆでタコなどの朝売りをしていて、
多くの島の人たちの楽しみの一つになっています。




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