ロシア旅行  2011年7月



<モスクワ編>

■7/15 (金)

フィンランド航空機午前6時起床。前泊した神戸のいとこの家を6時半に出て、6時45分のリムジンバスで三宮駅前から関西空港へ。
日本旅行の団体カウンターで空港税を払ってからフィンランド航空のカウンターでスーツケースを預ける。フィンランド航空はワンワールドなのでJALのマイレージに加算されると思ったら、対象外とのことでがっかり。席は28GとH。
再び日本旅行のカウンターに戻り、添乗員の武村さんから説明を受ける。
ルーブルは3000円から5000円分ぐらいあれば良いとのこと。1ルーブルは現在、3.3円。5000円両替して10ルーブル札15枚を受け取る。軽い朝食を済ませて手荷物検査と出国手続きを終え、シャトルで6番ゲートへ。10時半頃、フィンランド航空機に搭乗。きれいで設備も新しそう。11時少し前に離陸。2−4−2列の座席の真ん中の列。隣が空席だったのでラッキー!



機上より12時前に飲み物のサービス。トマトジュースをもらう。喉が渇いていたのでおいしい。機内が寒いせいかボールペンのインクの出が悪い。この先、ヘルシンキまで約10時間飛んでモスクワ行きに乗り換える。12時半、昼食。チキンとシーフードパスタのチョイスでパスタを選択。ペンネで、お味はまあまあ。少しだけ食べたが、柔らかいパンとチーズがおいしかった。熱い緑茶もあって嬉しい。時折、揺れる。眠っていたら急に喉の渇きを感じて水を飲む。すると直後にジュースのサービス。残念・・・。午後7時、軽食のサービス。ハンバーグだがほとんど食べられない。ヘルシンキ時間に合わせて時計を6時間遅らせると午後1時。昼食ということに。フィンランド航空の客室アテンダントの女性はフィンランド人も日本人もみな明るくて言葉使いも丁寧で気持ちが良い。


ヘルシンキ空港午後3時、ヘルシンキのヴァンター国際空港に着陸。乗り換えのため、また長い列に並び、荷物検査。やっと37dのゲートからバスに乗り込むと、ここでもまた車内で立ったまま長々と待たされる。午後4時30分に搭乗。席は3−3列の中型機の後ろから2番目の列の20AB。隣は外国人男性。霧雨が降っていて、窓には水滴がいっぱい。モスクワまで874Km、1時間20分。モスクワと日本との時差はサマータイムで5時間なので時計を1時間進めると午後5時40分。離陸すると、まず出入国カードを記入する。サンドイッチの軽食が配られるが、食欲は全くない。客室アテンダントの男性は、日本語で注文を取っている。


モスクワ空港午後7時過ぎ、モスクワのシェレメーチェヴォ国際空港に着陸。気温30℃。午後8時、空港の外に出る。白夜の時期なので、まだ昼間のように明るく、風もさわやか。迎えのバスがなかなか来ない。待つこと30分、やっと大きくてきれいなバスが到着。午後8時半にホテルに向けて出発。ドライバーはセルゲージさん、現地ガイドは、日本語の流暢な初老の女性のルードミーナ(愛称リューダ)さん。リューダおばさんの話によると、モスクワの気温は例年の平均が23〜27度だったが、昨年は38〜44度にまでなった。明日は34、5度になるかもしれない。冷房がついているのはお金持ちの家か事務所のみとのこと。レーニングラード通りを通り、ヨーロッパで一番高いという“オスタンキノ”テレビ塔を通り過ぎたところでコスモス・ホテルに到着。



コスモス・ホテルの22階の部屋から弧を描いたような形の大きなホテル。レギストラーツィヤ(滞在登録)といってフロントにパスポートを預けるシステム。エレベーターの前には無表情な警備の人が立っていて、ルームカードを検閲される。部屋は2256号室。ベッドサイズは意外に小さいが、部屋の広さは余裕がある。22階の窓からの景色は緑の多い街という印象。疲れているが、とにかくお水だけ買おうとロビーに降りて行く。道路を隔てたところにあるスーパーまで行く元気もなく、ロビーのバーで調達することにしたが、大して人が並んでいるわけでもないのに手際が悪く、随分待たされる。部屋に帰り、シャワーを浴びて11時半就寝。日本時間なら午前4時半。本当にくたびれた。窓からの広々とした眺めと夜景がきれい。お休みなさい。

