以下のコンテンツは"Pagan Publishing"の"The Annotated Unspeakable Oath #4"に記載されたデータを翻訳したものです。


食屍鬼写本及び「納骨堂の神」モルディギアン

(BRP版用データ)

食屍鬼写本

(C)1991年 スコット・ディヴィッド・アニオロフスキ
「納骨堂の神」を崇拝するための文書
著者:不明
(英語(読み書きの充分な素養を持たない者による)、〈クトゥルフ神話〉に+5パーセント、喪失する正気度は-1D10、呪文倍数は1倍、研究に要する時間:52時間)
出版の経緯:不明
呪文:モルディギアンの招来、食屍鬼との接触、その他にキーパーの選択による1D3個

「納骨堂の神」モルディギアンに仕える、屍肉喰らいの食屍鬼の教団に関する主要な著作であると言われている、「食屍鬼写本」と呼ばれる大冊が存在します。通常、幻夢境においてのみ発見されるこの書物は、革のようになめされた人肉の表紙をかけられ、人骨の欠片から作られた蝶番で綴じられています。各々の写本(ほんの数部しか存在しない)は苦労して手書きで写された不完全な走り書きであり、ほとんど解読不可能に近い代物です。この著作は食屍鬼及び彼等の「偉大なる食屍鬼」モルディギアンに対する死霊崇拝に関する情報の、最も重要な資料ですが、しかしまた、これは呪われた大冊でもあります。

この大冊を読む者は、屍肉喰らいの生という呪いを受ける事になります;「食屍鬼写本」を読んでから1D4日以内に、「夢見る者」/探索者は屍肉に対する心騒がせる飢餓感によって悩まされ始めます。この不浄な渇望に耐えるために、「夢見る者」/探索者は1D100ロールで自身のPOWの5倍以下を出さなくてはなりません;成功した場合、彼/彼女はその渇望に抵抗した事になりますが、その翌日は抵抗するためにPOWの4倍以下を出さなくてはならず、さらにその翌日はPOWの3倍、そしてPOWの2倍、最終的にはPOW以下を出さなくてはならなくなります。このPOWロールは(決してPOWの1倍以下に下がる事はありませんが)、そのキャラクターが失敗してしまうまで続けられなくてはなりません――「夢見る者」/探索者が自己の冒涜的な衝動に屈し、屍肉を探しだして貪り喰う時までです;その時、1D10ポイントの正気度を喪失する事になります。続く1D6日間で探索者/「夢見る者」は人間から食屍鬼へと完全に変異してしまい、その変化が完了するまで毎日1D10の正気度を喪失します。

食屍鬼へと変異しつつある状態の「夢見る者」あるいは探索者は、「永久的狂気」(この場合、「夢見る者」/探索者は墓地または地下世界において他の食屍鬼達と合流するために立ち去り、二度と再び姿を見せる事はありません)に陥ってしまわない限り、まだプレイヤーキャラクターとして活動させる事が出来ます。しかし、そのようなキャラクターは死体を常食としなければならないので、他の仲間達との関係はおそらく不快なものになってしまうでしょう。このようにして呪われた「夢見る者」は、覚醒の世界においては(いくらかの正気度を喪失するものの)普通の人間ですが、しかし幻夢境においては永久的に食屍鬼のままです。「門」を経る事で肉体を保ったまま幻夢境を訪れて、あるいは覚醒の世界において、この呪いを受けてしまった探索者は、完全に人間ではなくなり、覚醒の世界と幻夢境の両方において、永久的に食屍鬼と化してしまいます。呪われた人間が永久的狂気に陥った場合、彼または彼女は他の食屍鬼と合流するために立ち去り、二度と再び仲間達に姿を見せる事はありません。

「食屍鬼写本」の由来及び著者については何も知られていません。

新しい呪文

モルディギアンの招来:この呪文の働きは他の「神性の招来」の呪文と同じですが、食屍鬼の棲む暗黒の洞窟か、または建設されてから少なくとも200年は経った墓地の中においてのみ、呪文をかける事が出来ます。

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偉大なる食屍鬼モルディギアン、納骨堂の神(グレート・オールド・ワン)

