チェッキーくん
イングランド&スコットランド&ベルギーの旅

N'EXを待つチェッキー

この夏、かくみ先生のお供で欧州に行くことになった。
「遊びじゃないんだからね!小児病院と院内学級の視察に行くのよ。」
と言い、先生はため息をついた。
どうやら行く前から、帰国後の原稿書きを思って憂鬱になっているらしい。

でもね、辞書を片手に英文を訳したり、MD起こしをしてインタビューを
まとめる作業をするから、本物の「視察」になるんでしょ!
病気のこどもたちのためになるから出かけるんでしょ!
ボクはそう励ましてあげたんだ。

「そうだよね。原稿にしなきゃ情報共有できないし、
せっかく海外に出かけても自己満足で終わっちゃうよね。
それに、いろんな人から、またチェッキーをどこかに連れて行ってあげて
ってリクエスト来てるしね・・・。じゃあ、気を取り直して行くか!!」
そして、デジカメ、ハンディカム、MDウォークマン、シグマリオンといった
取材道具とともに、ボクは機内持ち込み手荷物用バッグに入れられた。

この夏の視察は、初め北欧という話がニュージーランドになり、最終的に
英国のバーミンガム、エジンバラとベルギーのブリュッセルと決まった。

ANA機内食

英国と聞いて、一瞬某Bエアウエイの「恐怖の機内食」を連想したが、
今回は経由地パリまで全日空で行くことになった。(内心ホッ!)これが、昼食。

番外:kakumiの機内対策

全日空の機内食は合格点。
眠れないままパリに到着。この間、かくみ先生は3本も映画を見ていた。


バーミンガムのホテルのロビー

そして小型の飛行機に乗り継ぎ、バーミンガムのホテルに到着したのは
現地時刻の夜10時過ぎ。

旅の友寝袋型シルクシーツ

まる24時間ろくに眠ってない状態で夜を迎えたので
きっとぐっすり眠れることでしょう。おやすみなさい。zzz・・・



旅の2日目



バーミンガムの朝食。




2階建てバスに乗り込み向かった先は・・・




最初の視察先、City Hospital つまりバーミンガム市立病院


Hospital Schoolの教室で

Children’s Unit の中に、
ジェームズ・ブレンディー学校に属する院内学級がある。
リンダ先生が学校について説明して下さった。
この教室には、多いときで10人あまりの子どもたちがやってくる。




プレイスペシャリストのアリソンさん手作りの
プリパレーション・ツールを紹介してもらったよ。




再びバスに乗って、着いたのはこの日2つめの視察場所
The Birmingham Children’s Hospital バーミンガムこども病院




中庭に楽しそうな遊具がいっぱい!




ここでは、プレイセンターで、プレイスペシャリストのナッシュさん
のお話を聞いた。プレイスタッフが20人もいるんだって!
うらやましいよね。




広々とした室内にはプリパレーション・ツールや
おもちゃがいっぱいあったよ。




英国では古い建物の保存に力を入れているんだよ。
この病院も歴史ある建築物なんだ。




市役所前の広場。




市立美術館で名画の鑑賞。英国では美術館や博物館は
入場無料で、寄付金箱が備えられているのが一般的なんだ。




美しい街並み。こんなふうに、お花がつるされているんだよ。




バーミンガムは運河の街としても有名。


3日目




午前中は、お城、ウォーイック・キャッスルに行ったよ。




シェークスピアの作品に出てくる王様は、みんなこのお城に
住んでいた王様なんだって。不気味な地下牢もあった。




狭い螺旋階段を上って塔の屋上にも行ったよ。いい眺め!




午後は、この小さい飛行機に乗って、スコットランドのエジンバラに飛んだ。




エジンバラのホテルはゴージャスだった。




こんな眺めのいい部屋に4泊もできるなんて最高!!




エジンバラは国際フェスティバルの真っ最中で
この時期、滞在人口が普段の2倍になるんだって。
やっと見つけたレストランで、シーフードを食べたよ。
スコットランドは古くからフランスとの交流が密で、お料理も
フランス料理の影響を受けて、とってもおいしいんだ。


4日目




エジンバラの朝食。
フルーツはいっぱいだったけど、生野菜はない。
トマトはオーブンで焼いたものだった。




午前は、Action for sick Childrenの事務所を訪ねた。
この団体は、病気の子どもたちの生活が少しでも豊かになるよう
様々な活動をしているんだよ。
仲間と記念撮影。ボクがどこにいるか分かる?
すっかりなじんじゃってるでしょ!




午後からは、Royal Hospital for sick Children の視察だ。
まずカンファレンスルームで、Stevenson collegeの
ホスピタル・プレイスペシャリスト養成コースについてレクチャーを受けた。




この病院でのホスピタル・プレイの様子を見学させてもらったよ。




これから手術を受ける子どもたちが
麻酔の部屋まで好きな本を選んで持っていける。



楽しそうなものがいっぱいのプレイルーム。




夜はスコットランド料理のレストランでお食事。
鹿肉、サーモン、ラムをみんなでシェアして味わった。




食後、ミリタリー・タトゥーを観に行った。エジンバラで最高人気の
催し物で、軍隊のブラスバンドやドラムマーチやスコティッシュダンス、
騎兵隊やバイクの曲乗り・・・もちろんバグパイプの演奏もされる。
当日券を6枚手に入れるために3人が朝8時から2時間以上並んだんだ。




