岡山市立図書館へ行こう!

【 第二期 】

このコーナーは、岡山市立図書館未公認後援会非公式副会長ききみみずきんが、提供します。

【第一期】はこちら
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資料紹介 2002.9


今回は、ビデオの紹介です。
おっ、こんなのアリ!という思いをしましたので。(笑)


ハリウッド作品でスター中心のゴージャスな作品三本と、
今、見直しておきたい作品二本とについて、
ちょっと一言。

プラクティカルマジック

ニコール・キッドマンとサンドラ・ブロック共演の、魔女のお話。
ケースの写真だけでも納得できる雰囲気です(笑)


魔女で思い出すのが、
「イーストウィックの魔女たち」。
(残念ながら市図にはないのですが話の勢いなので進めますね)
この作品で魔女を演じたのが、誰だったか、
ジャック・ニコルスンの印象が強過ぎて思い出せないので、(笑)
調べてみると、
シェール、スーザン・サランドン、ミッシェル・ファイファー。
この顔ぶれだったか!
もう一度見たくなりました。


これから、今が旬の女優さんの中で魔女を演じてもらうとすれば、
あなたはどなたがいいですか?

ダブル・ジョパディー

トミー・リー・ジョーンズとアシュレイ・ジャッドとの共演。


トミー・リー・ジョーンズで連想してしまう「逃亡者」さながらの、
追いかけっこ劇と、
アシュレイ・ジャッドの「コレクター」で証明済みの切れ味ある雰囲気を活かした復讐劇とが、
ドッキングしたアクション作品。

パルプ・フィクション

これは、ズバリ、クエンティン・タランティーノ監督作品と言ってしまえば、
それでもう分かる人には分かる感じです。
作品の出来栄え以上に、この監督の語り口に乗れるか否かが鑑賞の別れ道。
この監督作品で有名なものに、「ジャッキー・ブラウン」があり、
脇役にそうそうたる顔ぶれが並ぶクレジットを初めて見た時、驚きました。
後日、「ブラック・ムービー」という本を読み、この辺りの事情が呑みこめました。

赤毛のアン[完全版]
アンの青春[完全版]

言わずと知れた、モンゴメリー原作の映画化作品。
制作年、公開年、ビデオ化年等、いろいろあってややこしいのですが、
1作目・2作目が立て続けに作られてから、遥かな時を隔てて、
漸く、最終作品「アンの結婚」が出来、シネマ・クレールへ来るので、
この機会に見直しておこうと借り出しました。
が、同じ思いの方はいるもので、
借り出すときに、次の予約が既に入っている旨、釘を刺される。


ミーガン・フォローズ主演で通しているので、感慨深いものがあります。
初めて彼女のアンに会った時、
これがあのアン?
と、ちょっとガックリしたことを覚えています。
中学の図書館で、男子生徒ですから、こっそりと読んで、(^^ゞ
胸に描いたアンは、もっときりっとした感じでした。
でも、今は、ミーガン・フォローズ以外には考えられない…。(笑)


元がテレビ映画の所為か、ビデオテープの劣化の所為か、
風景の美しさがいまいち物足りません。
スクリーンで見たら、どんなだろうか?と楽しみ。


この「アンの結婚」を心待ちにしている時、
「北の国から」の最終回が放送されました。
長らく同じ製作者・出演者で作り続けられた作品が、
おしまいを迎えるということで、まったく同じケースですね。
「北の国から」は、映画化されるのでしょうか?
富良野の美しい風景を、せめてスクリーンだけでもみたいと、
思っているのは私だけ?
殆どの方は、もうとっくに一度は行っていたりして…。(^^ゞ


2002.9.16 記
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資料紹介 2002 夏


最終弁論
マイケル・S・リーフ他著

2002 朝日新聞社

この本に納められている最終弁論は、
実際に裁判で述べられた記録であり、
現代アメリカにおける主要な事件の一部分について、
知る事が出来ます。

多くの時間と手間をかけて、最後に何をいかに述べるか。
被告の為に最善を尽すべく、陪審員達へ明確に誠心誠意主張し、
歴史の審判にも、眼前の陪審員の理性にも十分耐え得る論理を展開しなければならない。

最近の映画では、裁判所のシーンが多くなり、
私も読みながら、いくつかの場面を思い出すのですが、
現前の最終弁論を述べている弁護士の心中を察しながら読んでいると、
息苦しくなって、読むのを何度も中断してしまいました。

この結果が、人類の行方を左右するかもしれないと言っても過言ではない。
実際、今になって過去のこれらの記録に接すると、大きな節目である事、疑い得ないのですが、
その時その場に居合わせることを思うと、身震いしてしまいます。

様々な利害の異なる人の間で、自分が正しいと信じる事を、
過不足なく述べることの困難さと重要さとを痛感した読書体験でした。

こうして、この本の感想を書いていても、
何度も書き直してしまう。(^^ゞ


青の肖像
小松成美

2002 文藝春秋

サッカーW杯日本代表候補達の素顔に迫ったドキュメンタリー作品です。
取りあげられている選手は、次のメンバー。
川口能活・中村俊輔・森岡隆三・柳沢敦・中田英寿

当事者がそれぞれの思惑で語った言葉が踊る新聞の見出し、
語らない当事者の顔写真等ぐらいしか、
印象に残っていない出来事について
あらためて知ることの多い読書となりました。

これを読みながら、
いろいろなサッカー記事が、多様な状況で書かれていることを、
まざまざと感じ入ることが出来、
記事を読むものとして、今更ながら、記事の前提を再確認する必要を教えられます。
今は、本当に読みきれぬほどのサッカー関連記事が、本が出ていますが、
この本を読んで、かなり整理できました。


監督のみならず、選手にとっても、
W杯は、クレージーな状況です。
そこへ向けた一人一人の足取りを知れば知るほど、
日本サッカーがまだまだ発展途上であることを思い知らされます。
次にドイツで開かれるW杯に向けて、
サッカーファンも成長しなくてはならんなぁ〜と感じました。


勝者のヴィジョン
アーセル・ベンゲル

1999 日本放送出版協会

今回のW杯解説の中で、一番印象に残ったのが、
この人の分析。
今更、ベンゲルの名を知るくらいのしょうもない俄ファンである事を、
曝け出すけど、仕方ありません。(^^ゞ

この本は、前回フランスで行なわれたW杯前後の状況で書かれた、
ちょっと古い本ではありますが、
それなりに読んで興味深く、いろいろ教えられる所がありました。


かって日本でこの人の指導を受けた元Jリーガーが書いた、
「ベンゲル・ノート」は、
今、サッカー関係書で類を見ない読み応えのする本です!


