No.48 コロナとの戦い33  熱中症にも正しく備えよう

 長く続いているコロナとの戦いは苦戦を強いられています。埼玉県の感染者数が1000人を超え、さらに上昇する勢いです。緊急事態を宣言しては解除することを繰り返し、国民に緊張感を生み出すことができなくなっています。感染力が格段に強いインド由来のデルタ株への置き換わり、猛暑の夏でマスクをつけるのも息苦しいのかマスクなしで歩いている人の増加、夏休みで人出の増加、唯一の有効な対策であるワクチンは国産ではないので供給が追いつかずなどなど悪条件が重なって、災害規模の医療崩壊が想定され入院患者のトリアージが行われようとしています。いろいろ問題はありますが、なんとか直面する危機を乗り切らねばなりません。

 一方今年の夏も猛暑で、熱中症が増えています。予防法は、テレビでも繰り返されています。汗をかくので定期的に水分を補給するということは常識でしょう。先日手脚のしびれで来られた患者さんに熱中症ではないかと聞いたところ、お茶を2リットル飲んでいるからということでした。どうも整形外科の病気ではなさそうなので、熱中症予防の塩飴をなめてもらったところ、しびれがなくなりました。人間は暑いと汗をかきますが、汗には塩分も含まれます。汗で水だけでなくナトリムなどの塩分が失われるので、しびれの症状が出たのでしょう。筋肉が痙攣することもあります。この症状は熱中症では軽い方でぐったりして反応が悪くなれば重症で命に関わるということを自衛隊で先輩に教わり、そのまま後輩に教えました。熱中症予防のために水分とともに必ず塩分も補充しましょう。

 猛暑下のコロナ感染爆発ですが、マスクを正しく着用出来るようになるまでは人に近づかず会話を控えるしかありません。現在までのところワクチンは重症化を予防できるが、感染自体は完全には防げません。この夏は君子危うきに近寄らずです。

 外来の呼び出しもマスク越しで聞き取りにくいこともあるようですが、どうぞご容赦ください。

2021年08月11日