 

■7/16 (土)

ホテルのレストラン

午前6時半起床。朝食に行ってみると長い列。7時になったのにまだ開いてないらしい。やっと列が動き出した。広いレストランだが、ビュッフェスタイルで、ひと皿分取るまでにまたかなり並ぶ。種類はいろいろあるが、お味はいまいち。意外に、パンがあまりおいしくない。











コスモス・ホテル正面入口食事を終えて外へ出てみる。雲ひとつ無い青い空。目の前に先端にロケットの付いたガガーリン記念塔。オスタンキノ テレビ塔と高さを競っているよう。振り返るとコスモス・ホテルは大きくてカメラの液晶画面に入りきらない。正面にドゴールさんの像が立っているのは、フランス人が設計したため? 広いロビーには、所々に警備の人が。ロビーの2階の土産物屋で19個組のマトリョーシカを見つける。50個入っているものもあるとか。昨日預けたパスポートを返してもらい、9時にバスで出発。今日はモスクワ市内の観光。31℃から35℃ぐらいになるとの予報。モスクワの天気は変わりやすく、天気によって気温も変わりやすいとのこと。道理で日本で見ていた天気予報がクルクルと変わるので不思議に思っていた。



クレムリン入口先ずは旧市街に入り、モスクワ川に沿ったクレムリンへ。赤い城壁に囲まれた建物が見えてくる。ここでも荷物検査があり、先ずは宝物殿でもある武器庫へ。写真撮影は禁止。皇帝や女帝が式典の時に着た衣装の数々は、5〜7年もかかって作られた金糸や銀糸のレースで作られている。王の玉座や王冠を飾っているのはトルコ石、アメジスト、ルビー、トパーズ、ダイヤモンドなどたくさんの宝石。16世紀に作られた馬車の窓は高価なガラスの代わりに雲母が張られている。寒い国らしく、20〜30頭の馬でひく大きなソリもあったが、もったいないことに、たいてい1〜2回しか使われなかったとのこと。馬具も外国からの贈り物だそうで、宝石で飾られていて重そう。ロシア正教の神父の衣装の重さは24kg、帽子は10kgもあるため、立ったまま祈るとのこと。2階に展示されているのは教会の装飾品、鎖帷子(くさりかたびら)、鎧、刀剣、鏡、ピストル、勲章、各国からのプレゼントの金製品、イコン(聖像画)の枠など。1時間ほどで武器庫の見学を終える。今朝は、ひどく身体が重く、立って説明を聞いているのが辛く感じられる。



クレムリン黄色と白に彩られたクレムリン大宮殿の横を通ってタマネギのような金色の屋根の白い建物に囲まれた大サポールナヤ広場へ。タマネギ型はロウソクの炎を表し、聖霊の復活を象徴しているとのこと。広場を囲むように建っているのは、ウスペンスキー大聖堂、アルハンゲリスキー大聖堂、ブラゴヴェシェンスキー大聖堂、イワン大帝の鐘楼。










大砲の皇帝修復中のウスペンスキー大聖堂に入ろうとしたら丁度ミサをやっていて入れない。あさって、セルギエフ・ポサードでここのモデルになったウスペンスキー大聖堂に行くとのことで諦め、16世紀に世界最大を誇ったという「大砲の皇帝」や18世紀の「鐘の皇帝」の脇を通って、アルハンゲリスキー大聖堂(ミハイル大聖堂)に入る。正門は黄金の門、壁面と柱一面にイコンとフレスコ画が描かれている。撮影禁止なのが残念。







鐘の皇帝建物の外に出ると、緑の制服の衛兵と騎馬兵の交代パレードが始まっている。かなりの人垣で、その場での様子は、あまりよく見えなかったが、交代式の終わった衛兵が兵器庫に向かって行進していくところはよく見えた。
衛兵の行進













