No.2 漢方治療を試してみませんか

 人工衛星が小惑星に行って帰ってくる時代になぜ漢方という意見もあるかもしれません。最近の医学の進歩は本当に素晴らしく以前不治の病と考えられた病気も治るようになってきました。病気のことが西洋医学の遺伝子や分子生物学の手法を用いてまるで人間が機械であるがごとく修理できるようになったわけですが、それですべての病気が治るようになったわけではありません。最新の西洋医学を用いてもなかなか治せない病気を漢方を用いると治せることがあります。

 先だって富山市で開かれた東洋医学会において川崎医大の沖本先生が発表した症例(O-121)を紹介します。この患者さんは気管支喘息で西洋医学の最新の治療を受けていたのですが、発作で入退院を繰り返すために東洋医学の治療目的で紹介されました。患者さんはとにかく頭に汗をかき、頭を振ると医師の顔にしぶきがかかるほどであったとのことでした。そのような頭の汗に効くと古い文献に記載された漢方薬、今は更年期障害や不眠症で使われていますが、その漢方薬を使ったところ喘息が治ったとのことでした。頭の汗は全く喘息とは関係ないようですが、人間の身体というのは本当に不思議です。

 漢方は約四千年の歴史があり、その歴史の中で培われた経験に基づいて病気を治します。現在腰痛や膝の水腫、打撲やスポーツによる痛み、足がつるなどの症状に漢方を使って効果を上げています。

 「必ず治ります」とは言えませんが、通常行われる医療では今一つ不満足という方は一度試してみてはいかがでしょうか。
2019年09月14日