好二郎
動・静
 日々の思いをイラストを交えて淡々と綴ります 好二郎
この連載は、原則として、五・十日(ごとうび=5と10の日)に更新します  過去の動静一覧  表紙へ戻る
 
2003年8月・9月・10月

豚ってかわいい

 10月30日。

 私の妻は動物が嫌いである。と、思っていた。実際、犬でもネコでも決して触らないし、昆虫なんか見もしない。人間だって、自分の基準から少しでも外れれば、すぐ大嫌いになる女性である。だから、動物はすべからく嫌いなものだと思っていた。

 ところが、先日、河川敷を散歩していると、私たちの前を豚を連れた人が散歩していた。犬ではなく豚である。

 私は「豚だっ!珍しいなあ」と思った。すると妻の口から信じられない言葉が出たのである。

 「豚……かわいいね」

 近所の赤ちゃんにすら社交辞令にも「かわいい」というセリフを使ったことのない妻が、なんと豚に向かって「かわいい」と言ったのである。妻が豚を好きであると、このとき初めて知った。

「豚もこうやって見るとかわいいものだなあ」

「そうねェ、いいわね」

「そんなにお前が好きならお金が貯まったら豚を飼おうか」

「わぁ、うれしい。そうしよう」

「豚はいいな。いざとなったら食えるしな」

「え!!」

「でも食うとなったら、情が移るといけないから、名前なんかつけられないな」私がそう意地悪を言うと豚の後ろ姿を眺めてい妻が一言、「豚肉って名前にしておけばいいんじゃない?」

 妻よ、お前は豚の何が好きなんだ!

 2003年10月29日配信
「好二郎」を商標登録

 10月25日

 2003ラグビーワールドカップが始まった。学生時代に少しラグビーをしていた私はたまらなく嬉しい。日本代表が善戦むなしく3連敗したのは口惜しいが、仕方がない。それより世界のラグビーが見られるのがいい。

 それと、今回のワールドカップでいいなあと思ったのが、国歌斉唱だ。どの国も男女一人ずつ二人で歌う。日本ももちろん「君が代」を二人で歌っているのだが、これが見事なハーモニーで聞きなれたはずの国歌がまるで別の歌のように美しく聞こえた。その静かで美しい歌声がこれから始まるであろう激しい戦いを想起させ感動する。

 何もかもを奪い取ろうというのではない。ただ「戦う」ことを目的にした戦いは、どの国の選手も素晴らしく、見るものを感動させる。それはラグビーだけに限らず、サッカーでも野球でも卓球でもいい。

「がんばれニッポン」だの「阪神優勝」だのを商標登録して喜んでいる人達には、その良さは分からないだろう。

 さあ、日本ラグビーはリーグ戦でもう一度グラウンドに立つ。最後まで頑張ってもらいたいものだ。

 ちなみに私は「新発売」と「新登場」を商標登録しようと思っている。それがうまくいったら「商標登録」と「好二郎」も商標登録するつもりだ。

2003年10月26日配信。
「ジェスチャー」に大事な芸を見た

10月20日

 昨日、私の大好きな、ちょっと変わった自宅寄席「エンじぇる亭」があった。相変わらず席亭のYさんはじめ集まった人達は芸人顔負けの楽しい人ばかりだった。いつものように美味しい酒を飲んで上機嫌で家に帰ると、日本シリーズの結果が気になって、テレビのスイッチをつけた。

 すると、画面に現れたのは柳家金語楼師。あの「ジェスチャー」という番組を流していたのだ。何気なく見始めて、終わる頃には頭を殴られる感覚を覚えた。

 はっきり言って感動した。素晴らしい。見事な芸である。「ジェスチャー」という番組を通じて、出演している芸人がきちんと芸を見せていたのである。

 今のように番組の中で芸人が楽しんでいるのではなく、芸人が見ている人達を芸で楽しませていたのである。当り前のことかもしれないが、今の番組にはない、大事な”芸”がある、と思った。

2003年10月21日配信
和裁で支える好二郎の妻

10月15日。

 私の妻を、どーしても一つだけ、無理に、くやしいが、すごくいやいやながらほめるとすれば、和裁ができることである。本人に言わせると、和裁ができるのではなく、買うお金がないから作ったり、なおしたりしているだけという。そうしているうちに見られるようになったとすれば、生物が生命の危機を感じた時に見せる進化の一つだとすごいことを言う。

