乳癌の手術

乳房温存療法の整容性評価
                           日本乳癌学会研究班沢井班より

評価法
 下記評価項目の点数をそれぞれ記載し、点数の合計点により判定する。

1.乳房の大きさ
   2点(ほぼ等しい)、1点(少し差がある)、0点(かなり差がある)
  • 注1:おおよその目安として対側乳房の体積を100%として、
  •    ±10%以内を2点、±30%以上を0点とする。
2.乳房の形
   2点(ほぼ等しい)、1点(少し差がある)、0点(かなり差がある)

3.瘢痕
   2点(目立たない)、1点(少し目立つ)、0点(かなり目立つ)
  • 注2:瘢痕は幅(5mm以上)、発赤・脱色素の有無、瘢痕性瘢痕の有無の3要素から総合的に判定する。なお、瘢痕下部の癒着などにより瘢痕部分の陥凹、隆起などがある場合、乳房のかたちで評価し、瘢痕の評価には含めない。
4.乳房の硬さ
   2点(ほぼ等しい、柔らかい)、1点(やや硬い、部分的に硬い)、
   0点(かなり硬い)

5.乳頭・乳輪の大きさ・形
   1点(左右差なし)、0点(左右差あり)
  • 注3:乳房の変形により乳頭・乳輪の向きなどに変化がある場合、乳房の形で判定し、乳頭・乳輪の大きさ・形は、乳頭・乳輪そのものの大きさ形のみを評価する。
6.乳頭・乳輪の色調
   1点(左右差なし)、0点(左右差あり)
  • 注4:乳頭や乳輪を切除して再建していないときは、乳頭・乳輪の大きさ・形・色調は0点とする。
7.乳頭の位置(胸骨切痕からの距離の左右差)
   1点(2cm未満)、0点(2cm以上)

8.乳房最下垂点の位置(左右差)
   1点(2cm未満)、0点(2cm以上)
  • 注5:乳頭の位置、乳房最下垂点の位置は、メジャーなどを用いて正確に測定する。