ぼくのプレミア・ライフ
ニック・ホーンビィ

2000 新潮文庫

読んでて、だらける。けど、それでいて痛快な作品です。
1960年代から1970年代にかけての、
少年から青年へと成長する一人の男の子が、主人公。
熱烈なアーセナルファンで、
当時の弱いチームをおっかけ、身悶えする有様が、
鮮やかに描かれている。
少年の成長記に止まらず、
時代を、社会を、サッカーを合わせて描写できているのに、
読みながら感心させられました。


中野重治は語る
中野重治

2002 平凡社

平凡社ライブラリー420
松下 裕 編

中野重治さんが、人前で話した筆記録の中から、
文学関係のものを選び出し、
全集には収められているものの、単行本には未収録のものが、
まとめてあります。

読んでいくつか思い出しました。
木下杢太郎さんの全集を買ったのは、
確かにここに収められている中野さんの文章がきっかけだった。
でも、歯が立たずに手放して、今でも残念に思う。

中野さんの文章は、すらすらとは読めませんが、
親しみを感じさせてくれるもので、
大学生の頃、それこそ先生の話を聞くように読み耽った時期があります。
筑摩書房から出た、栃折久美子さん装丁の全集が出たのは、
昭和  年の事。
この全集で、いくつかの代表作を読みました。

しかし、なんといっても印象が強いのは、
存命中にリアルタイムで次々と手にした単行本。
出会いは、「レーニンの読み方」。
大学での専攻は経済でしたから、マルクス経済学の一資料として読み出したのですが、
作家中野さんの文章に魅せられてしまいました。
没後間もなく出た全集の後書集「わが生涯と文学」に至る数冊の本は、
出会えて本当に良かったと思う。

朴訥とした語り口に、
様々な配慮や経験が一緒に添えられているような、
中野さんの文章は、
日頃の自分の考えが一本調子になってはいないかと、
注意を促すものがあります。

中野さんが書かれている事は、近代の人物・出来事が主で、
今の若い人の内、近代文学に興味のある人以外にはとっつきにくいでしょう。
でも、それらを通して語る中身は、いつまでも変わらないものです。
人の生き方、社会のあり方に対し、素朴な疑問から出発し、
その考える筋道で、幾つもの重要なことが出てくる。

この粘り強い思考は、インターネット時代にあっても色褪せるどころか、
否むしろ、インターネット時代に失われているものかもしれない。
あちらこちらにある情報が瞬時に取り扱われるのを見て、
中野さんが生きていたらどう思うだろうかとちょっと考えさせられる。
情報そのものも確かに大事だが、
その確かさ、その取り扱い方、そのつながりの中にこそ、
もっと大事なものがあると、おっしゃるかもしれない。

私にとって、
折にふれ、読み返し、読み直したい作者の一人です。


泥をかぶるも人生
黒江透修著

2002 祥伝社

あの長嶋監督の現役時代に直ぐ横にいた人ですから、
その辺りの経験などに裏打ちされた説得力のある話が列記されています。

サラリーマンで中間管理職の人向けテキスト、そのまま。(笑)
無論それだけではつまらないのですが、

この本を読んだ後、新聞などに載る選手・監督の談話を読むと、
今までより、いろいろ想像できておもしろいです。
プロ野球に詳しい人なら、黒江さんがぼかして書いてある事も、
「ああ、あの事だな」と、思いつかれるかもしれません。

読んでいる内に、だんだん現横浜の不甲斐なさに腹が立ってきました。(笑)
今更ですが、応援します。(爆笑)


「マエストロ、時間です」
宮崎隆男著

2001 ヤマハミュージックメディア

サントリーホール・ステージマネージャー物語
という副題そのままの本です。

コンサートの幕が上がると、
舞台には楽器が並び、その前には譜面台が置かれ、
演奏者が控え、指揮者が登場してきます。
これら全ての用意をするのが、ステージマネージャー。

誰もが出来そうですが、
演奏者・指揮者にとっては、
宮崎さんがするのとそうでないとでは、大違いだそうです。

演奏者が、譜面台に向かうと、その台はしっくりと収まり、
共演する奏者の姿や音が良く伝わるように配慮されている。
また、指揮者が控え室で高めた緊張感を切らさずに舞台で直ぐ演奏に入れる気遣いには、
世界の一流指揮者達から高い評価を得ているのです。

マニュアルのないこの仕事を始めてからの数々の失敗談や苦労話を読むと、
本当に文字通り、縁の下の仕事というものがどういうものか、よく分かります。
途中で、服のポケットに忍ばせている七つ道具の紹介があるのですが、
これが最初読んでビックリ、よく考え読み直せば大いに納得の品々です。

どんな演奏にも通ずる話もあれば、
第九ならではの話もあって、
音楽ファンのみならず、コンサートに行ったことのある人なら、
誰でも読んで楽しめるでしょう。
2002.8.4 記
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お知らせと紹介 2002.76


