漢方医学編 「漢方外来予約可能です」

 木曜午後は、品田先生と2人体制の時は割と混雑せず「金曜は混んでいるので漢方の患者さんはできるだけ木曜午後に来てください。」とお伝えしていましたが、4月から1人外来となり混雑するようになりました。漢方の診察はレントゲンを撮るわけでもなく、ただお話をよく聞いて見て触って考えて治療を行うので時間がかかります。前の病院で漢方は予約制でしたが、1人15分時間を確保していました。今回漢方の患者さんを効率的に診察するために時間を指定できる予約制を始めました。漢方治療ご希望の患者さんは予約制をご利用ください。

聞き違い
 先日電車の中で前の席に品の良い老夫婦が座っておられたのですが、「不審物がありましたら手を触れずに・・」と車内放送があった時、ご婦人が「ん、ゴシンモツ(ご進物)?」と言ったと思ったら隣の紳士が「フルシンブン(古新聞)?・・・そんなことないか。」そして「ワッハッハ」と大笑いしていました。ご婦人もニッコリ笑っておられて、いいご夫婦でした。歳を重ねたら聞き違いもありますが、笑って過ごしたいものです。

床屋さん
 髪を切りに行ったら生まれて初めて洗髪専門の席で女性がやるように上向きで髪を洗ってもらいました。頚椎の中央に脊髄が通る脊柱管という空間がありますが、人によってはその空間が狭くなっていて特に首を後ろに反りかえると脊髄が圧迫されて痺れなどの症状が出ることがあります。私も危ないかもと思いましたが、何ごとも体験です。座って首を後ろに倒された時に「首は痛くないですか?」と店員さんに聞かれました。この姿勢が危険なことを確認するためでしょうか。できれば「何かありましたら言ってください。」とつけ加えてくれればと思いましたが、私は髪が短いので短時間で終わり何事もありませんでした。すでに頚椎が狭いと診断されている患者さんは避けた方が安全です。

AI(人工知能)とのつきあい方
 今ChatGPTの話題で持ちきりです。優雅な文章をAIが作ってくれるとのことでこの後藤先生の部屋も風前の灯でしょうか。AIの進歩は凄まじくすでに囲碁は完全にAIの方が強いようです。人間が勝てなくなったAIのアルファ碁は、これまでに先人に指されたよい手を記憶してその上で数千万回の機械学習つまり対局訓練を繰り返し最も勝ちやすいように作られました。その後継機のアルファ碁ゼロはルールだけ覚えてそこから無数の対局訓練を繰り返して勝てるように作られました。どっちが強いかやってみたらアルファ碁ゼロが強かったとのことです。我々が稽古と称して以前打たれた対局を勉強し、定石を覚えたのは一体何だったのかとも思います。医学の世界でも当時最善と思われた治療が実はそうではなかったということは常にあります。その時代で最も良いと考えられることをやるしかありませんが、実は違うかもしれないということを常に考えなければなりません。
 自動車の性能がよくなると人間がどんなに頑張ってもかないません。しかし運転するのは人間です。それもいずれAIがやってくれるようになるでしょうが、行き先を決めるのは人間であり続けなければなりません。占いで決めるようにAIが全て決めてしまったら人間としての存在意義も無くなってしまいます。楽かもしれませんがつまらないでしょう。今突きつけらているのは人はなぜ生きるかという根源的な問題なのかもしれません。




2023年04月13日