禁断の保安器交換
  初期の状態では回線は切れまくっていたが、いろいろ対策をしてある程度の所まで改善されたことは書いた。しかしそうなると電話着信時の回線切れが目立つようになります。
  保安器が原因かどうかチェックするひとつの方法は、電話器への配線をはずして携帯等でコールしてみる事だそうです。はずした状態でも回線が切れれば、保安器が原因のようです。私の場合切れました。

  そんな時eAccessのサポートから連絡がありました。今までずっと連絡がなく、これではYahooBBと同じではないか、と頭にきていました。しかし連絡がついてからはサポートマン氏は良くやってくれました。今までにBiglobeに言ったことは、ちゃんとデータがサポート氏の所に行ってました。
  まず着信時の切れが保安器によるものかどうか実験をしてもらうことになった。
結果はこうです

1.帯域制限なしの時---要するに最高性能を目指す場合。私の場合1.5Mbps。
  着信時にすべて切れる。これは今までの経験と合致する。

2.800Kbps近傍の帯域制限の時
 
 この場合も着信時にすべて切れる。

3.400Kbps近傍の帯域制限の時
  4〜5回かけたとき1回切れた。

  サポート氏の言うには、400Kbpsの時もすべてのコールで切れれば保安器の交換を薦められるのだが、今回の場合必ずしも切れないので、微妙だとの事である。着信時に切れる原因は保安器が旧形式の時が多いが、そうでない場合もわずかながらあるとの事である。
  仮に保安器を交換して直らない場合にも、交換にかかる料金は請求することになる、ので確信をもっては薦められない、という事だそうだ。結局この実験結果から、あとどうするかは自己責任で判断して欲しいとの事であった。
  私としては、これでほぼ決心がついた。まず自分で保安器を交換してみよう。何事もアマチュア精神でということだ。保安器から出るノイズがADSLモデムに影響を与えるわけであるが、ノイズの量なんて千差万別に違いない。400Kbpsでも確実に回線切れになるなら確かに保安器のせいと結論できるだろうが、それほどでなくとも保安器が原因に違いない。

  保安器探しが始まった。探してみて気がついたが、電話工事業者は宅内の工事専門が多く、その関連部品は持っているが、宅外の工事はしない所が多い。宅外はNTTが牛耳っていて簡単には工事できないらしいのである。従って関連部品も扱っていない。

  幸い私は東京に住んでるので、秋葉原に近い。しかしここでも売っているところはほとんどない。やっと某ショップで扱っていた所があった。あるかどうか聞いてみると、開口一番”ADSLかい?”という。私以外にも買いにきた人が結構いるということだ。その日は在庫がなかったが、取り寄せてもらい2日後に入手できた。
  入手したタイプは6Pである。切れるといわれているのは6PTのタイプ1といわれているものである。ショップの親父さんに、いつごろのものだろうか? と聞いてみると、去年(2001年)の8月に作ったものだという。価格は1800円なり。タイプ名は下の写真の右の保安器そのものの上に書いてある。製造年はケースの下の面に書いてある。
交換工事
  工事そのものは全く簡単である。配線4本のビス留めをするのみである。
外観
内部
保安器そのもの
  まずケースのふたを開ける。外蓋は上部にずらせばすぐに取れる。保安器そのものがすぐに見える。この部分のみ交換するのが手っ取り早い。配線はまず上下2本ずつの配線をはずす。次に保安器の真中にあるビスをはずせば、簡単に取り外せる。新しいものと交換し、配線を元通り取り付けるだけである。5〜10分あれば完了する。配線の左右を間違えないように気をつける。
  交換後携帯で電話をかけてみた。交換前の時は二度目のベルがなる時に切れた。一度目、ドキドキしながら二度目を待つ、切れない。10回ベルを鳴らしても切れない。もう一度初めからやってみても切れない。やった! とうれしくなってしまった。
  その後外部から本当に電話がかかってきた時も切れないから、本当に直ったのだろう。
少ない費用で解決できてハッピーであった。
注意:なんかうわさによると、この種の工事は何とかの資格をもっていないとやってはいけないのだそうだ。それに宅外の部分はNTTの物なのだそうで、手を触れてはいけないとも聞く。
  ただ今回の場合、NTTには損害を与えてないし、むしろ品質が向上した。また私もハッピーになったし、保安器の製造者も1台売れてハッピーになった。三者が皆ハッピーになった訳で、この程度のささやかな違反は勘弁してもらえるに違いない、と自分勝手に解釈している。

  また以上は私の経験であって、これを真似てうまく行かなかったとしても、私は全く責任がもてない。他のいかなる問題が発生しても責任はもてない。また私は、この文で交換を推奨しているわけではない。あくまで自己の経験を紹介しただけである。
  ただ内容に疑問があるなら、メールをいただければお答えするつもりでいます。


  その後順調である。交換前には着信時以外にも切れていたように見えたのだが、交換後はほとんど切れなくなった。ひょっとすると古い型の保安器は着信時以外にもなんか悪い影響を与えていたのだろうか。もしかすると古い型の保安器は挿入損失が大きかったのだろうか。それであればなんとなく合点が行く。