 で、近頃、「着やすくて変わったデザインの着物を作って」と言ったら面白いものを仕上げてくれた。着てみると着やすくちょっと変わっているので気に入っている。昨日は小物入れも作っていた。

「よし、これを巷に流行らせて”好二郎”として売り出そう。小物入れもつけて1万円くらいなら売れるかなあ」と言ったら、「名前を変えないと1万円じゃ無理ね。なんか”好二郎”って安そうじゃない。どう聞いても”甚平”のまがいものって感じだもン。やっぱり本気で売るなら「ヤマモトカンサイ」とか「モリハナエ」くらいの名前をつけて短期間でバァーっと売っちゃった方がいいわよ」と妻が言う。

 妻よ、気持ちはわかるが、はっきり言ってその売り方は犯罪だ。

2003年10月15日配信
きょうはご機嫌だね。

10月10日

 10月7日に両国で寄席があり、私がトリをとらせてもらったのと、NHK本選後はじめての高座ということで馴染みのお客様が何人か客席にいらっしゃた。寄席がハネた後、近くの居酒屋で一杯。

 新人演芸大賞をとれなかった私を慰めてくれる飲み会になるのかと思いきや、みなさんバラバラの話で盛り上がった。

 中でも私は喋りとおしで、気がつくとトリをつとめたその日の高座より熱心だった。 だから、米・シアトル土産をたくさん持ってきてくれた管理者くんは、ほとんど口を開かなかった(米・シアトル土産は、彼にしてはセンスのいいもので家族の評判がよかった。珍しいことである)。

 その後、お客様のTさんと朝まで飲み、無理やり我が家に泊めてしまった。とても迷惑であったろうと後悔している。

 で、驚いたのはウチの女房だ。真夜中、というより朝方にバタバタ帰ったにもかかわらず、笑顔で我々を迎え、お客様のために布団を敷き、パジャマを用意したのだ。

 お客様であろうと親戚であろうと泥棒だろうと寝る時には寝つづけるのが我が妻の流儀である。しかも、翌朝、やはり笑顔で朝食を作り、にこやかに会話し、コーヒーを煎れたりしてしまっている。自分だけ朝食を食べ、必要なこと以外は喋らず、私に隠れてコーヒーを飲むのが我が妻のやり方である。

 なぜ、そんなに機嫌がよかったのか、最近一番のナゾである。

10月10日配信
やったね!大阪で美酒

10月5日。

 ついに、「NHK新人演芸大賞」を取って絵の通りを涙を流して

@喜んだ。

A喜ぶはずだった。

 ということでいずれにして今日の夜は大阪のお酒を心おきなく飲んでいることでしょう。

 詳しくはHP管理者くんに電話しますのでお楽しみに。

 では、さようなら。

 なお放送予定日は11月3日月曜日、午後1時5分〜午後3時04分です。

2003年10月5日配信
大阪で一席喋ってくるぞ!

10月1日。

 と、いう訳で、今年も「NHK新人演芸大賞」の予選を通過したらしい。

 らしい、というのはなんとも情けない表現だが、しょうがない。私は今日のこの段階でも予選通過を疑っているのだ。

 なぜなら、昨年はまず、NHKから直接それを聞いたのだが、今年は何の連絡もない。第二に、昨年は収録日の予定表が送られてきたのだが、その類のものも送られてこない。ただ所属事務所から「通過しましたね」というごく簡単な電話と、大阪までの切符が送られてきただけなのだ。

 まさか、とは思うが、大阪まで行ってみて「好二郎さん呼んでませんよ、ごめんなさいね、間違いでした」ということがあるかもしれない。

 いや、大いにあり得る。もっとも、それはネタになるからいいのだが、もし、「好二郎さんじゃありませんでした」と言われても大阪のお客様の前で、落語だけは一席喋ってこようと思っている。そして大阪のお土産を買って、管理者君のアメリカお土産と交換しよう(注・「管理者」は先週アメリカに行っている)。私はそのお土産をとても楽しみにしている。はっきり言って、NHKより、楽しみにしている。

2003年9月30日配信
「だいこん」のなぞ

9月25日。

 先日、会津若松に行ってきた。今回はまるっきり仕事とは関係なく、小・中学校時代の友人で集まってワイワイやろうというそれだけ。それだけに楽しかった。幹事をしてくれた女の子の粋なはからいで、私がふられた女の子をみんな集めてくれたし、男はみんな一癖ある面白い連中ばかり。本当に楽しませてもらった。今後も年に一度とはいかなくても3年一度くらいは集まりたいものだ。