プログラムの途中とフィナーレに花火も上がる
スケールの大きなショーだった。


5日目

朝から通訳さんが運転するミニバスでグラスゴーへ。
雨の中、時速80マイル(130キロ)でドライブした。ちょっと怖かったかも。



到着したのは York Hill Children's Hospital だ。
ここでは、精神科以外の子どもの疾患を扱っている。




がんの子どもたちの病棟にあるプレイルーム




心臓疾患の子どもたちが入院する病棟のプレイルーム。




ここには13名のプレイスペシャリストが働いている。
スージーちゃんはプリパレーションで活躍するお人形。




院内学校のコーディネーターの先生から話を伺った。
ここはスタッフルーム。




視察後は、グラスゴー大学のキャンパスの見学。







16世紀の建物だ。すごいなぁ〜。




湖畔にも寄った。湖の周辺にはお城がたくさんあるんだよ。
雨が上がってよかった・・・でも風が吹き荒れて寒かったぁ。。。




エジンバラに帰ってきたのは8時近く・・・お腹が空きすぎて
その感覚が無くなっちゃった状態でチャイニーズレストランにたどり着いた。


6日目




午前中は、St. Crispin’s Schoolの見学。
校長先生が学校について説明してくださった。




ここでは、自閉症やダウン症の子どもたちが学んでいる。




視覚で理解し易いような手だてがいっぱい。




午後は、Royal Edinburgh Hospital の思春期病棟を視察。



精神科の子どもたちのための病院。明るくて開放的な病棟だ。




夜は、シーフードレストランでアンコウのお料理を食べた。




そしてナイトプログラムは、音響が最高のコンサートホールで
ベートーベンのピアノソナタを鑑賞。この写真で雰囲気が伝わるかな。


7日目

スコットランドともお別れだ。エジンバラからロンドン経由で
ベルギーのブリュッセルに到着。
空港から電車でセントラル駅に。




移動中の乗り物の中やちょっとした待ち時間に原稿を入力するするために、
かくみ先生はシグマリオンを持ち歩いている。




ブリュッセル1日目の夜は、タイ料理。
久しぶりに白いご飯にありついた。長米だけどおいしかったよ。




ベルギーといえばチョコレート。
王室御用達の1軒で、量り売りのチョコレートを買った。




ライトアップされた市庁舎


8日目




ブリュッセルのホテルの朝食。
今日は1日オフなので、さっそく観光に出発!




ブリュッセルから1時間あまり
IC(インターシティ)という電車に乗って、ブルージュに来たよ。




世界遺産の鐘楼。




ここは運河の街。船に乗って中世の街並みを楽しんだ。




再びICで移動。街で買ったワッフルを車内で食べた。
あま〜いチョコレートがたっぷり。




到着したのは、アントワープ駅。大きな大きな駅だった。




フランダースの犬で有名なノートルダム大聖堂。




少年ネロがあこがれたルーベンスの名画が飾られている。
ルーベンスの家にも行ったよ。




夜はベルギー料理のお店へ。
やっぱり名物のムール貝を食べなくちゃ!
セロリと一緒にワイン蒸ししてある。
ふんわり、そしてとろけるおいしさ!


9日目




翌朝、地下鉄に乗って、Psychiatric Day Hospital に行った。
ここはカトリック系大学の医学部付属病院だ。



精神科の子どもたちが病院の中の学校に通うKapssという施設を視察。




夜は自宅で過ごせるし、昼間は、セラピーを十分受けることができる。
自閉症の子のために視覚援助の工夫がいっぱい。




入院しなくとも通院治療ですむ子どもたちが通える院内教室。
血液・腫瘍科外来のすぐ横にある。




病棟には「アニメーター」がいて、子どもたちの遊びをリードする。
プレイスペシャリストに近い職種だけど、プリパレーションは担当しない。




Therapeutical Center
ここは精神科の青少年が共同生活をしながら治療と学習を継続できる施設だ。




社会生活から隔離されることがないように、大学の学生寮と同じ建物内にある。
解放的な生活空間で治療した方が効果が大きいとのこと。




病院内の食堂でランチをごちそうになった。
ベルギーは食べ物がとってもおいしい国だよ。
野菜がたっぷりなのが嬉しい!




午後は、自動車で30分ほど離れたところにある Neurological Center の
病院学校を視察。ここはてんかんや交通事故の後遺症の子どもたちが
フランスやルクセンブルクからも入院してくるそうだ。




学校の作業室。




ベルギーのラストナイト・・・再び「ムール貝」料理に舌鼓。


10日目



視察最終日の午前、校長先生がホテルのロビーで
プリパレーションCD−ROMの説明をしてくれた。




午後はギャルリーでお買い物




そして、ブリュッセルからロンドンのヒースローへ




そこから東京への帰途につきました。
ANAの機体は、なんとポケモン・ジャンボでした。


いやあ、長旅だったなぁ。ここまでつき合ってくださってありがとう。
ボクの報告はこれでおしまい。


かくみ先生はどうしてるって?
帰宅したら未読mailがどどどーーーって入ってて、
時差ボケしているヒマなんて、ちっともないんだって!

今はもう必至で、割り当てになっている
バーミンガムの報告書を打ってるよ。



だからボクはパソコンの近くで
「ファイト!!!」って、応援してるんだ。

今度はどこに行けるかなぁ〜。
ボクが旅するためにも、先生には修論がんばってもらわないとね。

では、またね〜。