描写:「その部屋にある物が映って出来たのではない巨大な影…その影は入り口を左右一杯にふさぎ、扉の上の横木よりも高くそそり立っている……ところがアッと言う間もなくそれは影とは言えないようなものになった――黒くて朦朧とした大きな闇のかたまりなのに、不思議なまぶしさで目も開けておれない。それは赤い炎をあげている壷から炎を吸い取って、凍りつきそうに冷たい完全な死と空虚でその部屋を満たした。その形は竜のように巨大なイモ虫様の円柱形で、さきの方の渦はまだ回廊の暗闇から流れ出ていた……が、まるで暗黒の永劫に渦巻くエネルギーで生きているように渦巻き、すさまじい勢いで回転しながら刻一刻と変わって行った。そして忽ち目のない顔と、手足のない胴体を持つ、魔物のような巨人に似た姿になった……それからもくもく煙を出し、燃える火のように跳びはね広がりながら素早く部屋の中へ入ってきた。」(クラーク・アシュトン・スミス「食屍鬼の神」[国書刊行会 アーカム・ハウス叢書「呪われし地」(訳:小倉多加志)]

教団:モルディギアンはもっぱら食屍鬼達によって崇拝されています。しかし他の種族が、実際に崇拝するのではなく、この納骨堂の神をなだめるために、自分達の死者を捧げるという事もあり得ます。モルディギアンの司祭である食屍鬼は、葬儀用の紫色をしたフード付きの長いローブを身にまとい、頭蓋骨を模した銀色の仮面を付けています。モルディギアンとその教団については、「食屍鬼写本」という名で知られている大冊において扱われています。

注記:モルディギアンは主に幻夢境において知られていますが、信奉者の食屍鬼達が利用しているのと同じ、墓地の地下の洞窟や墓穴を通じて、このグレート・オールド・ワンが覚醒の世界に入り込む事もあり得ると思われます。このグレート・オールド・ワンが顕現すると、あらゆる炎と熱がその渦巻く虚空のような身体に吸い込まれていき、瞬時に気温が大幅に低下し、その場は死の冷気と静けさで満たされます。偉大なる食屍鬼の顕現に居合わせた全ての者は、死せるものの神の奇怪に変化する眩惑的な姿に目をくらまされてしまいます。そのため全ての攻撃は、目標の位置を判断する際には完全に〈聞き耳〉技能に頼らなくてはなりません:全ての攻撃技能は「夢見る者」の〈聞き耳〉技能の1/4として扱われ、その他の視覚に関係した全ての技能は使用不可能になるのです。この失明状態は「夢見る者」/探索者がモルディギアンの顕現に居合わせている間だけ持続し、この神の退去によって瞬時に視覚は回復します。1D100ロールで自分のINTの2倍以下を出す事に成功すると、偉大なる食屍鬼の眩惑的な姿を見るのを避ける事が出来ます。

モルディギアンの攻撃は、犠牲者を呑み込んでその生命力を吸い取り、肉体を溶解してしまうというものです:納骨堂の神の犠牲となった者は跡形もなく消滅し、覚醒の世界においても幻夢境においても二度と姿を見られる事はありません。このグレート・オールド・ワンは特に悪意ある存在のようには見えませんし、何らかの仕方で自らこの神及びその信奉者(食屍鬼)の怒りを招いた者でないならば、遭遇した人間を見逃すという事も知られています。

特性値

STR 30
CON 55
SIZ さまざま
INT 20
POW 25
DEX 20
耐久力 55
移動 16

ダメージ・ボーナス:なし*

武器:呑み込み 100%、ダメージ 溶解及び吸収*

装甲:なし。しかしモルディギアンを傷つける事が出来るのは、魔力を付与された武器、あるいはその他の呪文だけです。

呪文:外なる神及びグレート・オールド・ワン、そしてそれらの眷族に関係するもの以外の、ほとんどの呪文を使う事が出来ます。

正気度喪失:モルディギアンを見て失う正気度は1D6/1D20です。


湖の隣人による補足

CoCd20版データからの補足メモ


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