 ところで、会津に行くといつも気になる看板があって、ガソリンスタンドだったか何だったかはっきりしないのだが、「会津で2番目に安い店」と書いてあるのが目に入る。すごく「一番安い店」が知りたい。知っている人がいたら教えて下さい。

 で、今回は、その看板の近くの壁に、「だいこん」という落書きを見つけた。「だいこん」と書いた人は、何を訴えたかったのだろう。

 私の楽しみは、会津という土地で、誰もいない真夜中、壁に向かって「だいこん」と落書きする人物を想像することだ。

2003年9月29日配信
君のためには吹かない

9月20日。

 机の上にハーモニカがある。なかなか上等なハーモニカである。サラリーマン時代に買って、練習しよう練習しようと思いながら、今まで放っておいたものである。

 先日、意を決して『やさしいハーモニカ入門』なる本を借り、練習を始めた。

 これがとても難しい。奥が深い。思った通りの音を出すのには、まだまだ時間がかかりそうだ。

 しかし、家族というのは、私の上達をまってはくれない。子どもたちは耳をおさえるか、鍵盤ハーモニカで対抗してくる。妻は遠慮なく「うるさい」を連発する。

 自分でもうまくならなくてイライラし、「どうすればいいんだろう」と言ったら「やめればいいのよ」と妻が涼しげに言う。妻よ、上手になっても君のためには吹かない。

2003年9月20日配信
夜行列車に乗って
屋形船に乗って
飛行機に乗って

9月15日

 
ホームページのスケジュールを見ると、私がほとんど働いていないように見える。まるで遊んでいるかのように思われている。

 しかし、心配はない(心配していないでしょうけれど)。敬老の日前後は、ほとんどの落語家が、何かしら働いているのだ。

 私も今、越後、北陸を旅しながら仕事をしている(この原稿は出発前に書いた)。仕事は順調、そして落語もよくお客さんにうけた!(だといいなあと思っている)

 きょう(15日)のお昼に仕事があって、それに間に合うように東京まで富山発10:58の特急列車で帰る途中だ(朝の6時頃着く列車なのだが、寝台車ではない)。快適でよく眠れる(そんな訳ないよなあ…・・・)。さあ、東京に着いたらもう一仕事。そして、夜は屋形船に乗って宴会の仕事だ!(いくら乗り物好きでも夜通し電車に乗ったその夜に舟ってあんまり乗らないよね)。たぶん、楽しい一日になるだろう。(ウン。いろんな意味で楽しそう!これで、だれか翌16日に飛行機に乗るような仕事をくれるともっと面白いのになあ)。

2003年9月14日配信
不思議な気分

 9月10日。

 野中さんが引退表明をした。 事情はよく分からない。新聞によると「みんなに裏切られた」とボヤいていたそうだ。政治の世界というのは大変なものだなあと思った。

 同じ日の新聞に、浪曲師の国本武春先生が、1年間米国留学に旅立つという記事が載っていた。すごいことだと思う。

 何がって今や武春先生といえば浪曲の世界に限らず芸の世界の誰もが注目する人物である。浪曲に縁のなかった若者をひきつけ、耳の肥えた年寄り連中をうならせる。はっきり言ってこのままで充分だと誰もが思っている。下世話な言い方をすれば、今のままで生涯食べていけるのである。

 なのに、ここで留学するという。もっと芸の幅を広げようという。

 選ばれることなしには成立し得ない筈の政治家が勝手に「引退」を表明することと、客に選ばれ、その客から離れることが最も「恐い」筈の芸人が選んだ留学と。何だかとても不思議である。

 よし、私も、もっともっといろんな世界に挑戦していこう。

2003年9月10日配信。
自然の力に圧倒

9月5日。

 臆病な私は雷が恐い。

 大きな音、稲妻、あれが平気だという人は、強がりでそう言っているのか、おそらく鈍感な人である。
 
 どこそこで雷に打たれて死亡者が出たなどというニュースを耳にすると「なんと可哀想な方なのだろう」と思い身震いする。

 決して雷の日は外に出まい、とも思う。

 その反面、家の中で雷を見るのは好きなのだから、我ながらあきれる。

 雷鳴が響いて強い雨が降り、赤味の残った空に稲妻が走ると、私はすぐに部屋の明かりを消して窓辺に座り、飽きることなく空を眺めているのだ。

 雷は世界全体で見れば、いつでもどこでも起きている自然現象で一秒間に100から300もの雷が鳴っているとも言われるが、やはり私にとっては特別なことであり、銭湯で洗面器を思いっきり叩きつけたような音が頭の上で鳴ると、私は震えながら不思議な感覚に包まれるのである。圧倒的な自然な力の前に、ただ呆然と空を眺めるだけの自分が、何だか可愛い。