「ER」のファースト・シリーズが、既に入っていました。(笑)
なつかしさがこみ上げる事、請合います。

本の紹介

 

文章読本さん江

斎藤美奈子著
2002 筑摩書房

 

「文章読本」界と著者が名付けるほどに、
文章を書くにあたっての指南書の類いが、数多く出ています。
その世界の腑分けをした本です。

何故、こんなに多く、この類いの本が出ているのかという分析から始め、
谷崎潤一郎・三島由紀夫・清水幾太郎、
本多勝一・丸谷才一・井上ひさし等による、
主要な文章読本を比較評価することを経て、

文章指南書の世界を、
構造分析したり(実用書を足がかりに)、
その歴史を紐解き、繰り広げたりして(作文教育などですね)、
多くの人があやふやに知っていることを
位置付けたり、詳しく紹介していきます。

結語は、きわめて常識的なところへ落ち着いて行くのですが、
そこに至るまでの著者の筆致が、大変おもしろい!

例えば、
余計な文飾を剥ぎ取って本音を暴いてみたり、
巧みに真似て抱腹絶倒されてくれます。(笑)

それでも、読み進んでいる内に、
文章読本を読んで書く文章って、
つまるところ何だろうと、考えさせられる。

これほどに読み耽ったのは、多分、
私も上記の本の内、三島の本を除いて、ひと通り読んだことがあるし、
文章を書くことに魅せられているからかもしれません。
その経緯の一部を、映画「耳をすませば」の紹介文に、書いてあります。
一番よく読んだのは、清水幾太郎さんの「論文の書き方」ですが、
あなたは、この私の文章をお読みになって、その名残を見つけることが出来るでしょうか?

著者は、文体=服飾と書いているけれど、
そうであるなら、
どの服がその人に一番しっくりしているかは、
本人の好みと他人の評価との間にあると思います。

 

補注
私が文章の世界へ本格的に入ったとき、
直ぐに入手できたのは、
岩波新書にはいっている清水幾太郎さんの「論文の書き方」だけで、
その後、大学に入って
「文書読本」が続々と出ている時代にめぐり合わせたことを、改めて確認しました。

清水幾太郎著 「論文の書き方」    1959

ききみみずきん、大学へ入学      1972

三島由紀夫  「文章読本」(文庫)   1973
谷崎潤一郎  「文章読本」(文庫)   1975
本多勝一   「日本語の作文技術」  1976
丸谷才一   「文章読本」         1977

井上ひさし  「自家製 文章読本」   1984

 

 

2002.7.6 記
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特報! (ひょっとしたら、速報!かも)

 

市図、DVDの取り扱い始める!!!

 

詳細は、幸町図書館の三階カウンターで、
お問い合わせください。

こちらでは、一切コメントいたしません!
〈 理由は聞かないでね。(笑)〉

2002.6.9 記
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市図に流れる時間もいろいろ


何ヶ月もの時を経て、
懐かしいといってもいいくらいの気持ちで、
U図書館を、今年初めて春に訪れた。
Mさんが,居た。ここも人が変わってるらしい…。

その次に訪れると、
カウンターにIさんの姿があって、
一気に身も心も軽くなる。
うれしい〜!
今春の市図、一つぐらい、いい事がなきゃ!(笑)

市図の続きを書く気が湧いてきたぞー。
それから、あのあじさんも久々に更新している。
図書館員さん同士の交流も、
本当はもっともっとあってしかるべきなのに、
意外と無いよう…。


「図書館逍遥」という本を読んでいます。
図書館関係の本って、一般的におもしろいものじゃないでしょう?
これは、その手の本として、無類におもしろい。
あやふやに知っていることや、チラッとしか見たことのない名前が、
どんどん図書館に連なって、
文字通りワンダー・ワールドが繰り広げられていっている気分になる。

これを読みながら、思い浮かんだこと。
デヴィッド・リーズ著「物語る人びと」によれば、
「1960年代後半は(子ども向けのフィクションの)黄金時代と言え」るようなのです。
この時期に、S図書館の児童室でデビューしたNさんの経験を、生き生きと受け取りたい。

「図書館逍遥」を手にして、今はもう辞められたTさんに、声をかけたい気もする。
Tさんは、開口一番なんとおっしゃるでしょうか?

中央図書館の新人さん達、奮戦しています。
5月の第2土曜日。
連休明けで、第2日曜日の前日。
私は仕事で、昼休みに行くと、カウンターは長蛇の列。
即諦めて、夕方に再訪しました。
新人(H)さんが応対しました。
やっぱし早く一人前になって欲しいので、一つ二つ注文をつけます。
これで、身につけてくれると次回からお互いやりやすくなるよね。

でも、本を移動する台車を押していた方、疲れがありありと…。
だんだん、あの憤りが又,頭をもたげて来出す。
チクショウ!

でもでも、Iさんをあそこのカウンターに戻して下さったので、
ちょっと、気を取り直しましょう。
それに、健気に頑張っている新人さんも居ることだし…。
あじさんも、心機一転しているようですし。


先に県図で紹介した

親しかできない、子どもを賢くする方法
和田秀樹・子安増生

2002 小学館

は、市図にもあります。


9.11 アメリカに報復する資格はない!
ノーム・チョムスキー

2001 文藝春秋

この本は、米国同時多発テロ事件について、書かれた本で、
大変有名になり、多く読まれているものです。
市図でも県図でも、ようやくこの頃になって、
書棚に落ち着き出しました。

詳しい理解には到底達せませんが、
あのテロがアメリカの偽善や驕りに起因することを述べているように読み取れました。
同時代に寄せる歴史的関心を自力で持続・組み立てる必要がある由。
直ぐに、中江丑吉さんを思い起こす。
マスコミ報道を鵜呑みせずに、
自分の判断で正確な歴史認識に向かうことの大切さを、まざまざと実感させられた。
又、この事は広津和郎さんの散文精神にも関わっていく。


ここで、唐突に話題が変わって、(笑)
市図への注文を一つ思いつきました。

市図からのメール案内で、
どの館からか,分かるように、
それぞれの館にマスコットマークをつけては如何でしょう?
メールを受け取ったら、マーク一つでパッとどこの図書館からか分かるって、
チョッと楽しげに思える。
でも、この手のシステム変更は融通が直ぐに効かないんだよなー。
フ〜ッ…。
でも、考えて下さいね!

