演奏時間:約50分
オーケストラの響きを楽しむには打って付けの音楽です。オーディオ技術の発展が、この曲の人気に火をつけたと言ってもいいでしょう。
冥王星が抜けているのは、曲の完成が1917年、冥王星の発見が1930年で、作曲当時はまだ知られていなかったからです。また、曲の配列が太陽から近い順とやや異なるのは、音楽的な理由からだと思われます。
各曲の副題は「○○の神」と表記されることも多いですが、ここでは原題に忠実な訳で書きます。
金管楽器が活躍する、激しい「5拍子の行進曲」(音量注意)です。TVで戦争の場面が出ると、この曲がよく流れてます。
前曲とはうって変わって、静かで美しい曲。ここでは主に弦楽器が活躍します。
最も演奏時間が短く、音楽がいろんな楽器の間を忙しく飛び回ります。気分的に前曲・金星と次曲・木星との橋渡し役も果たしています。
火星と共に有名で、組曲中最も人気のある曲です。どれも親しみやすい、舞曲風の3つの主題が順番に現れます。
中間部分は、エルガーの行進曲《威風堂々》第1番の中間部と並ぶ、イギリスが生んだ名旋律と言えるでしょう。
やや長めの序奏の後、金管がゆったりと歌います。何か巨大なものが迫って来るようなクライマックスがあり、最後に満ち足りたような気分の、美しい音楽が続きます。
副題の通り不思議な感じの曲。初めて聴く人は、ある部分で「タンタンタヌキの〜」という歌が浮かぶ事でしょう。
オルガンも含めた最強音の後、突然静かになる部分は、まさしく姿を消した魔術師のようです。
終始弱音で演奏され、後半には女声合唱が歌詞なしで歌います。
ラストは合唱だけが一つの音形を何度も反復しながら、徐々に消えていきます。