2003年9月5日配信
夏のプレゼントに感激

9月1日。

 夏休みが、終わった。

 夏休み中、長女、次女ともに元気だった。

 とても元気な割に家から出ずに遊んでいるので、私はとても困った。

 なにせ朝から晩まで姉妹で奇妙な歌を唄い、朝顔が咲いたと言っては騒ぎ、セミが死んだと言っては笑い、宿題をやりたくないといっては泣くのだからたまらない。

 そこで、二人を外へ追い出す作戦として、長女の誕生日(5月)に渡しておいた目録の自転車を買ってやった。

 長女は自転車屋さんで、私がびっくりするくらい喜び、妻に「もういいよ」と言うまでお礼し、自転車屋さんが「いい宣伝になりますよ!」というくらいはしゃいでいた。

 普段ものを買い与えないというのはすごい。

 で、長女、次女ともに表へ出て遊ぶようになった。

 ところが、夏休み最後の日、長女は「一輪車に乗れるようになった」という。

 一輪車を無料で貸してくれる公園に買ったばかりの自転車に乗っていき練習したらしい。

 一輪車にまたがった娘は言った。

「パパ、今度は一輪車の目録ね♪」

2003年9月1日配信。
ふと思い出すチキンラーメン

 8月25日。

 何年か前、日清食品が、チキンラーメンの発売から50年だか30年だかを記念して新作落語を募集したことがあった(すべてあいまいで申し訳ありません)。私は、その時サラリーマンだったが、応募して、見事落選している。

 もっとも落語をほとんど聴いたことがなかった頃だから落選して当たり前である。

 で、チキンラーメンの発売が8月25日だったことから毎年この日を同社が「ラーメン記念日」にしていると記憶している(これもあいまいな記憶なので、詳しいことをご存知な方は、ご報告または訂正してくださいませ)。その時は入選したいと思っていたので”願掛け”によくチキンラーメンを食べていた(落選が決まってから、そう言えば食べていない。今度久しぶりに食べてみよう)

 だから、この時期になるとふとチキンラーメンを思い出す。そして、あの時入選していたら、私は「ラジオドラマの脚本を本気で書いてみよう」とか「今度は一つ小説を」などと考え、うまくいかずフラフラやっていたに違いない。

 落語家になって「うまくいっている」とは言い切れないが、少なくと入選していたら落語家になっていなかったと思う。どうにかこうにか落語家として生活している今を思うと”落選”させてくれた方々に感謝しなければならない。

 日清食品さんの「ラーメンの日」は、私にとっては「落語の日」なのである。

2003年8月25日配信
想像してごらん

8月20日。

 先日、子どもたちが親類の家に遊びに行って、そのまま「お泊り」ということになった。

 とても素晴らしいことである。

 で、子どもたちがいない間に好きなことをやろう、と思ったのだが、「子どもがいると決して出来ないこと」というのは別段なく、仕方がないので、普段映画以外は観ないテレビを観ることにした。

 その時、ちょうど流れていたのが動物の生態を記録したような番組で、動物好きの私は食い入るように画面を眺めた。

 その番組によると、地球の温暖化やその他様々な原因があって、野生動物が激減しているということだった。私の大好きな象も確実に数を減らしているらしい。これは淋しいことである。