しばらく、CDやビデオの紹介が留守になっていました。

実のところ、邦画の古〜いビデオがどんどん入っていたのです。
でも、邦画では、自分が楽しめないものですからちょっと紹介に気乗りがしませんでした。
あー、いけないとは分かっているのですが、(^^ゞ
そこは、思いっきり偏見のHPの一部としてご容赦ください。(笑)

最近の入荷でしょう?

奇跡の海
1996 デンマーク映画

公開当時非常に話題になりました。
この新人女優さん、こんなんでデビューして大丈夫?
と心配するほどショッキングな内容でしたが、
着々と実績を重ねているようで、
「アンジェイの灰」で、この間お見かけしました。

ふたりのロッテ
1994 ドイツ映画

言わずと知れたケストナー原作モノです。
これまでも、映画化されていましたが、
これは、ドイツ映画なのです。
市図幸町の3階ロビーで紹介されているのは、吹替え版でしたが、
受付にいた新進の方にお聞きすると、字幕もありますよと、
ハキハキとした答えをいただきました。
このカウンターの後方でしゃきっとフォローをしていらっしたKさんのお姿も消えたよう…。

CDでは、ダイアナ・ロスのベスト盤「ラヴ&ライフ」が、
入ったこと,お知らせします。

こうして紹介していると、
自分の好み丸出し、贔屓のお仕着せの感、無きにしも非ずですが、
ここを読んでいらっしゃる方で、こんなのもあるよ!って言いたくなることあるハズ!(笑)
伝言板をご利用くださ〜い!!

2002.5.19 記
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哀しみの市図2002年度、始まる


4月初旬の某日。
市図・中央に行って、目を瞠りました。
カウンターの向うに馴染みの顔が殆ど見当たらない!
見知らぬ顔の間で、いつもはひっそりと目立たぬ男性館員が、
気忙しく立ち回っている。

なんという人事異動!
司書の仕事を全然知らない人が発令したとしか思えない。

疲れた仕事帰りに立ち寄り、声をかける人がいない…。
いつも、ちょっと眺める司書さんの仕事振りに、
落ち着き、励まされたのに、これじゃ私と無縁の場所だよ。

その夕方、心底思いました。
図書館の宝は、司書。

本を探す時、一番頼りになるのは、
いつも本を書棚に戻している司書。
予約の資料を片手に棚を巡っている司書。

知らないことを安心して尋ねられるのも、司書。
その図書館へ来た人の多くの質問を受けてきた経験に裏打ちされた自信と誇りとが、
その司書さんを親しい方にしてくれる。

にわかに沸き立った不安と、人恋しさとを抱いて、
もう一つ遅くまで開いている図書館へ足を伸ばしました。
すると、居た!居た!
でも、いつものあの人じゃない。
端っこに立って、借りてきた猫の様…。

いつも、カウンターの向うで胸をはって笑顔で迎えてくれた人じゃない。
なんて、声をかけたらいいのか…。

図書館の司書は、その図書館にある資料についてのエキスパートです。
一朝一夕で、成れるものではありません。
単調な繰り返し作業の積み重ねが、育てます。
だから、人事異動は極力避けるべきで、
するのなら、徐々に、少しづつ行なうべき。

今回のような一挙大量の移動は、利用者にも司書にも負担です。
誰の為の移動でしょう?
営々と積み重ねられてきた日々が、崩されるような悲しみを覚えます。
先輩から後輩へは、容易く受け渡せれないものがそこにあります。
利用者が寄せる信頼・受ける落ち着き・質問しやすい気安さは、
どれぐらい時間がかかれば戻るのでしょう?

図書館の資料は、市役所の中にある資料とは全く違うものです。
ほぼ全面的な公開資料。
時として、利用者の方が詳しくさえあります。
そんな利用者にもきちんと対応できる司書をもっと大切にしていただきたい!

岡山の市図は、一人あたりの貸出冊数が多く、
その陰に司書の汗が流れています。
岡山市の役所の窓口で、市図の窓口ほど大勢の人が訪れているところはないでしょう?
また、市図の窓口ほど声が飛び交っている窓口もないでしょう?
その窓口で、市がこのような事をしてしまう。

私は、当分、市の図書館を自慢するのは止めます。
これほど素敵な最前線の向うに、無理解な運営者がいるかと思うと、
口惜しくて口惜しくて…。


お顔が見えなくなった多くの司書さん、どこに行っちゃったの???
直ぐに会えなくても、又、必ず会いたいネ!
元気出して、あの笑顔を早く取り戻してください。

残られた方々、肩を揉みましょうか?
2002.4.7記
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2002年の最初ですが、気負わずに(笑)


市図の資料案内です。

石神井書林日録
内堀 弘
2001 晶文社

石神井は、「しゃくじい」と読みますが、
古書店「石神井書林」の店主が、図書新聞へ足掛け8年にわたり書いたものを中心にした本です。
昭和初期から戦後に至る詩歌書を主に取り扱う日々の思いを、
溢れるほどに書き綴っています。

本についての、溢れる思いがつまった文章を読むと、
ただもう、それだけで、こちらも充実した気持ちになります。
著名な人名書名は、出てきません。
知る人ぞ知るといったものばかりですから、私も初めて知るものばかり。
それでも、引き込まれて読んでしまいました。

この文章を読んでいると、自分の本への思い入れなんて、
まだまだ薄っぺらなもんだと、痛感させられる。

古書店については、
最近ブックオフとか、拙街では古本市場といった店が、幅を利かせていますが、
この古書店はそういったお店ではなく、
いわゆる店舗は持たず、目録を作成し、それで商いを行なっているのです。
この手の商売では、反町さんが有名で、
彼の最後の著書を読んで、おおよその事は知っていましたが、
反町さんが大通りだとすると、
こちらは路地といった趣でしょうか?