白菜のサラダバスで昼食のレストランに向かい、赤レンガの歴史博物館とレーニン博物館の間を通って赤の広場へ。見学は後まわしにして12時45分にレストランへ。メニューはサラダ、ボルシチ、魚料理にカリフラワーの付け合わせ、ブリヌイ(ジャム付きのロシア風パンケーキ)、お茶。ボルシチは具だくさんでおいしかったが他のものは薄味。ジャムはかなり甘い。サラダはレタスかと思ったら、白菜。ロシアで白菜にお目にかかるとは思わなかったが、中国人が多いので、ロシアでも作っているとのこと。





聖ワシーリー寺院午後1時45分にレストランを出て、いよいよ赤の広場へ。この広場は、15世紀から19世紀までは取引所として色々な市が立っていたとのこと。赤い城壁の向こうは、昔も今も権力の中枢であるクレムリン。壁に沿って赤い花崗岩でできたレーニン廟がある。壁面に黒い墓碑があり、片山潜もここに葬られているとのこと。
そして何と言っても目立つのは、カラフルなタマネギ屋根の聖ワシーリー寺院。内部の撮影料は160ルーブル。中心のポクロフスキー聖堂の回りを8つの小さな聖堂が取り囲むように建てられている。壁面と柱にはやはり、イコンがびっしりと描かれて見事。祭壇正面のイコンが一面にはめ込まれた壁をイコノスタス(聖障壁)という。男声の聖歌を歌う声が聖堂内に響く。


グム百貨店聖ワシーリー寺院を出ると、クレムリンの向かい側のグム百貨店に入る。国営だったという大きくて立派な建物。小さなブランドショップがたくさん入っていて、日本の百貨店とはまた様子が異なっている。
冷房が効いて涼しいかと思いきや、ちっとも涼しくない。中心の噴水のある広場のところで売っているソフトクリームを食べる。60ルーブル。おいしかった。噴水のところで待ち合わせて、赤の広場を歩いてバスに戻る。






ノヴォデヴィチ修道院前の池で3時半に、海抜200mでモスクワで一番高いという「雀が丘」に到着。眼下にモスクワの街のパノラマが広がる。土産物屋がたくさん並んでいる。リューダおばさんからマトリョーシカを買うときは、全部取り出して、一番小さい人形がきちんとしているかどうかを確かめるようにとアドバイス。後ろには立派なモスクワ大学。
続いてノヴォデヴィチ女子修道院へ。大きな池には昔は白鳥がたくさんいたとのこと。結婚式を終えた人達が記念撮影に来ていて、のどかな風景。





ロシアンサラダ午後5時、夕食のレストランへ。メニューはロシアンサラダ、シチュー、豚肉料理とポテト、マフィンとお茶。2番目に運ばれて来たのがチキンとナスの料理だったので、これをメインと思って食べたら、次にまた肉料理が来て、ビックリ。どうやらメニューが変更になったらしい。










ニクーリン・サーカス午後6時からバスで、ニクーリン・サーカスへ。ニクーリンとは、かつて愛されたピエロの名とのこと。7時開演。20分の休憩を挟んで、午後9時半まで、ピエロや馬、猿、ラクダの曲芸、空中ブランコ、綱渡り、猛獣の曲芸など盛りだくさんな内容で楽しませてもらった。
10時前にホテルに帰着。10時とは思えない明るさ。シャワーを浴びて11時半就寝。今日の観光は、前日の長旅の疲れが残っていた上に暑い中を歩いての観光で、身体が辛く、日程の最後まで体力がもつかしらと内心は不安だったが、あとで聞いたら、ツアーの皆が辛かったらしい。
明日の朝はスーツケースをドアの内側に置いておくようにとのこと。

 

■7/17 (日)

コスモス・ホテルの側面午前6時起床。空には雲はあるが、青空も見えている。出発が早いので、7時からの食事に早めに行って並ぶ。昨日とはまた違ったメニュー。勝手がわかって少し要領よくなった。7時50分にロビーに集合した頃には、雨が降り出し、気温も下がって肌寒い。
8時にバスで出発。ウラジーミルに向かう。東へ3時間半。今日からドライバーはイケメンのアレクセイさん。ガイドはリューダおばさん。おばさんの日本語は上手だが、すべての言葉を強調しながらゆっくりしゃべるので、聞き流すことができなくていささか疲れる。
白樺、モミ、ポプラなどの森林の中を行く。そのうち天気はだんだん良くなり、陽が射すようになる。高速道路はモスクワ周辺にもほとんど無くて、せいぜい時速80〜90キロでしか走れないが、モスクワの地下鉄網の全長はすごく長くて東京の比ではないとのこと。



