砂防・水文学研究室ニュース

更新日 2005/06/26

 

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 1999年8月10日(火)に鹿児島大学オープンキャンパスが開催されました。この中で砂防・水文学研究室の体験入学を実施しました。初めての試みです。2名の高校生が研究室の大学院生・4年生といっしょに光や電波を利用したハイテク測量機器に挑戦しました。

 

1999年8月10日(火) (13:30〜15:30)
大地を測るコース −ハイテク測量入門−
 私たちは物の長さや高さ,距離を測るとき「物差し(ものさし)」や「巻尺(まきじゃく)」を使います。現在では,距離や山の高さを測るのにレーザー光線を利用する方法もあります。また人工衛星からの電波を受けて自分の位置を知ることもできます。これらの技術は,土木,建築,交通,農業,森林,地震,自然災害など様々な分野で活用されています。光や電波を利用したハイテク測量機器を使って大地を測ってみましょう。

 

<テキスト内容>

  • 「測量」ってなに?
  • 「測量」には,どんな種類がある?
  • 「測量」と私たちの暮らし
  • 「GPS」ってなに?
  • 「単位」は,なにを基準にしている?
  • 「メートル」はどうやって決めた?
  • 「キログラム」はどうやって決めた?
  • 「SI単位系」ってなに?
  • 「距離」には,どんな種類がある?
  • 「距離」を測るには,どんな方法がある?

 <実習課題>
  1.2点間の距離を測る。
     @目測によって
     A歩測によって
     B巻尺を使って
     C光波測距儀(トータルステーション)を使って
     Dノンプリズム測量
  2.桜島の高さを測る(時間不足で省略)
     三角水準測量
  3.自分の位置を知る
     GPS測量

  • 参加した高校生2名(前列右から2名)と研究室の大学院生・4年生(残り4名)です。

  • 高校生の出身は2名とも宮崎県でした。

2点間の距離を目測歩測巻尺光波測距儀(トータルステーション)ノンプリズム測量で測定していきました。

目測:2点間の距離を何も使わずに自分の経験と感性で測る。

歩測:物差しや巻尺の代わりに人間の歩幅を使う。ペースをしっかりつかむと結構正確な測定ができる。

物差し巻尺を使う。

光波測距儀:点Aから発する光を一定周波数の強弱の波に変調し,これを他端Bで受けてAに送り返す。2点間に含まれる波の数と,1波長に満たない最後の波の端数を測定して距離を求める装置。光は電波と違って天候障害の影響を受けやすいが,比較的近距離で用いると非常に高い精度が得られる。

自分の位置をGPSで測定中。

 GPS(Global Positioning System=全地球測位システム)
 高度2万kmに打ち上げられた人工衛星を使って,地球上の任意の位置を正確に知ろうという最新の測量方式。計測誤差は実距離100kmあたりで数mmときわめて高い。
 GPSを応用したものとしてカーナビゲーション(カーナビ)がある。これはGPSと地図を組み合わせたもので,クルマの現在位置と目的地との関係を即座に確認でき,指示どおりに走行すればだれでも目的地に早く確実にたどり着くことができる。昨今のカーナビの普及はめざましいものがあり,私たちの生活における最も身近なGPSの利用といえる。

 GPSは,地震や津波対策などの防災管理,陸上・海上・航空交通管理の分野にも利用されている。

(内山一男(1997):測量なぜなぜおもしろ読本,教文堂より)

 

 

・・・・ありがとうございました。

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