No.45 コロナとの戦い30 「外出を控えて」のなぜ?

 患者数に減少傾向が見られず、さりとて諸外国のようなロックダウンもできず、政府指導者からは外出を控えるようにとのメッセージが繰り返されています。しかし、食糧を買わずに餓死してよいわけがありません。先回の緊急事態宣言では不要不急の外出を控えて人と人との接触を減らすようにと丁寧に説明していましたが、今回は事態が切迫しているためとにかく外出を控えてとの表現が目立ちます。その結果外来で困ったことが起きています。

 「〇〇さん、体調が悪くなっていますね。」「外出を控えろと言うものですからずっと家にいました。」「家で運動していましたか?」「いいえ、あまり」「それじゃあ体調も悪くなりますよね。」

 政府の指示で運動不活発病になってしまったのでは仕方がありません。健康を維持するための外出は認められるべきです。要はコロナに感染しないように抜かりなく外出すれば良いのです。人との距離をとり、念のためにマスクをして、会話もせず、風通しの良いところを歩く。これでコロナになるなら、マスクを外して家に居て窓を開けてもなります。このままでは特に高齢者が大勢要介護状態になってしまいます。それは国民も政府も望むところではありません。「外出を控えて」の理由をよく考えて行動しましょう。

 ところで日本でもコロナウイルスのイギリス変異種が広がっていると報道されました。感染力が強まるとさらなる行動規制が必要となります。これからが正念場です。

2021年01月20日