★★プランニング=
設計のコンセプトvol.1★★
いよいよプランニング開始となりましたが、その前に次のようなコンセプトを設定しました。
1.モチーフは毎日通勤で利用しているJR西日本の京都線であるため、本線は複々線とする。
2.8両編成以上の列車が走行するのをゆっくりと眺められるよう、複雑な線路配置・運転方式はとらない。
3.市街地・郊外・トンネル・鉄橋を各ブロックに盛り込み、変化のあるシーナリーにする。
4.非電化のローカル線と引込み線のヤードを、少々無理をしても組み込む。
5.レイアウトパネル2枚で1ブロック(Cブロックのみ1枚)とし、接続用の線路はベースの接続面と直角にクロスする。
メインステーション(向日水駅)は、それだけで1ブロックを使用したため、10両編成の停車が可能です。ただし特急がこの駅を何度も通過・停車するのは不自然であり、1周するたびに止めていればゆっくりと眺めることはできません。そこで複々線の外側線を駅の手前で下に降ろし、駅をアンダーパスさせてみました。これでメインの駅を出発した列車は、中間駅(長岡昨日駅)の両渡りポイントで外側線に移り、トンネルをくぐって・鉄橋を渡り・小さな駅を通過する…というコースを数周してから、再び内側線に戻って駅に進入するというロングラン?が可能となります。ただ、駅前後の勾配区間を短くするために内側線を登り勾配で上へ上げましたので、ホームがビル5階部分の高さになってしまいました。これもスペースとの格闘?の結果ですね。
★★プランニング=
設計のコンセプトvol.2★★
ローカル線は非電化の単線で、京都線の旧線が残っているという設定です。本線の周囲を走るだけではおもしろみがないので、C・Dブロックを使ってループのトンネルを作りました。ブロックに向かって右手からトンネルに入った列車は、長いループトンネルを抜け、西大爺駅の左手から進入してきます。そして駅を出発し、右側から再び長いトンネルに入りループを通り、左手Eブロックの鉄橋へ出ます。無事にトンネルから出てくるか、結構スリルのある運転が楽しめる?ようになりました。なお西大爺駅は貨物側線や機関車駐泊設備を設けてあり、ちょっとした入れ替えもできます。
一方、ヤードへの引込み線は、向日水駅下にある信号所?で上下線の間に分岐させ、本線の内側・外側の線の合流部の下をくぐってヤードへの進入となります。この線はヤードの一番端にある暇崎駅への路線と共用になっており、もともと運転所に勤める職員専用だった乗降場を、地元住民の要望で旅客扱いを開始したという設定にしてあります。ヤードのベースは、KATOのベースボードを使用すると運転のスペースが無くなってしまうため、廃材を使って自作することにしました。当初は貨物駅も…、と思ったのですが、列車の留置数が限られてきますので断念し、小さいながら機関区のある運転所となりました。将来的には同じ大きさのベースボードを作って貨物ターミナルを製作し、気分によって入れ替えることも考えています。
ここらあたりが分割式のメリットのひとつで、極端な例になりますが、飽きがきた時、両端のシーンがつながるようにさえすればひとつのブロックのシーナリーをそっくり作り替えることも可能なわけです。
★★製作上のコンセプト★★
プランニングが終わり、実際に製作する上での大前提として、途中で投げ出してしまわないように「手間を省く」ことを方針としました。そしてそのために次のようなコンセプトを決めました。
1.線路は道床付きを使用する
以前フレキシブルを使ったレイアウトを作りかけ、その敷設に結構苦労したため。またポイントの敷設やマシンの取り付けが苦手で配線も面倒なために、あえてリアル感を犠牲にした。
2.シーナリーはディティールを重視せず、雰囲気だけを求める
たとえば山は木を一本ずつ植えるのでなく、フォーリッジの貼付けで繁りを表現する、などなど…。
3.ストラクチャーは市販品を用い、自作・加工はなるべくしない
自作すると時間や手間がかかりすぎるので、豊富になった市販品をそのまま使う。
4.点灯式の信号や自動の踏切等のギミックは使用しない
装置自体がオーバースケールであり、人や自動車は静止しているのだから。
5.夜景は無視する
車両には室内灯を一切付けておらず、初期の製品には前照灯が点灯しないものもあり、またストラクチャーすべてに照明を組み込むのは無理。確かに夜景も捨てがたいが、一部分にしか照明装置がないならと、すっぱりと切り捨てた。
6.コントロール方式はシンブルにする
各線ごとのブロックコントロール方式とし、ポイントスイッチ等も市販品でまとめる。
こうして見ると相当な手抜きという感じがしないでもないですが、過去の経験から、製作が途中でストップするのは技量や資金の不足が原因であるとわかっているので、そうならないための「方針」なのです。