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グローフェ
 組曲《グランド・キャニオン》

演奏時間:約33分

 「大きな峡谷」という意味のグランド・キャニオンは、通常はアメリカ・アリゾナ州にある国立公園のことを指します。この作品はグランド・キャニオンの風景を、5つの曲で描き分けています。

第1曲 日の出

 夜が明け、徐々に光が差し込んでいく情景が、見事に描かれています。空の白みを思わせる音に始まり、楽器が追加され、最後は全合奏で太陽の輝きを表現します。

第2曲 彩られた砂漠

 岩石の種類や光の当たり具合で、様々な色が見える地表。神秘的な音楽に挟まれた短い中間部は、壮大な自然の脅威を表すかのようです。

第3曲 山道を行く

 組曲で唯一、人間と動物が登場します。旅人がロバに乗って、細く曲がりくねった山道を旅しています。2つの旋律が重なりながら、あるいは単独で繰り返されます。蹄の音を模したウッドブロックが効果的に鳴ります。

第4曲 日没

 第1曲と対を成しますが、クライマックスは後半にあります。テーマを繰り返しながら盛り上がり、弱い鐘の音が夜の訪れを告げます。

第5曲 豪雨

 グランド・キャニオンの夜。穏やかな風が吹いていたのも束の間、次第に雲行きが怪しくなり、遠くで稲妻が光ります。そしてついに強風と共に激しい雨が降り出します。
 第1曲、第3曲のメロディーが所々に現れて、組曲の締めくくりの役目を果たしています。


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(C)Shiomabushi
2002-05-22 作成
2003-01-01 更新