さらば、愛しき鉤爪
エリック・ガルシア
2001 ソニーマガジン

YAHOO!掲示板の、
ホーム>芸術と人文>文学>ジャンル>ミステリ>全般>海外ミステリー
で、紹介されていた本です。

赤い天幕
アニータ・ディアマント
2001 早川書房

YAHOO!掲示板の、
ホーム>芸術と人文>文学>全般>翻訳ものはお好き?
で、話題にした方がいましたが、
このトビは、この本の解説者が参加しております。

夫が多すぎて
モーム
2001 岩波書店

文庫本大好きー岩波文庫コレクション
というサイトで1月4日に紹介していた本です。

日本のピアノ100年
 ピアノづくりに賭けた人々
前間孝則・岩野裕一
2001 草思社

週刊文春で、紹介されていた本です。
で、ききみみずきんがこの本を手にしたのは、何故?
それは、次回の県図で明らかになります。(笑)
2002.1.23記
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2001年晩秋から初冬へ


まず、最初に、
市立図書館の資料、新着を中心にご紹介してまいります。

エンプティー・チェア
ジェフリー・ディーヴァー著
2001 文藝春秋

「ボーン・コレクター」「コフィン・ダンサー」に次いで、
リンカーン・ライム&アメリア・サックスが主人公の、
シリーズ最新作です。

待ちに待った新作を読み出して、
読む側も書く側も三作目であるということを、
強く意識しました。

ぐいぐい読者を引き込んだ「ボーンコレクター」、
まだまだと読者を最後まで振り回した「コフィンダンサー」、
そういった後の作品ですから、
読者は、「だまされまいぞ!」とまなじりをけっして読み進みます。
書く方も、これまでの読者が続けて読むのを意識して、
更にすきま無く打っちゃりをかけてきます。

こうして、書き手と読者との攻防をはらんでストーリーが先へ進みます。
展開の仕方は、以前よりも先読み出来て、読者もそう簡単に騙されず、
楽しみながら、合いの手を打つようにおさえて読み進みます。

土地感の無いところでライムの手腕を如何に発揮させるか?
気心の知れた有力なスタッフのいないところで周囲の人間をいかに利用するか?

作者自ら、ハードルを設けて挑戦しているような設定です。


この読書は、ゲームのようでした。

今作を最初に読む読者は、
非常にひねりがつまったあざとい作品と受け止めてしまうでしょう。
ここまで、一気にマニアックになったシリーズを、
著者は今後どう展開していくのだろうか?
その一点で、次作を心待ちにします。


462頁に、サックスの唇を、
「ジュリア・ロバーツ似」と、描写しています。

このシリーズは、第一作が映画化されており、
この第三作がどのタイミングで書かれたのかくわしい事は分かりませんが、
著者は、サックスにジュリアのイメージを重ねていたという告白でしょうか?
それとも、ジュリアに演じて欲しいとのエールでしょうか?(笑)

この本を読み終えた後、
レジナルド・ヒル著ダルジール警視シリーズの、
「骨と沈黙」以降を読んでいるのですが、
全く違った趣です。

こちらは、読むのを急ぎません。
読者として、事件の真相を知りたい気持ちはあるのですが、
それとは別に、ダルジール警視ら三人の絡みが痛快で、
事件の解明を急いで知りたいというより、
彼等のやりとりをいつまでも楽しみたいという気分で読んでいます。
こんなミステリーを読むのは、久しぶりで、未読本があってうれしいです。(笑)


あたりまえのこと
倉橋由美子

2001 朝日新聞社

倉橋さんがこれまでに読んできたものや、小説についての考え方を述べ、
今の文学状況についての批評を綴った書物です。

二部構成になっており、
前半は、吉田健一調、後半は中村光夫調です。

作者自ら、あとがきで次のように書いていて、おります。
「小説以外の文章を書くことも発表することも、
これをもって最後にいたします」

倉橋さんに関心のある方は、お見逃しなく。


文芸批評については、
福田和也著『作家の値うち』という、
大変おもしろい本が去年出ておりまして、
多くの方々には、こちらの方をお奨めいたします。
その後日談と言っていい本、
『「作家の値うち」の使い方』も出たぐらいですから、
大変評判になっているというか、話題になっているようです。
(本の内容が内容だけに、マスコミではあまり取り上げられないでしょうね)

市図のビデオから、二作。

「理想の結婚」

ケイト・ブランシェットさんが出ています。
「エリザベス」で見事なデビューを飾りました。
好きな俳優なので、まだ見てない作品が、楽しみ。

それから、「ベストフレンズウェディング」に出てた、ルバート・エヴェレット。
なんと言っていいか分からない個性的な、印象に残る俳優さんです。

更に、他の作品でちらほら見かけたことのあるミニー・ドライヴァー等が出ていました。

作品のスケールは、小さいけれど、
登場人物たちの、駆け引き、めぐり合わせ、等などがとても上手く描かれて、
あっという間に見終えてしまいました。

シナリオもいいけれど、キャスティングが秀逸と言って過言ではないと思う。
この性格、あの顔、そして、この組み合わせ、いや、顔合わせが、
とてもたまらない!