山小屋風のレストラン9時半、小さな町で休憩。山小屋風のかわいいレストラン。トイレは有料で10ルーブル。小さなおみやげ屋でマトリョーシカのマグネットを買う。風がさわやか。10時に出発。ペレストロイカ前後の話を聞きながら行く。
ペレストロイカの後、土地をもらって家を建てたが、個人の家はモスクワの郊外にしか建てられない。伝統的な家は木造で正面に三位一体を表す3つの窓がある。
平均月給は6000〜9000ルーブル。ペレストロイカ以降、一般的な人々の生活は大変変わった。以前は国で仕事を保証されていたが、今は個人の会社で働く。「一つの仕事ではご飯が食べられない。二つの仕事をすればご飯を食べる時間が無い」という言葉もあるとか。以前は年金が賃金の80%あったが、今は賃金の2分の1から3分の1しか無い。若い人は良いが、年金生活者にとっては辛い。若い人は、もうレーニンやスターリンのこともよく知らない。ロシア製のものが少なくなった。食べ物の70%はヨーロッパ、アジア、トルコ、中国などからの輸入品。以前は100%が国営企業だったが、今は5%のみ。



ロシアの村11時、ウラジーミルの手前の「ロシアの村」というレストランに到着。松の木でできた建物に主人が彫ったという彫刻が素晴らしい。店に入る前に大切なお客様にはパンに塩を付けて食べていただく風習。民族衣装を着た女の子がかわいい。メニューは、野菜サラダ、ウハー(魚のスープ)、ガルショーク(野菜の壺焼き。壺の口にパン生地をかぶせて焼いてある。)、焼きリンゴ、お茶。料理はほとんど塩味なので、あまり違和感は無い。12時半出発。







ウスペンスキー大聖堂天気は快晴。10分ほどでウラジーミルの街に入る。12世紀に大公国の首都として栄えた街。黄金の門は今では白いが、12世紀のままで修復無しとのこと。現在は軍事博物館。
12時55分、ウスペンスキー大聖堂に到着。現地ガイドのイリーナさんのロシア語の説明をリューダおばさんが日本語で説明してくれる。白くて、屋根が金色のウスペンスキー大聖堂は、12世紀初めに建設されたもの。建物を遠くから見ると、丸い目をしたかわいい顔に見える。中に入ると薄暗い。イコンは金箔が施された木彫りの飾り枠に入っている。柱と壁と天井はフレスコ画。丸いロウソク台は生きている人達の健康のため、四角いロウソク台は亡くなった方のために祈るもの。



獅子のレリーフ続いて、聖ドミトリーエフスキー聖堂へ。白い石造りの外壁のレリーフが素晴らしい。聖書や神話の世界が描かれている中に獅子のレリーフもある。獅子を見たことのない人が彫ったとかで笑っている猫のよう。内部にはイコンも壁画もあったが、保存されなかったので、今は白い壁のみ。近くの展望台から街のパノラマを見る。午後2時、バスに戻る。空模様が怪しくなってきた。スーズダリまで東へ40分ほど。石造りの家はお金持ちのもの。一般人は木造の家。回りの景色が森林から広い草原へ。ここは雨が降った後のよう。





スパソ・エフィミエフ修道院午後2時半、スーズダリのレーニン大通りに入る。ここも雨上がりの道に陽が射している。よかった。2時40分、バスを降りて、ピンク色の壁のスパソ・エフフィミエフ修道院へ。2年前までは白壁だったとのこと。スパソとは救世主の意味。その先の展望台からポクロフスキー修道院をのぞむ。敷地内の三角屋根の木造の建物はホテルとのこと。手前の川はカミェンカ川(石の川)。スーズダリは13〜15世紀には宗教的な中心地だったので、16の鐘楼と40の教会があり、町全体が野外博物館として世界遺産に登録されている。確かに、あちこちに教会の塔が見える。ひとつの教会に冬の教会と夏の教会の二つの建物がある。冬の教会は市民のためのもの。夏には別荘に来た人達も収容できる大きな建物が必要。





