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多文化共生教育資料
運転免許がとりたい
5年  (ブラジル)
 ぼくのお母さんは、ブラジル人です。日本に来て十三年になります。お母さんは、日本語をまあまあ読めます。でも、読めるのはひらがななので、お母さんは、日本で免許をとることができません。それで、フィリピンでとってきました。フィリピンで国際免許をとって運転していました。でも、日本の法律が変わったので、運転できなくなりました。だから、自転車で仕事とか買い物に行っています。ぼくの家は、子どもが3人いるから買い物が重くなります。お米や大根、牛乳、レタスなどを買ってくるので、自転車で坂道を登ってくるのは、重たくてすごくえらいです。免許を取って車を買ったら、買い物が楽になって、雨にぬれずに仕事にも行けます。
 お母さんは、日本の免許を取りに行きました。お母さんは運転免許センターに試験を受けに行きました。でも、免許は取れませんでした。日本語の試験だったからです。日本語が分からないのに、日本語でする試験を受けにきたので、大勢の人に笑われたとお母さんは言っていました。ぼくはそれを聞いて、お母さんがかわいそうだと思いました。お母さんはがんばったけど、試験は全部×でした。お母さんは、それでも車の免許がほしいです。
 お母さんは、運転免許をとろうと思って、今、ポルトガル語と日本語の両方で書いてある本で勉強しています。運転のしかたや道路標識や日本の交通のきまりを勉強しています。日本の道路標識はたくさんあって、全部覚えるのは大変だと言っていました。ぼくもその本を見せてもらいました。むずかしそうだったです。そんな勉強をしているお母さんは大変だなあと思います。
 お母さんが免許を取れたら、買い物に行くのが楽になるし仕事に行くのが便利です。遠いところにも行きたいところにも、みんなで行けます。
 ぼくは、ポルトガル語の試験があってほしいです。そうすれば、お母さんも合格できると思います。