「ちょっと!これいいよ!」って、小声だけど確信持って言います。(笑)

「紅の豚」

言わずと知れたジブリの作品です。
遊び心一杯の作品。
あの声であの台詞、ちょっと懐かしめ。
そして、シンプルな線で鮮やかな場面を展開します。
最近のジブリがちょっとお説教臭くて、嫌いな人にも楽しめるでしょう。
こういう一歩退いた人生観も、悪くない。
そう、私みたいな生真面目人間には、いっぷくの清涼飲料水。


ここで、閑話休題。
前回、レファレンスの問題を出す、お約束をしました。
さて、問題です。

庄野潤三さんの「カンビア滞在記」を読みたいのですが、
市図のコンピューター端末では、貸出禁止になっています。
借り出して家でゆっくり読みたいと申したら、如何なさいますか?
こんな本を読みたい私は、もう老眼が始まっていて、ちょっと大きい字がいいのです。

それから、
レファレンスではないけれど、
最近ヤフーの掲示板で話題になっていた事から思いついた問題。

「図書館で本と読もうとしたら、席が全部ふさがっていました。
席には、寝ている人、待合わせしている人、自前の本で勉強をしている人もいます。
これから読もうとしている市図の本を片手にカウンターへ向かった私の前には、
そう、あなたがいます」
私の席をどのようにして確保してくださいますか?(笑)


市図中央に、休日出かけて、車を止めるのに時間がかかり、
ドライブスルーの窓口があればなぁ、って思いました。

返却と予約本の貸出に限り、車のお客さんのみ利用可。
幸町でやる方が効果的かもしれませんね。(笑)



さて、資料紹介に戻りましょう。

今秋、しばらく、「ニューズウィーク日本版」が止まって、
やっときたと思ったら、ドドッと数冊一度に来ました。
あのテロ事件について、皆さん、いつになく読み耽っておられたようです。

勿論、私も首を長くして待っていましたから、
その週は、他の全ての読書をストップして、この数冊を読みました。

テレビ・新聞にない、雑誌ならではの記事で、読み応えがありました。

識者にコメントを求めるメディアが多いのですが、
歴史家・宗教家・軍事評論家らのコメントは、それなりに予想されるものです。

そういった中で、足で拾い集めた中から選びぬいた記事、
第一線で取材を続けてきた記者の思索の中から導かれた視点は、ありがたい。

10/17号で、国際版編集長自らが、今回の事件を分析しているのも、
他とは違った見方で、教えられるものがありました。
その中には、歴史の根本的な問題も、現在の問題も取り込まれており、
識者のコメントに引けを取らないものがあると感じるのは私だけでしょうか?


同じ号に、事件当日の取材が載っています。

近所の公立校教師による子どもたちの避難誘導。
かって当のビルの建築に携わり、事件後は解体に携わる鉄鋼作業員。
一流レストラン料理長のボランティア活動。
イスラム教徒である緊急医療隊員を取り巻く人たちと、その隊員の胸の内。

テレビ映像に勝るとも劣らず、現場へ読者を引き込みます。

11/14号には、早くも「ベトナム化する地上戦」の表題が表れます。

そうして、12/5号をめくっていると、
「大統領は悪夢を見ていた」という、題が目に飛び込んできました。

これは、ジョンソン大統領記念図書館が公開したテープを、
書き起こし、解説を加え、一冊の本にした人自らが書いた、新刊紹介記事でした。
あのベトナム戦争が、どんどん激化していく時の、大統領の胸のうちが、赤裸々に描かれて、
わが目を疑うような気がしました。
雑誌を閉じ、しばらくして、事実はこういうものなんだろう、と思いました。

「13デイズ」という、
キューバ危機時、ホワイトハウス内の大統領と二人の側近とを活写した、
映画があります。

見ていてあっという間に時が経ち、
二度見ても息詰る思いがします。

側近の意見を聞きながらも、「八月の砲声」の教訓などを踏まえて、
独自に自らの判断を下したケネディ大統領。

彼の起こしたベトナム戦争を引き継いだジョンソン大統領は、
側近の意見に対する独自の意見を見出せず、
大勢に引き摺られてしまいます。

こういった流れで、今のブッシュ大統領を見直すと、
歴史がこの人の手中にあるのかと、思い、
政治というものの、怖さをひしひしと感じる。

でも、大統領に歴史を委ねるわけにはいかないと、
異議をとなえる女性作家たちを紹介した記事もあり、
11/28号に載っていました。
アメリカ議会でも、女性がテロ対策の議決に反対票を投じていました。

そういえば、「13デイズ」の中でも、
国連大使が勇気ある提言をしており、
後になってそれが生きる場面がありました。

大衆の一員として、自覚して、時代を生きる。
これは、中江丑吉さんの生き方ですが、
今、その難しさを痛感しています。


ハッ、いつの間にか、
市図の頁であることを失念していました。

と、いうわけで、
今回は、纏めること叶わず、このままにしておきます。
いろいろあるのも、図書館…。
(不様な逃げ口上そのもの(笑))


長いブランクを置いた、と言うより置いてしまった割には、
たいした内容には至らず、
あまりの乏しさ、すみません。m(__)m
2001.12.23記
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色づく街の中の図書館

後援会の皆さん,ご無沙汰しております。
ようよう涼しくなり、やっと書けると思いきや、
大変な事件が起こったり、
仕事の忙しい日々が続いたり、
HPの模様替えをしたりしているうちに、
あっという間に月日が流れてしまいました。

立ち止まり,顧みれば、このページが始まって一年以上になるのですが、
新規の会員が誕生する事もなく、
有力な連盟サイトが一時閉鎖する
(後日、移転の由、判明しました、ホッ)
など、
逆風にさらされながら、孤軍奮闘している有様です。
かくなる上は、ドンキホーテになりきるしかないですね。
(従者も馬もいないのでもっと悲惨といえば悲惨…(-_-;))

そうであれば,又,それなりに腹も据わります。

閑話休題

皆さんは、それぞれ各館をご利用の事と思いますが、
その理由は、どのようなものでしょうか?