ナナカマド大きな木に黄色い小さな実がなっているのはナナカマド。秋には赤くなり、ジャムやリキュールを作る。
道の脇にキュウリの漬け物や木イチゴ(カリンカ)を売っているおばあさんがいる。リューダおばさんが、キュウリを買って食べさせてくれた。日本の漬け物みたいだが、ちょっとハーブの香りがする。おいしかった。午後3時20分にバスへ。









聖母マリア生誕大聖堂午後5時半、バスを降りてクレムリンへ向かう。途中に18世紀の聖ニコライ教会がある。松の木でできていて、中にはペチカがあるとのこと。聖母マリア生誕大聖堂が見えてくる。残念ながら修復中。青いタマネギ型の屋根に星が付いている。屋根の上の十字架の装飾が美しい。クレムリンの建物をぐるっと見て回る。時計台の時計の文字盤の数字もロシア文字で面白い。
近くだからとのことで、ホテルまで歩いて行く途中で雨が降り出す。細長い建物は中央百貨店。午後6時か7時頃までやっているとのこと。




ソコール・ホテルソコール・ホテルに到着。部屋はくじ引きで3階の308号室。エレベーターが無い!お部屋はフローリングで花柄のかわいい壁紙。ベッドカバーも椅子の生地もバスルームのタイルも花柄で、新しくてきれいだが、建材か塗料の臭いが気になる。テレビは東芝のREGZA。最上階なので、天井の半分が斜めになっている。









中央百貨店雨が止んだので外へ出て百貨店に行ってみる、長い建物の端から端まで歩いてみたが、あまりきれいとは言えず、入ってみたいと思う店も無い。
裏側の空き地に出ると、遠くにタマネギ型の屋根や尖塔がたくさん見える。
土産物の露店がたくさん並んでいるのをひとまわりしてホテルに戻る。








紅茶
5時50分にバスで夕食に出発。今日はロシア人の家庭で家庭料理をご馳走になるとのこと。スーズダリの郊外まで10分足らず走って到着。ドアの外で美人のユリアさんとかわいいエカテリーナちゃんが迎えてくれる。メニューは、オリビエサラダ(野菜のミックスサラダ)、ピロシキ(スターリンチヌイとも言う。最近はダイエット志向で、油で揚げないとのこと。)、牛肉料理と付け合わせのポテト、焼き菓子。紅茶は伝統的なサモワールで入れてくれる。





ロシア人の家庭
部屋には、日本からのお土産らしいものも飾ってあり、古いピアノでエカテリーナちゃんが、「シェルブールの雨傘」などを演奏してくれる。広い裏庭には、サクランボの木や野菜畑があり、お料理には自家製の野菜も使っているとのこと。午後7時、バスでホテルへ。











バスまだ時間が早いのでしばらくおしゃべりしてからシャワーを浴びることに。ところが、いざ入ろうと思ったら、せっかくのきれいなバスタブにシャワーカーテンもガラスの仕切りも無い!お湯がはねないように気を使って浴びる。シャワーが終わると、することも無く、早く寝ることに。10時就寝。

 










■7/18 (月)

慰霊碑5時45分起床。時間があるので朝の散策に。気温が低くて空気がさわやか。空には雲も多いが、青空も見えている。ホテルの前の道路に沿って公園がある。木々の間に“19411945”と書いた慰霊碑のようなものがあり、灯火と立派な花輪がたくさん供えられている。“19411945”は第二次世界大戦だが、ロシアでは、ドイツから祖国を守ったということで、「大祖国戦争」と呼んでいるらしい。7時過ぎにホテルに戻り、7時20分から朝食。
8時前にバスで出発。今日の最高気温は27℃とのこと。まずはロシア聖教の聖地として栄えた街セルギエフ・ポサードへ。4時間弱の道のりとのこと。