 誰が悪いというわけではないが、たぶん私を含めた人間が激減の、あるいは絶滅の原因を作っているのに違いない。

 これはいけない。

 象が地球上からいなくなることを想像してみる。

 あの大きな象の姿が消える。

 あの大きな象を、自分が殺していく。

 想像するとちょっと恐い。

 いやこれが現実となりつつある今を想うと、かなり、恐い。どうにかならないものだろうか。

2003年8月20日配信
「30の手習い」、無事終了で
優しい妻が頑張りをねぎらう


8月16日

 昨日、我が勉強会「30の手習い」が無事、つつがなく、とどこおりなく、催された。

 この会の中で「ショートショート」と題して短いコントをやったのだが、その時どうやら足を痛めたらしい。

 といっても大したことではないのだが。要するに普段使わない筋肉を使ったのがいけなかったらしい。今日になって膝頭がガクガクする。すぐによろける。

 運動不足なんだなあと実感した。

 妻に話したら「そうよそんなに若くないんだから、変なカッコウ急にしたらダメ」と珍しくやさしい。

「正座しない方がいいわよ」

 妻よ、私は正座するのが仕事なのだ。

2003年8月16日配信
O君のステキな彼女についての
好二郎夫妻の考察


 8月10日。

 昨日、ハーモニーホール座間で開かれている「ざま昼席落語会」に出演した。ご存知の通り、台風10号の影響でひどい荒模様、お客様は誰もこないだろうと思っていた。

 ところが開演してみると大勢のお客様。本当にありがたいものである。

 会が終わって、帰りに、わざわざ観に来てくれたこのHPの管理者君と元自称後援会長兼運転係のおO君、それにO君の彼女とで食事をした。

 O君の彼女というのがすこぶる可愛い。私好みである。

 一方、O君は野性的な顔立ちと草食動物的な心を持ち合わせた不思議な男である。私は好きだが、私の妻の好みではない。

 で、こんなO君に、その美しき彼女が一緒にいるのは納得がいかない私は、きっと何か弱みを握られているとか、親を人質にしているとか、そんな事情があるのに違いないと思って、「どうしてO君がいいの?」と聞いたら、「どうしてって言われても、好きなんですよね」とあっさり答えた。

 私は驚きとともにすがすがしい感動すら覚えた。

 家に帰りその話を妻にすると

「でもあるわよ、そういうこと。きれいな人って変な男と一緒になっちゃうのよね。ウチみたいに」と言った。

 私の妻は自信満々である。その自信、何を根拠にしているのか・・・・・・。

2003年8月10日配信
ニンニクパワーで元気一杯

8月5日。

 田舎から、大量のニンニクが送られてきたのは、1ヵ月前である。ニンニク大好きな私は大喜びでさっそくいろいろな料理に使っているのだが、量が量だけになくならない。

 そこでまず、ニンニクとショーガとトウガラシを酢で漬けたビンを一ビン、ニンニクをしょうゆで漬けたビンを一ビン、ニンニクをオリーブ油で漬けたビンを一ビン作った。

 もうこれだけで家の中はニンニクである(でも家族はまるっきりニンニク臭さを感じていない)。

 どんな料理にもこの三つのビンのうち一つは使う。料理は抜群にうまい。

 暑いなと思ったら、例のニンニクとショーガとトウガラシを酢で漬けたものをコップに少々、それに塩とレモン汁を混ぜて水を適量加えたものを氷で冷やして飲めばすっごく元気になる。とってもいい。だから私は、今、とても元気だ。そして少し臭い。
2003年8月6日配信。
作家の資質とは何か?

8月2日。

 中島らもさんという作家がいらっしゃる。何冊か中島さんが書いた本を読んだが、熱狂的なファンにはなれなかった。もっとも大好きでしょうがない、という作家なり小説家はわたしにはいないのだが・・・・・・。

 で、中島さん。特別好きでもないし、嫌いでもない。けど、今度出版された『牢屋でやせるダイエット』という本はいかがなものか、と考えてしまう。読んでないので本の内容はともかくとして、罪を犯して、それを利用するようなやり方はもはや作家ではない気がする。それじゃ芸人である。しかも極芸のない芸人。もしくは芸のこと以外なんだか全てダメな人。

 いい悪いはよく分からないが、“作家”ではなくなってしまったな、という気がする。

 特にクスリに手を出した、というのがいけない。同じ犯罪でも色恋やバクチなら私自身は許せるのだが、どうもクスリはいけない。クスリを使わないと何も出来ない歌手や俳優や作家や芸人なんて、早くその世界から足を洗った方がいい。

 クスリなんか使わなくても本人はとても一生懸命なのにどこか人と違っている、変わった感覚を持っている、それが表現できる、そういう人が、歌手であり、芸人であり、そして作家なのだと思うのだが・・・・・・。

 さて、この国はいろいろな意味で「有名人」に甘いと思う。私はそれが大好きだ。厳しくなる前に有名になりたいと思っている。

2003年8月2日配信

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