近いとか、本が多いとか、この館にしかないものが有るからとか、
いろいろあると思います。

では、あの人がいるからという方は居られますか?

(ここから下は、私自身の心の中のフィクションです。
もし,現実に同じか、当てはまる人やモノがあっても、
一切関係ありません。)

そもそも私が、この様に市図への思い入れを深めるに至ったのは、
学生時代に出会ったお三方によるところが大きいのです。

一人は、S館の館長をしておられるMさん、
一人は、東S館の館長であろう(しばらく会ってません)Nさん、
そうして、もう辞められてしまったTさん。
あの頃、このお三方は新人でして、
カウンターでお会いしての雰囲気がそれまでの市図にはないものでした。

明るく、本の話をしても,こちらの身の丈に合った思い入れの深さで答えて下さいました。

それまでの,館員さんの中では、児島湖の研究をされてた方がちょっと変わっていて、
この方には高校時代、学習室でよく叱られたものの、
情の通ずる雰囲気があって、余り困らせてもいけない等と,思ったものです。

うまく言えないのですが、公務員らしくないといったら、当たらずとも遠からずでしょうか?

Mさんは、今でこそ好々爺のような雰囲気を醸し出すようになっていますが、
あの頃は、司書の理想に思い入れて、気鋭の論客という横顔をお持ちでした。

Nさんは、それまでの児童室のおばさんたちを、
グーっとシャープにした雰囲気で、表れました。
まだ、ヤングアダルトの言葉がかすかに聞こえ出すぐらいの時、
カニングスバーグ等の新刊の話などが出来て、意気に感じたものです。
Nさんには、それから、ン十年の時を経て再会し、
今度は私の子どもの絵本の事で、お世話になりました。

Tさんの切れ味鋭い雰囲気は、最初からありましたね。
歳と共に、切れぐあいが深くなっているようで、
頼もしいような、危なっかしいような感じを持ちました。
でも、市図の今有るのは,この方の功績が大きいと、一人合点しています。
レファレンスのチョッと難しそうな事は、
カウンターに行くよりは、館内でTさんを捜して、頼んだ事、幾度かあります。
サリン事件の小冊子や、シュタイナーのビデオなど、
期待以上の答えを下さった事、忘れられません。

図書館の根幹は、なんといっても、所蔵する図書などの資料です。
でも、そこに司書が居て、仲立ちをしてくださると、
資料が,生きてきます。

私が中央へよく行くのは、近いことも然りながら、
好きな司書の方が多いからです。
その元気な動きを見かけるだけで、こちらも元気になります。
もちろん,体力だけで勤まりません。
臨機応変の感覚も大切。

時折、資料を探して質問をします。
(こちらは,もう随分昔、司書講習を受けたことがある程度です)

即座に、動いてくださると、思わず拍手したくなります。
チョッと,考えて、「後ほど、お返事させてください」って言われると、ウンウン。
顔色を変えて、ベテランの方へ駆け出すと、初々しくていいなぁ〜。

しかし、面倒に巻き込まれちゃったという表情で、
いろいろキーワードの入力をするのは、ブーッです。

皆さん,どんな風に司書としての腕を研鑚されているのでしょう?

Mさんは、考えるタイプかな?
Nさんは、どんどん読んでいく雰囲気ですね。
Tさんは、もう研究という感じでしょう。

図書館で働く人たちのHPを、いろいろ見て回ると、
お互いに協力し合ったり、話し合っているのがあります。

その中に、演習問題を作り、解いてレファレンスの技術を磨くというのがありました。
そうか!演習問題ね。

次回から、時折私が演習問題を出してみようかな?(^o^)
興味のある方は,挑戦してみてください。

わ〜ぁ、話がどこからか脱線してしまった!

図書館の司書の話でした。

実は、U館には、最近ほとんど行っていません。
だって、昼休みに行って、I長姉さんやI末妹さんに会えないから。
この御二方、会って、笑みと挨拶とを交わし、素敵な雰囲気なのです。

(以上でフィクションはお終い。ここからは,通常の文章に戻ります)

私が図書館に行く楽しみの中では、
検索したり、資料を借出するのに劣らず、
司書さんとのお付き合いが,相当なウエートを占めています。

こんなききみみずきんで、ご迷惑でしょうが、
これからも,よろしくお願いします。m(__)m


資料の紹介とまいりましょう。

まず、毎年の様に、新作を精力的に書き続けているこのお二方から。

勝利
ディック・フランシス
2001 早川書房

ポットショットの銃弾
ロバート・B・パーカー
2001 早川書房

泥棒はライ麦畑で追いかける
ローレンス・ブロック
2001 早川書房

題名で、内容が想像つくでしょう?
そう,あの作家へのブロックの思いが融けこんだ秀作です。
彼の作品を読み続けている読者もアッというプロットの組み立て。
チョッと凝り過ぎという気がしないでもないが、楽しめましたので良し!です。

第二幕 ニール・サイモン自伝2
ニール・サイモン
2001 早川書房

「書いては書き直し」の続編です。

父親のなりかた
上田昭夫
2001 日本放送出版協会

言わずと知れた慶応義塾大学ラグビー部監督の,著書です。

ず・ぼん 7
2001 ポット出版

図書館に関するソフトカバーの本。
学校図書館や、図書館非常勤などの、問題を特集しています。
図書館もいろいろあって、大変だなぁ〜って思ってしまう。
私が司書を希望していた頃と,余り進歩していないところも多くあって、
暗澹たる気分にもなります。
ビデオも一つ。

「ミッキーのクリスマスの贈りもの」

ビデオオリジナル長編で、日本語吹き替え版。
今回は、これにて失礼します。
長々とお読みいただきありがとうございました。m(__)m

では、又来月に。


2001.10.27記
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この夏のひと時を共にした本たち


今回は、
新着本や、最近私が手にした市図所蔵本を
紹介します。

 

