上映作品
コール
2003.12.16 記 |
氷海の伝説
2003.12.7 記 |
セクレタリー
2003.12.6 記 |
「アフリカへの想い」
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2003年9月8日に101歳で亡くなられた、 レニ・リーフェンシュタールの作品を二本続けて見ました。 出演作「アフリカへの想い」と 監督作「ワンダー・アンダー・ウォーター 原色の海」とです。 これらの作品も上映地区が大変少ない…。 東京・シネセゾン渋谷での上映は、 先に「ワンダー…」が上映された後、 入替で「アフリカへの想い」となっていましたが、 シネマ・クレールでは、逆の順序で入替無し! 思わずスタッフの方に抱きつきたくなるほどうれしかったです。 ご覧になった方には同感いただけると思いますが、 この二本の映画は、この順序でつながっていると、 強引に私は受け取っています。 「アフリカへの想い」では、彼女の半生を手短に紹介し、 その人生の中で、アフリカとの出会いが持つ意味をはっきりと示している。 女優を目指すも、 ヒトラーの要請を受けて監督した映画「意志の勝利」が、 その後の彼女の運命を決定づけました。 今ビデオ化されて見られる唯一の作品、 オリンピック映画の「オリンピア」2部作(「民族の祭典」、「美の祭典」)。 これらの二作で有名になるも、彼女の出演作・監督作は、 1933年1938年公開作で、バッタリ途絶えます。 「ナチの同調者」という烙印を押された彼女は、 写真集「THE LAST OF THE NUBA (最後のヌバ) 」を1973年に発表し、 アーティストとして鮮やかに復活しました。 その舞台となったスーダンのヌバ族の村を、 ほぼ30年ぶりに訪れたドキュメントが、 「アフリカへの想い」なのです。 このドキュメンタリーは、彼女個人の記録でもありながら、 一つの歴史記録ともいえます。 時代の波にのまれてしまったピュアなヌバ族への郷愁が哀しい。 本当にこの人は、そういう「歴史」という星の元に生まれているのだなと実感させられる。 この作品で、彼女の人となり、感性が分かります。 ヌバ族の言葉を習得し、深い付き合いをしているのをみて、 類い稀な人との印象を深くしました。 この映画を見終えて、 レイ・ミュラー監督のもう一つの作品「レニ」をパスした事、 大変悔やむ! そのアフリカへの旅の後に訪れるのが、 熱帯の海、さんご礁の海です。 そこで、 48年ぶりの監督作品「ワンダー・アンダー・ウォーター」につながります。 この作品も年季が入っています。 71歳でダイビングのライセンスを取って後、 2000回に及ぶ潜水でカメラに収めた映像が、とても素晴らしい。 きれいなだけでなく、海の生き物たちの共生や環境のさんご礁なども合わせ捉えていて、 海の生命の世界を、それははっきりと彼女の意志として表現しています。 次々と繰り広げられる画像を見ていると、 レニさんの冒頭にある語りが何度もかぶって、 レイチェル・カーソンに勝るとも劣らない、 海への彼女の深い想いが感ぜられました。 一切の説明無し、音楽のみ(意外に延々と聴けました)が添えられて、 海中の描写が延々と続いていく。 いきなり何の先入観も無しに見たら、 退屈していたかもしれない。(笑) 「美の魔力 レーニ・リーフェンシュタールの真実」 瀬川祐司著2001年現代書館 での冒頭にある「オリンピア」の分析で紹介されているように、 大変恣意的な構成を行って、監督として並ならぬ手腕を示している、 その作者にして、この構成。 一年余りの月日をかけて編集したのですって。 十分に咀嚼し得たと思い切れない私には、もったいない作品でした。(^^ゞ でも、私なりに、レニさんのメッセージを受け取りました。 こうして書きながら、 滅び行くものを自らの感性で掬ってきた彼女が、 その仕事の対象とは逆に、老いを、死を忘れて、 貪欲に生き続けて、仕事をし続けていた。 しばらく考えさせられました。 あらためて、御冥福をお祈りします。 |
ラストサムライ
2003.11.27 記 |
フォーン・ブース
2003.11.22 記 |
戦場のフォトグラファー
2003.11.8 記 |
リード・マイ・リップス
2003.11.3 記 |
28日後
2003.10.22 記 |
フリーダ
2003.9.28 記 |
ロスト・イン・ラ・マンチャ
2003.9.4 記 |
D.I.
2003.9.1 |
「惑星ソラリス」と「ソラリス」
2003.8.15 記 |
エデンより彼方に
2003.8.13 記 |
スパイ・ゾルゲ
2003.6.10 記 |
WATARIDORI
2003.5.13 記 |
シカゴ
2003.5.6 記 |
魔界転生
2003.4.22 |
裸足の1500マイル
2003.3.26 記 |
酔っぱらった馬の時間
2003.3.20 記 |
ラスト・プレゼント
2003.3.14 記 |
戦場のピアニスト
2003.3.2 記 頁のトップへ |
ウォーク・トゥ・リメンバー
2003.2.2 記 頁のトップへ |
ギャング・オブ・ニューヨーク
2003.1.26 記 頁のトップへ |
ダーク・ブルー
2003.1.11 記 頁のトップへ |
8人の女たち
2003.1.1 記 頁のトップへ |
太陽の雫
太陽の雫 余録
2003.1.1 記 頁のトップへ |