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多文化共生教育資料
食文化のちがい
5年  (中国)
 私は、○○と言います。今年2月に中国上海から日本にやって来ました。
 初めのうちは、不安な気持ちでいっぱいでした。新しい友達ができるか、学校の生活に慣れるかどうか、友達は私のことをどう思うのかなと、いろいろ心配しました。でも、親切にしてくれて、みんなのおかげでだいぶ慣れてきました。学校へ通っているうちに、何でも気軽に話し合える友達もできました。
 私は、遠足が大好きです。日本に来てから、一番初めの遠足は、本城山公園に行きました。
 お昼ごはんを食べるとき、私がお弁当をあけると、近くにいた友達が、
「えっ?お弁当の中、全部ぎょうざ?」
「ええっ?どうした?」
と、おどろいて大さわぎになりました。私は、ちょっとはずかしいと思いました。
 それから、お弁当を食べ終わって、お菓子を出しました。私は、ドライフルーツ3個と、キャンディ6個を持って行きました。すると、だれかが、私の持ってきたお菓子が少ないのを見て、
「えっ?○○のお母さんは、お菓子を食べさせないの?」
と聞いてきました。中国では、遠足のとき、お菓子をたくさん持って行く子もいたけど、少ない子の方が多かったです。「お母さんが食べさせないんじゃないよ。」と言いたかったけど、どう言っていいかわかりませんでした。
 私は、家に帰ってから、その様子を母に話しました。母は、
「ぎょうざは、中国人が好きな、主食の一つです。日本人が好きなお寿司と同じです。ぎょうざは、中国の食文化の代表だよ。」
と言いました。中国は、地方によって、米が主食になるところと、めんやぎょうざが主食になるところがあります。それから、お正月のような特別な日に、ぎょうざを手作りをして家族みんなで食べます。私のお弁当に入っていたぎょうざも、遠足の前の日に、お父さんが3時間かけて作ってくれました。
 母は、ぎょうざのお弁当ははずかしいことではないと教えてくれたと思いました。母の言葉を聞いて、ほっとしました。今回の遠足で、中国と日本の間の習慣や食文化のちがいがあることがわかりました。
 私は、日本に来てびっくりしたことがあります。おさしみと水とうのお茶です。中国では、生ものは食べません。今では、少し食べられるようになったけれど、日本に来てすぐの頃は、食べることができませんでした。それから、子どもは、水とうにお茶は入れません。お水をわかしてさましたものを入れます。
 私は、もっとお互いの国の習慣や文化を知ることが大切だと思いました。これから、もっと友達と話したり、遊んだりして、お互いの国のことを理解し合いたいと思います。