言わずと知れた、されど書かぬわけにはいかぬ、

ハリーポッターと
アズカバンの囚人

J.K.ローリング著
2001 静山社

投書狂グレアム・グリーン

クリストファー・ホートリー編
2001 晶文社

ホワイト・ティース

ゼイディー・スミス著
2001 新潮社

耳科学 −難聴に挑む

鈴木淳一・小林武夫著
2001 中央公論新社

補聴器Q&Aより良いフィッティングのために

神崎・安野・古賀編集
2001 金原出版

柔らかなこころ、静かな想い

村瀬嘉代子著
2000 創元社

記憶力を強くする

池谷裕二著
2001 講談社

夢は天才である

黒澤明
1999 文藝春秋

ロンドンで本を読む

丸谷才一編著
2001 マガジンハウス

マイ・ムービー・ビジネス

ジョン・アーヴィング
2000 扶桑社


「マイ・ムービー・ビジネス」

映画「サイダーハウスルール」を見る時の副読本になります。
画面が悪くて、レンタル屋さんから三度借りて見ることが出来た時、
読みながら見て、いろいろ感心しました。
予備知識無しに一回見ただけでは分からない工夫が随所にあって、
映画というメディアの醍醐味や限界等を具体的に知ることができます。
一度ご覧になった方は、この本を読んでもう一度見られては如何でしょう?
著者の他の作品の映画化についても触れていますが、
なんといってもこの作品の紹介が主です。
「ロンドンで本を読む」

随分長らく出版を待っていた本です。
雑誌で、丸谷才一さんの紹介と共に読んだ書評の奥深さに圧倒され、
即、その雑誌を買った時の事を昨日の事のように思い出しました。
「夢は天才である」

小林信彦さんが書かれた映画の本の中で、
紹介されていたものです。

実は、今、黒澤明監督作品の字幕について、
注目しています。
捜して、見当たらない。
なぜだろう?
黒澤さんご自身は、字幕に反対していたのだろうか?

私自身、年々歳々字幕に依存していく傾向が強まっています。
聴力も落ちているし、耳鳴りも大きくなってきています。
それでいて、若い時に見た「生きる」等の作品を、
歳を経て見直したい気も強まっています。

同じ聴覚障害を持つ若い人が、メールで、
彼女のお父さんが好きな黒澤明監督の作品を彼女も見て楽しみたい、
と書いてきたのがきっかけでした。
「記憶力を強くする」

誰でもより強い記憶力を願います。
歳と共に、記憶の不思議さを感じます。
この本では、最近の学問の成果を踏まえて、
我々が漠然と思っている記憶について、
力強い裏づけをしてくれます。
そう、もう少し、自分を信じて、我慢し、工夫し、
努力しなくては…。
「柔らかなこころ、静かな想い」

「聴覚障害者の心理臨床」の編者、
村田さんの自著です。
分量は少ないのですが、
選び抜かれた話題と言葉と、
中井久夫さんの挿絵が、
心に響いてきます。
「耳科学 −難聴に挑む」

最近の学問や聴覚障害の世界の様相を積極的に取り入れて、
書かれた一般書です。

一人一人の聴覚障害者として、耳鼻科の先生に対し、
歯がゆい思いをされている方が多いと思いますが、
進歩している耳の医療について、紹介されているのを読むと、
あらためて、耳の世界の広さと奥深さとを教えられ、
聴覚障害の世界の中を探索し、
問題のありかを見出す努力に敬意を表します。
そうして、今後ともよろしくお願いします。

聴覚障害者の立場で読むと、
いろんな技術的な限界や、
医療者の立場の限界をすぐに読み取ってしまいますが、

要約筆記、それもパソコン要約の紹介があったり、
難聴学級を作られた高原滋夫先生への言及が有って、

これは、ちょっと類書とは違うと感じました。
読み取るのは難しいけれど、
医者として、思い切った著述をしているのではないでしょうか?

「聞こえない子を持つ親の掲示板」というHPへのリンクが、
拙HPの駅に有りますが、
ここに、「てのひら」のHNで、耳のお医者さんが書かれているのを、
ご覧になったことがありますでしょうか?
この方だけでなく、他の耳鼻科医にも、
もっといろいろな所へ出てきて書いていただけたらありがたいと思います。
例えば、「Pardon?BBS」等…


今回は、本の紹介絡みの文章だけになってしまいました。
図書館のお話は、次回のお楽しみに。




ハリー・ポッターがやってきた!


7月第四週の半ば、市図の棚から、
「ハリーポッターとアズカバンの囚人」が、
いっせいに市内へ出回っていきました。

ききみみずきんが、オンラインの書店で、
ハリーの翻訳新刊を知って直ぐに予約を入れたのが、6月9日。

一ヵ月半経った、7月の26日、
昼休みに中央のカウンターの前に立つと、
向う正面にある予約本を納めた棚の此処彼処に、
あの深緑の背表紙があった。

知らず笑みがどうしようもなく溢れてしまいます。
待っている間、
辺りに目に見えないふくろうたちがいっぱいいるような気がしました。
僕が借りる本の近くにいるのが、ヘドウィグだったりして…。(笑)

 

外に出ると、蝉の鳴き声がものすごい。
ア〜、そうか、それでふくろうたちが中にいるわけだ。
未だ読み始めてもいないのに、
手にしただけでもうハリーポッターの世界の中。
読み出すと、他の事が全てどうでもよく思えてくる。

というわけで、
今回は、これで失礼します。m(__)m

この前に読み終えた、これも待望の
「夜のフロスト」もよかったですよ。
でも、今は、ハリーに首ったけ!

じゃ、二週間後に。