アリョンカロシアのお土産といえば、とにかくマトリョーシカ、ホフロマ塗り、琥珀、あとはキャビアなどで、なかなか適当なお菓子が見つからない。
リューダおばさんにロシアでおいしいチョコレートは「クラスヌイ・オクチャブリ(赤い10月)」というメーカーのものと教えてもらう。その中でも、「アリョンカ」というショールをかぶっている女の子の顔の絵がついているものがお勧めとのこと。
9時半過ぎ、ポクロフの町で休憩。教えてもらったチョコレートを見つけるが、この暑さの中、チョコレートのお土産は考えもの。
10時出発。11時、シベリア鉄道の線路を越える。











マトリョーシカ11時10分セルギエフ・ポサードに入る。11時半、マトリョーシカの工場へ。マトリョーシカとは女の子の名前。日本のこけしが見本となって、この町で作り始められた。マトリョーシカは女の子ばかりでなく、サンタクロース、動物、政治家など色々なのがある。この工場はソ連時代からの古い工場。ここでも色々な種類のマトリョーシカを売っている。これまでに見たマトリョーシカには、つけまつげのように長いまつげが描かれているものが多かったが、ここのは私のイメージにあった素朴な顔。ここで買えば良かったかな。



マトリョーシカ製作中素朴な工房で丸太からマトリョーシカを削り出すところを見せてもらう。あっと言う間に形ができていく。その後、私達も絵付け体験。見本を見ながら、細い筆で色を塗り、模様を描くが、特に顔が難しい。これは記念に持ち帰る。最後にマトリョーシカのストラップを買って、12時45分にバスへ。










キエフ風チキンカツレツ午後1時、レストランに到着。メニューは、野菜のスープ、キエフ風チキンカツレツ、ポテト、ロールケーキ、お茶。
キエフ風チキンカツは切ると中からバターソースが溢れて来る。













トロイツェ・セルギエフ大修道院2時前にレストランを出て展望台へ。青空のもとでトロイツェ・セルギエフ大修道院の白い建物と金や青のタマネギ型の屋根がとてもきれい。今朝は涼しかったが、陽が射して、急に暑くなる。今日はなんと、大修道院の創立者、聖セルギーのお祭りの日。一年で一番重要な日で、ミサがあるため、たくさんの信者が集まって大修道院の中はとても混んでいるとのこと。門の中の撮影には写真券(100ルーブル)が必要。チケットを買ったら思いがけずCDが付いてきた。







聖セルギーのイコン門を入ると左手に食堂とセルギエフ教会。まずは、トロイツキー聖堂へ。現地ガイドはイレーナさん。「皆さんは、丁度良い時間に到着した。」と。前のミサが終わって信者は次の5時からのミサを待つため外に並んでいるので、中を楽に見学できる。聖堂の中は広く、人はほとんどいない。イコンがたくさん。キリスト教会のような長椅子も無く、立って祈るとのこと。隣にある緑色の建物は総主教館。
2時半過ぎ、ウスペンスキー大聖堂に入る。ここもイコンと壁画がびっしり描かれているが、今日は特に祭りの日なので、聖セルギーの等身大のイコンが置かれ、信者が列を作って祈り、思い思いの場所に口づけをしている。
外に出ると聖水の泉があり、十字架から出ている聖水にたくさんの人が群がっている。黒い服を着た修道僧の姿も見られる。





モスクワ空港3時半にバスへ。モスクワのシェレメーチェヴォ空港まで1時間半、5時に空港に到着。空港の建物に入る時点で早速セキュリティチェック。チェックインを終えたが、予定より早く着きすぎてしまい、見て回るような所もないのでベンチに座って過ごす。午後6時半に和食のお弁当が届き、それを持って再度セキュリティチェックへ。
ここでリューダおばさんとはお別れ。ご年配にもかかわらずタフで、よくお世話していただいた。
セキュリティチェックで靴を脱ぐ際には、靴下のようなブルーのビニール袋が用意してあって、アメリカより親切。午後7時、16番ゲートのベンチで回りの目を気にしながら、トンカツと鮭の入ったお弁当を食べる。19時40分、FVロシアン航空FV164便に搭乗。サンクトペテルブルグまで1時間半。

 

   続きは、<サンクトペテルブルグ編>